北朝鮮の高濃縮ウランによる核開発計画について疑問が提示されている。2002年10月の米朝協議の席で、北はいったんこれを認めたがその後否定に転じた。
産経新聞は次のようにこの疑問を否定する記事を載せている。
しかしデトラニ氏の同じ発言を別なように解釈する記事もある。
産経新聞はデトラニ氏の最後の言葉(at the mid-confidence level)に注意しなかったのだ。この意義はニューヨークタイムズの解説によれば、「この情報は種々に解釈され、私たちはいくつかの見解がある」すなわち十分に確証されていないということであるとされる。
朝鮮日報は、(デトラニ発言に言及していないが)このニューヨークタイムズ紙の見解を簡単にまとめている。
米国は、高濃縮ウラン問題のために94年の枠組み協定で約束されていた重油提供を拒否し、その後の北朝鮮の反発を招いた。ブッシュ政権のインテリジェンスに関する姿勢が、イラク戦争だけでなく、北朝鮮問題でも問われることになるのかもしれない。
産経新聞は次のようにこの疑問を否定する記事を載せている。
"【ワシントン=有元隆志】米国家情報長官のもとで北朝鮮情報分析の責任者を務めるジョゼフ・デトラニ氏は27日の上院軍事委員会で証言し、高濃縮ウランによる北朝鮮の核開発計画について、「北朝鮮は濃縮ウランの生産するのに十分な機材を入手した」と述べ、北朝鮮にはウラン濃縮計画が存在すると強調した。
北朝鮮は2002年10月の米朝協議で、いったんは計画を認めたもののその後否定に転じた。米国の専門家のなかからも米政府の情報を疑問視する声が出ているが、デトラニ氏の発言はこれに反論したものだ。"
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070228/usa070228003.htm
しかしデトラニ氏の同じ発言を別なように解釈する記事もある。
U.S. Had Doubts on North Korean Uranium Drive - New York Times
"In a little-noticed exchange on Tuesday at a hearing at the Senate Armed Services Committee, Joseph DeTrani, a longtime intelligence official, told Senator Jack Reed of Rhode Island that “we still have confidence that the program is in existence ― at the mid-confidence level.” Under the intelligence agencies’ own definitions, that level “means the information is interpreted in various ways, we have alternative views” or it is not fully corroborated."
http://www.nytimes.com/2007/03/01/washington/01korea.html
産経新聞はデトラニ氏の最後の言葉(at the mid-confidence level)に注意しなかったのだ。この意義はニューヨークタイムズの解説によれば、「この情報は種々に解釈され、私たちはいくつかの見解がある」すなわち十分に確証されていないということであるとされる。
朝鮮日報は、(デトラニ発言に言及していないが)このニューヨークタイムズ紙の見解を簡単にまとめている。
朝鮮日報 Chosunilbo (Japanese Edition)
"核開発:米政府「北の高濃縮ウラン生産状況は不明」
米国家情報長官(DNI)室は先月28日、米政府の最高級官僚らに回覧された北朝鮮の高濃縮ウラン(HEU)開発プログラム関連の報告書で、「濃縮ウランの生産過程がどの程度進んだかは不明」と評価した、と米紙ニューヨーク・タイムズが1日付で報じた。
北朝鮮がウラン濃縮に必要な遠心分離機やアルミチューブを購入し、ウラン濃縮能力の獲得を追求してきた点については「強い確信」を持っているが、北朝鮮が実際にウランをどれほど濃縮できたかは不明、というのが現在の米政府の見解だと同紙は伝えた。
朝鮮日報/朝鮮日報JNS"
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2007/03/02/20070302000003.html
米国は、高濃縮ウラン問題のために94年の枠組み協定で約束されていた重油提供を拒否し、その後の北朝鮮の反発を招いた。ブッシュ政権のインテリジェンスに関する姿勢が、イラク戦争だけでなく、北朝鮮問題でも問われることになるのかもしれない。