エングラシアおばちゃんのおくりもの/作:マリオ・モンテネグロ・文 オルガ・マラディアガ・絵 まつもととおる・訳/福音館書店/2005年初版
ニカラグラの昔話です。
ニカラグアは、中央アメリカ中部に位置するラテンアメリカの共和制国家。北西にホンジュラス、南にコスタリカと国境を接し、東はカリブ海、南西は太平洋に面しています。
ニカラグアは北方からトルテカ族、アステカ族がやってくる中間点で、相互の影響により豊かな文化が形成され、美しい陶器や石像を今に残しているといいます。
ろばのグリセリオとメルセデスの結婚の贈り物としてエングラシアおばちゃんがつくっているのはテーブルクロス。
ところが、針も赤い糸も、おまけに指ぬきもみあたりません。
さがしたさがしたおばちゃん。おばちゃんは大泣き。
じつはクモのマチルデの娘カルメンが穴を繕うため拝借していたのです。
早速おばちゃんは、テーブルクロスに二人?の名前を縫い上げます。
ところがこれではおわりません。
おばちゃんの針や指ぬきをさがしてくれたみんなが、テーブルクロスをもっときれいに、たのしく、にぎやかにしようと刺繍をはじめます。
ひきがえるのイネス
うみがめのファナ、テレサ、トマサ
あおさぎのヴィクトリーノ
はちどりのジャリ
むくどりもどきのパンチョ
むかでのイスマエル
ねこのモンテス
最後はくものマチルデ
みんなはどんな刺繍をしたのでしょう。
素敵な手作りのテーブルクロスです。
ろばに贈り物をするやさしいおばちゃん。
でてくる動物たちの一人一人に名前がついているのも新鮮です。