イードのおくりもの/ファウズィラ・ギラニ・ウイリアムズ・文 プロイティ・ロイ・絵 前田君江・訳/光村教育図書/2017年
明日はイード、ラマダンの終わりを祝うお祭りです。
くつやさんのイスマトのところには、お客さんが次々とやってきて新しい靴を買っていきました。
靴が売り切れると、イスマトさんも、おかみさん、おかあさん、娘のイードの贈り物を買いに行きました。
つぎはぎだらけのズボンをみたハムザからいわれ、自分にも売れ残ったズボンを買ったのですが、ちょっと長すぎました。
ズボンを指4本分短くしてもらおうと、おかみさん、おかあさん、娘にお願いしますが、イードの料理作りに忙しいからと、三人に断られてしまい、自分で指4本分短く直しました。
ところがイスマトがでかけると、おかみさんは料理の途中で、「イスマムは、ほんとうにやさしい ひとだわ」と、ズボンのすそを指4本分切り落とし、はしを縫い付けてまた料理へ。そうとはしらないおかあさんも、「イスマムは、ほんとうに 親孝行だよ」と、さらに娘も「とううさんは、いつも ほんとうによくしてくれるわ」と、指4本分短く縫い付けます。
さて、イードの朝、イスマムがズボンをはいてみると、つんつるてんになってました。
「そうだわ! また つなぎあわせれば いいのよ」と、三人できりおとしたズボンのすそを あっというまに つなぎあわせると、ズボンは、ぴったりの長さ。
イードの 贈り物を みにつけた みんなは そろって モスクへ でかけていきました。
イスマトは、みんなへの贈り物を準備し、おかみさん、おかあさん、娘もお父さんへの感謝を忘れずにいる素敵な家族です。
トルコの民話をもとに、インドで出版された絵本。ビリヤニ、シール・コルマ、サモサなどの料理がでてきます。
ラマダンも少し説明が必要でしょうか。インドの人口を考えるとイスラム教徒が1億8000万と聞いても驚きません。