どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

イードのおくりもの

2020年10月29日 | 絵本(昔話・外国)

       イードのおくりもの/ファウズィラ・ギラニ・ウイリアムズ・文 プロイティ・ロイ・絵 前田君江・訳/光村教育図書/2017年

 

 明日はイード、ラマダンの終わりを祝うお祭りです。
 くつやさんのイスマトのところには、お客さんが次々とやってきて新しい靴を買っていきました。

 靴が売り切れると、イスマトさんも、おかみさん、おかあさん、娘のイードの贈り物を買いに行きました。

 つぎはぎだらけのズボンをみたハムザからいわれ、自分にも売れ残ったズボンを買ったのですが、ちょっと長すぎました。

 ズボンを指4本分短くしてもらおうと、おかみさん、おかあさん、娘にお願いしますが、イードの料理作りに忙しいからと、三人に断られてしまい、自分で指4本分短く直しました。

 ところがイスマトがでかけると、おかみさんは料理の途中で、「イスマムは、ほんとうにやさしい ひとだわ」と、ズボンのすそを指4本分切り落とし、はしを縫い付けてまた料理へ。そうとはしらないおかあさんも、「イスマムは、ほんとうに 親孝行だよ」と、さらに娘も「とううさんは、いつも ほんとうによくしてくれるわ」と、指4本分短く縫い付けます。

 さて、イードの朝、イスマムがズボンをはいてみると、つんつるてんになってました。

 「そうだわ! また つなぎあわせれば いいのよ」と、三人できりおとしたズボンのすそを あっというまに つなぎあわせると、ズボンは、ぴったりの長さ。

 イードの 贈り物を みにつけた みんなは そろって モスクへ でかけていきました。

 

 イスマトは、みんなへの贈り物を準備し、おかみさん、おかあさん、娘もお父さんへの感謝を忘れずにいる素敵な家族です。

 

 トルコの民話をもとに、インドで出版された絵本。ビリヤニ、シール・コルマ、サモサなどの料理がでてきます。

 ラマダンも少し説明が必要でしょうか。インドの人口を考えるとイスラム教徒が1億8000万と聞いても驚きません。


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