さじかげんだと思うわけッ!

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播磨旅行記(7)

2008-12-01 21:35:41 | 旅行記

時間はちょうど、昼。いい運動もしたので、そこそこ小腹が減っています。
しかも、ぐずついていた天気が、ちょうど姫路城化粧櫓を出るぐらいで雨脚が強くなってきまして、城を後にするころにはすっかり水たまりができるぐらい降っていたのでした。
というわけで気温も上がらず、息が白くなります。
そういえば、城内も寒くて。板張りでしょう? 足なんか芯まで冷えてしまっておりました。
身体を温める意味も込めて、昼ご飯を食べることにしました。

ちょうど折良く、姫路城前の大手門公園で「姫路食博2008」という面白そうなイベントをしていました。
兵庫県播磨地方の名物が集められ食べることができるという、実にわたし好みのイベントではありませんか。
実はどうしても食べたいものがありましてね。それは、赤穂に行くため断念した明石名物たまご焼きなんです。神戸に行ったときも食べたんですけどね、また食べたくなるってことは、魅力的な食べ物なんですよねぇ。
それから、この食博の大きな目的の一つに、姫路おでんをアピールすることにあるようです。何せ、おでん横丁という特設ブースまでありますから。
雨ということもあって、お客はまぁまぁでしょうか。席も取ることが出来ました。
明石焼きは相変わらずのおいしさ。
たまたま面白そうなので食べたチーカマドッグは、これがまたおいしい。
ヤマサ蒲鉾」さんで売り出し中のチーカマドッグは、いってみれば、アメリカンドッグ。そのパンの中のソーセージが、チーカマに変わったものです。単純ですよね。
でも、その単純さが侮れない。食べると、かまぼこがソーセージのような食感。しかも、中から黄色いチーズがとろりと流れてくるんです。驚きとともに、意外なおいしさにまたもびっくりです。
姫路コロッケも食べましたね。これもおいしかったですよ。
山梨は農業県でもあります。なので、フルーツや畜産などはおいしいものあるんですけどね、その加工品が弱いんでしょうなぁ。
そして、目玉でもある「姫路おでん」。
この姫路おでんの最大の特徴は、何と言っても生姜醤油で食べることです。
名古屋では味噌をつける味噌おでんがあるように、姫路では生姜醤油で食べるんです。
所変われば品変わるとはよくいったものです。静岡の真っ黒な「しぞーかおでん」もびっくりしましたが、まさかおでんを醤油で食べるとは、これまたびっくりですね。
味は今まで食べたどんなおでんよりもさっぱりです。この一言に尽きると思いますね。生姜醤油のさわやかさも、またよしです。
おすすめのおでんだねとして、シューマンを頂いたんです。姫路名物のれんこんが入った、歯ごたえがおいしいシューマイ。よく出汁を吸っていておいしかったです。
煮込み料理ですから、何でも食べようと思えば食べられるんですよね。それがおいしいかどうかというのはまた別問題ですが。
今回は食べなかったですが、カレーつゆのおでんもあるそうで、それもまた面白そうですね。

さて、ここでですね。予定が大きくずれてしまったんですよ。というのも、ほら赤穂で観光に莫大な時間がかかったんで、姫路では赤穂以上に時間がかかると予想して、城以外の予定は立てていなかったんですよ。
好古園を見るのも手だったんですが、天気もこんなんだし、寒いしということで、どこかの屋内施設に入ろうと言うことにしました。
幸い、姫路の文化施設は城の周辺に集中しています。
その中でも今回は、姫路市立美術館兵庫県立歴史博物館に立ち寄ってみました。
美術館は、姫路城のすぐ東にあります。見れば、赤煉瓦のものすごくすばらしい建物です。調べたところによりますと、これ旧帝国陸軍の兵器庫だったそうです。この建物自体が国の登録有形文化財だといいます。
いやぁ、やはり市単位で文化施設を持つところは違うなぁ。
展示は見なかったんですよね。というのも、姫路城で体力を消耗しましたし、また折からの寒さで集中力もなかったんです。
ミュージアムカフェでコーヒーなどを頂いて、休ませていただきました。
県立歴史博物館は、美術館のすぐ北。シロトピア記念公園内にあります。
何が驚きかって、ここは常設展示エリアの一部が無料なんですよ。すごいと思った反面、無茶じゃないかいって思ってしまいました。いろいろ博物館を見てきたつもりでしたが、無料ってところはなかったと思います。
美術館と同じ理由で、有料エリアは見なかったんですけども、無料施設は眺めさせていただきました。緻密な模型はあるし、キャプションは工夫を凝らしているし、無料なんてもったいないなぁと思ってしまいました。
ここで見た浄土双六は面白かったですね。
これは日本最古の双六といわれてものでして、まず曼荼羅を模したますの配置があります。サイコロもあるんですけど、書いてある文字は「南無分身諸仏」の六つ。ますの中には、同様に「南無分身諸仏」の六文字が書いてありましてね、一文字ずつ阿修羅とか、餓鬼などと地獄の名前が書いてあるんです。で、サイコロを振って出た目の地獄に飛びつつ、極楽浄土を目指すというものなんですよ。
なので、ヘタをするとふりだしから一発で浄土にいけるんです。わたしはあっさり阿修羅道へと行きましたが。まさしく、日頃の行いが試される双六といえるでしょう。

と、ちょうどいい時間になったので、見納めと思って姫路城のある姫路公園内を縦断して駅に向かいました。
甲府のうちについたのは、20時半ぐらいでしょうかね。
播磨一泊だとやや厳しいかなと思ったんですが、非常に充実した旅行だったと思います。
二日目、雨に降られなかったらもっとよかったのですが、まぁそれもまた旅の醍醐味。
次の旅行はいつになるかはちょっとわかりません。旅行記はしばし間があいてしまいそうです。

今日の一枚は、『姫路おでん』です。生姜醤油で食べるのが姫路おでんの定義だそうなので、お試しになってみたらいかがでしょう。
さっぱりぴりりとした味は、けっこう新しい味です。