今は上でなく里にいる。本日予定の撮影は悪天のために中止と決まったが、仮にそれが予定通り行われたとしても、きょうの北原のお師匠の葬儀にはどうあっても参列するつもりで、山と里との忙しい往復を覚悟していた。そういう意味では、悪天が少し味方してくれたとも言えようか。
逝去の報が届いた翌日20日、師の家を訪ね、最後のお別れをしてきた。それでも、なかなか実感が湧いてこない。あの姿が、声が、鮮明に記憶にある限り、その気持ちはまだ続くだろう。MK君が、もう何時、どこで撮ったか覚えていない師と一緒のいい写真を送ってくれた。
雨が降っている。明日は上に行き、また山の暮らしに戻る。この悪天も10月になれば、少しは落ち着くだろう。
そうそう、畏友のFMZ君が、この独り言は天気のことばかりで厭きると言ってきた。確かにそれは認める。それでも、気象庁の天気予報の当たり外れや、その伝え方に対しては、言いたいことが山ほどあるのに控えているつもりだ。どうも天気の話になると、もう一人厳しい意見を言う人間が身内にいて、どうも親しい友人、身内からほど、不興を買うらしい。
しかし、この呟きを聞いてくれる多くの人は、今問題になっている国葬についてとか、はたまたオリンピックの奇怪な裏の話とかに雑駁な知識で知ったかぶりをされるより、牧の天気や気温のことの方がはるかに知りたいことだと思う。実際、そういう問い合わせがよく来る。
高層ビルの空調の効いた快適な部屋から、窓越しに降り続ける雨を眺めているのも悪くないかも知れないが、それとはわけが違う。牛が下りて、ひとまず安堵しても、相変わらず外で働く者にとっては、天気のことは一番と言ってもよいほど気になる。
きょうは言う。まだ台風が南の海上にいるうちからニヤニヤと薄笑いを浮かべ、やたらに警戒心を煽ってくれたあの予報官・・・、ために今年の「シルバーウイーク」とやらは、観光業にとっては手ひどい痛手を被った。それで、後は知らず存ぜぬでは怒りの持っていき場がない。納得がいかない。
被害が予報に反してそれほど酷くなかったことだけが救いだが、それをもってかの予報官のお蔭だと言うには、別の被害を思うと抵抗がある。
きょうの写真が、放牧中の牛を撮った今年最後の写真となった。今ごろ、あの牛たちはどんな気持ちでいるのだろうか。
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本日はこの辺で。