Photo by Ume氏
今朝も1時間ばかり早く家を出た。開田に上ると、空と中アの山肌の色が同色に近く、残雪を抱いた山稜だけが白く輝き目立ち、まるで浮いているように見えた。青空と新緑に急かされたか、広々とした開田に田植えが始まり、すでに苗を植え終えた田はもちろん、まだこれからという田も水が張られ、水田の風景が生き生きとして変わりつつある。
上に来ても郭公の鳴き声がする。昨日は郭公の外にもウグイスの声を聞いたような気がしたが、多分、間違いない。きょうは昼近くになって気温は17度くらいまで上昇し、青空も広がってきた。ヤマナシの白い花が第1牧区でも咲いたし、白樺のつくった緑陰を見れば季節は最早初夏という気がしてくる。牧草の生育も一段と進むだろう。
昨日、第4牧区で30頭ばかりの鹿が草を食む姿を、小入笠の中腹で見た。あの牧区においては最良の放牧地である。また、帰る時、やはり同じくらいの数の鹿の群れを貴婦人の丘の下で見た。折角の牧草の新芽を今年も牛より先にあの招かざる客たちに食べられるのかと思うと実に忌々しいのだが、有効な対抗策がない。
大型の囲い罠を使おうと行ってみると、中には結構新しい鹿の足跡や落とし物があって、思っていた以上に鹿の出入りがあるらしく驚いた。前回の捕獲以降しばらく罠の使用を見合わせていたのは、はっきりとしなかった天候のせいで、今夜雨が降って塩が流失しなければ、恐らくあまり日をかけずに、一矢報いることができるだろう。
第1牧区は電気牧柵の効果によるのか、通電を始めてからまだ鹿の姿を見てない。電牧もほぼ正常に働いている。しかしそれでも、やがては必ず侵入してくるはずだ。
昨年は、その前年の豚コレラのせいだという説もあるが、有難いことにイノシシの被害がなかった。今年はどうなるかと、それも心配になる。
オイデエラの片付けは、日曜日にSさんと一緒に汗をかき、ほぼ済んだ。本日はこの辺で。