入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

       ’16年「春」 (25)

2016年03月29日 | 牧場その日その時


 新宿の雑踏の中を歩いていても、山の手線の電車に乗っていても、それが少しも久しぶりのこととは思えず、昨日も一昨日もそこでずうっと同じ生活を続けていたような錯覚を、また今度もした。しかし、さすがに、何十年も前に暮らしたかつての生活や団欒が、今も行けば南荻窪のあの住宅地に待っていると思うようなことはなかった。
 二晩泊まった間に、小雨模様の市ヶ谷、四谷付近を歩き、上野公園、北の丸公園を車とタクシーで忙しく回り、桜の開花予想を大きく外したまだ二、三分咲きの花を眺めて帰ってきた。 
 
 入笠の花見ができるまでにはまだ1か月ぐらいはかかるだろう。その前に里の花見がある。毎年、3回も花見を楽しむのは贅沢かも知れないと思いつつ、中でも入笠の山中にある山桜の老木に一番の親しみと関心とを覚えて、今から咲くのを待っている。
 ああ、桜の花と言えばそれと剣岳方面に行く途次、北陸線の車窓から目にしたのどかな山村に咲いていた同じ花のことも忘れない。遠い昔の記憶だが、あの時も、変わりやすい天候のことなんかを気にしながら、山を続けていればそうやって毎年3回は桜を愛でることができるのだと、今と同じようなことを思ったりしたものだ。いつも桜の開花が話題になるころには、何故だかその一瞬に過ぎないような北陸線沿線の風景や印象が、1週間近い山の体験(小窓尾根ー三の窓ー長次郎谷ー剣沢ー梯子谷乗越ー内蔵助谷ー黒四ダム)にも増して、今もあまり色褪せないまま甦ってくるのが不思議だ。
  
 今日は久しぶりにジャージ-種のチビに登場してもらった。大きなホルスタインの陰に身を小さくしていたこの牛のことを時々思い出すが、再会は果たせないままでいる。チビの左の和牛は成牛で、こうなると、どんな大きなホルスタインも彼女には勝てない。だから、昨年の種牛見習いに、見習いの文字が取れた暁には、彼は牧場内ではたった1頭の和牛の雄になるわけだから、もう、向かうところ敵なしとなる。
 
 かんとさん、4月の新月(9,10日)のあたりはまた上に行きたくなるころだから、大丈夫だと思います。
 「28年度の営業」内容については新年度になってから掲載しますが、とりあえずカテゴリー別の「27年度の営業」を参考にしてください。
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