入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     24年「冬」(13)

2024年01月16日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


  寒い、もしかしたら今朝は室内気温も零度を割ったかと寒暖計を見ると、そこまでは下がっていなかった。午前8時、3度。外に出てみたら、青空は見えていても西山は大荒れ、経ヶ岳はまるで吹雪を抱いてでもいるかのようで、山腹の殆どが姿を見せていない。

 冬ごもりの日々、暖房は隙間風の吹く部屋にもそれなりにあり、無聊を癒す術もないではない。それに比べて、幾世代か以前の人たちは、火代(ヒジロ=囲炉裏)、炬燵くらいしか暖を取る方法がなく、テレビやラジオもなく、新聞や本を読むという人も少なかっただろう。
 となれば、雪に閉ざされた国々の人たちは長い冬に耐え、出がらしの茶をすすりながら限られた人と語り、あれこれ考え思い、今の人たちよりかそういう時間が多かったと考えていいだろう。

 この時代(取り敢えず明治のころ)、何かを訴えるにはまず言葉が必要であり、その巧拙が人の心を動かす上で大きな力を持っていたと思う。「寸鉄人を刺す」という言葉もあるように、火のように熱く、剣のように鋭い言葉があったはずだ。
 今でも、政治家は言葉が大事だと言うけれど、「丁寧に説明する」という耳にタコができるほど聞いた言葉は、もう、「言い逃れ」とほぼ同義語になってしまったし、嘘や隠し事は報道の力もあって、たちまち見破られてしまうようになった。
 
 ビニールハウスの中で控え目に語る被災者の言葉は、ようやく現地に赴き、「先手せんてと手を打った」と語るわれらが首相の呆れた言葉の何十倍も、人の心に届く、届いた。
 それにしてもわが国の首相は、塩気も辛味も甘味もないと、心配する人がいる。
 本日はこの辺で。


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