入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’24年「冬」(6)

2024年01月08日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 無聊、することがない。皆外へ出ていった。気温は10時半の時点で零下1度とそれほど低くないが、ただし風が冷たい。西の空に雲も出てきた。
 きょうは森や林からも呼び声が届かず、部屋にこもっているしかなさそうだ。
 
 そういえば、3連休だというのに登山者の姿を見ない。カラスのとぼけたような鳴き声もせず、静か。時間の長さを意識しながら、ここで一人ポツネンとしていると、快い睡魔が襲ってくる。
 読みかけた本の続きでも読もうとしたがそれが見付からず、仕方がないから取り敢えず外へ洗い物にでも行こうかと考えていた。すると、そんなに暇なら上に来ないかとお誘いの声が聞こえてきたような気がした。
「上」というのは第1牧区で、一昨日、秘密の森からここの雪原を遠くに眺めてはあるが、それでも大事な職場であるから、一応新年の挨拶をしておいた方が良いかも知れない。さて、どうするか。

 上まで行く。真っ白い雪原に足跡を付けながらいつもの管理人専用の急な登路を登る。靴が雪に食い込まず、滑りやすい。きょうはちゃんと山靴を履いてきているがそれでもそんな状態になるのは、この凹んだ斜面には日が当たらず、雪がまだ粉雪同様の状態だからだろう。
 一応半纏はやめて羽毛服を着てきた。普段は使わないことにしている杖(ストック)を、今回はピッケルの代用に持ってきた。ただし、極力つかわない。
「個人の感想」ながら、無雪期に杖を使い、スパッツまで付けるのは、登山用品関連の会社は喜ぶだろうが、それがヘルメットまでとなると、考えてしまう。
 
 第2牧区から第1牧区へ出る。広い空が黒い雪雲で覆われ始め、天気は下り坂のようだ。風もかなり強く、遠くの山々はすっかり雲の中に隠れ、中でも眼前の経ヶ岳は激しく吹雪いている。写真を撮ろうとすればその度に手袋を脱がなければならず、面倒になって素手にした。
 塩場まで進んでから直角に折れて、4頭三角点のある小高い丘に着く。風はさらに強まってくる。格別な感慨も湧かず、長居をせずに立ち去ることにした。(1月7日記)

 きょうは愈々里に帰る。今朝7時半の気温は零下11度、新雪が薄っすらと積もって雪景色が一新された。美しい。天気は回復中、帰路に問題はなさそうだ。
 本日はこの辺で。
 
コメント
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