2009年&2010年9月下旬写真。
ヒガンバナ(彼岸花)。
別名・マンジュシャゲ(曼珠沙華)、カミソリバナ(剃刀花)。
田んぼのあぜ道や墓地の敷地内でよく見かける、ヒガンバナ科の球根植物。
古い時代に中国から渡来した史前帰化植物のひとつといわれ、人里周辺でしか見られない。
ヒガンバナ科の常で有毒植物だが、毒成分は水に長時間さらせば抜けるため、かつては救荒植物として利用されたという。
墓地に植えられることが多いからか、「墓花」「葬式花」「幽霊花」「死人花」など、各地方の名は不吉なものが多い。
別名の「曼珠沙華」は、仏教で天上に咲くとされる花のこと。
ちょうど秋の彼岸(秋分の日と前後3日の7日間)ごろに、地面から直接花茎を伸ばし、花火のような赤花を咲かせる。近縁には白花もあり。
日本のヒガンバナは全て3倍体で、結実することはないが、原産地の中国には結実する2倍体のヒガンバナもあるという。
10月中旬。
花が終わると先の丸い細長い葉が伸びてくるが、春には枯れてしまう。
このため、花と葉が同時にあることはない。
ヒガンバナ科 リコリス(ヒガンバナ)属
属名のLycorisは、ギリシア神話の海の女神Lycorisが由来で、花の美しさから。(50人ともいわれるネーレウスの娘たち・ネーレイデスのひとりらしい。おそらく名前だけが出てきて格段のエピソードもないような神だろう)
花言葉は「悲しき思い出」