8月下旬写真。
タラノキ(楤木)。
日本中の山野に自生する、ウコギ科の落葉低木。
全体に鋭い刺が生え、大きな2回羽状複葉が互生する。
新芽の「たらの芽」は、ことに天ぷらが絶品の山菜の王様で、季節には栽培品も多く出回る。
ただ誰もが知る人気の山菜だけに、芽を採り尽されて立ち枯れているタラノキを道端でよく見かける。
枝をほとんど出さないことからも分かるように萌芽力の弱い木なので、枝ごと切り取ったり脇芽まで摘んでしまわないように。
8~9月ごろ、巨大な花序に白い小花を多数咲かせる。
遠目だと花・葉ともにヌルデ(白膠木)と印象が似ているため、意外とタラノキの花とは気づきにくい。
10月上旬。
花後には黒い実を結ぶ。
冬に採取した幹や根の皮は乾燥させて、整腸や強壮などの生薬として用いる。
また刺だけを集めて煎じて、高血圧に服用する。
「楤木」の字は漢名からだが、和名の由来は不明。
ウコギ科 Aralia(タラノキ)属
属名のAraliaは、フランス/カナダ名のaralieが由来。