モッチリ遅いコメの距離感

オーディオルーム、シアター、注文住宅などに関してのblog。

室内音響かいつまみ③

2020-08-13 12:41:06 | オーディオ
江田和司氏の東京大学の博士論文

拡散性制御に基づく室内音響設計に向けた音場解析に関する研究
https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=8550&item_no=1&attribute_id=14&file_no=1

細かいところは正直難解で自分には厳しそうだが、部屋に拡散体をどう配置するとどんな感じで拡散されるか測定したものがあるのでそのあたりをピックアップ

以下の画像の出典は上記論文からの引用
256m^2(16m四方)の正方形の部屋の音波が反射を繰り返して拡散していく挙動
オーディオルームに応用するには広めではあるが、500ms(0.5秒)経過してもまだ十分に拡散されていないのがわかる。
オーディオルームの残響時間は200~800ms程度だろうから十分拡散されLEVを感じられるようになる頃には聞こえないくらい減衰してしまっていると考えれる。





平坦な正方形の部屋(上)と拡散体を敷き詰めた部屋(下)の反射波の挙動
拡散体がないと100msでもかなり偏りがあるのに、
拡散体があると50msでもかなり乱反射状態となり100msで相当な拡散状態になってくれている。これならLEVを感じることは期待できそうだ。



拡散体がない部屋(上)1面に配置した部屋(中)2面に配置した部屋(下)の反射波の挙動。
なんとなく予想されているように面が多いほど拡散が早くなる。拡散体が配置されていない方向には方向性が時間が経過しても若干残ってしまっている。1面よりもむしろ2面に残っているような感じもする
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする