ちょうどこの7月から、「SHERLOCK(シャーロック)」のSeries 2がNHKプレミアムで放送中です。
第1、2回が放送されたところで、twitter等を見ていると、
「兄のマイクロフトがおもろい」「中の人が脚本と製作もやってるんだ?」
「"ベルグレービアの醜聞"見て俄然マイクロフトが気になる」
「中の人はゲイです(だからあの内容かw)」
というような、マーク・ゲイティスについての話題を目にしてしまいます。
その度に、
「ゲイだからなんだってんだ!それだけがMarkの個性じゃねーぞー!!」
…勝手に興奮したり憤ったりしております。
実際には嬉しいことなのでみんなでキャイキャイ騒げればいいのですが、
思わず苛ついてしまう程、私のMark Gatissへの片想いは重いですw 絶望的に重傷です。
「はあ、こんなに思い悩むなら、いっそ好きでなければ楽なのに…。」
と、本当に片思い中の乙女のようにため息をついたりもするのですが、
彼の写真を見ると、私のような小娘?に対する彼の優しい佇まいを思い出し、
「やっぱ無理ー!!!(。´Д⊂)・゜・。」となる。
その繰り返しです。

そんな、敬愛するMark Gatiss主演の短編映画が、
とあるパブのイベント"Shortcutz London"で上映されるという情報を
幸運にもロンドン滞在中に目にしたので、見に行きました。
この作品は"AESTHETICA SHORT FILM FESTIVAL 2011"でBEST THRILLERを受賞しています。
前からずっと見てみたいと熱望していたのです。
次の日が北部行きの日だったので、夜遅くなるのが心配でしたが、
出かける前にある程度荷造りを済ませておいて、
帰ってすぐ休めるようにしておいたので、準備万端。

まず、Northern Lineに乗ってLeister Square駅からAngel駅へ。
大きな地図で見る


アッパーストリートを北に歩くと、レストランやショップがたくさん並んでいます。
落ち着いた色合いの建物ばかりで、ロンドン中心部よりもヨーロッパの街並っぽい印象が強い街です。


時間がなくてあまり散歩出来ませんでしたが、
マーケットもあるようなので、歩き回ると楽しそう。
前にホルボーンで寄った古本屋がここにもありました。

イズリントン・グリーン・ガーデンズの角にある、
ウェールズ生まれの実業家、Sir Hugh Myddeltonの彫像。
これを左に見ながらイズリントン・グリーンをさらに北へ。
すると見えてくる、「ウェンロック&エセックス」。
パブはハマースミス橋に行った時に入ったっきりだったので、
ひとりで入るのにまたしても緊張してしまいました。
イベントの開始は19時だったので、10分前にお店に入り、
女の子の店員さんにメニューにあったイングランドのエールを注文。

私にとってはけっこうな量なのですが、イベントが終わるまでには飲み干せるかも。
カウンターでエールを受け取った後、どこでイベントが行われるのか分からなかったので、
ウロウロと周りの様子を伺っていると、
19時が近づき、次々と奥の扉に入っていく人たちが。
なんとなく後に付いて行くと、バーのあるダンススペースのような部屋にプロジェクターが設置されていました。
スクリーンに映されたmacの画面にShortcutzの文字があったので、ここで間違いなさそう。
スクリーンの正面には椅子が20台ほど並べてあって、
関係者の人たちが座っているようでした。
私は脇にあるテーブル付きのソファで開始を待ちます。
数分遅れでイベンターの男性の挨拶があり、
短編作品3本の上映が始まります。
一本目はLawrence Bourke監督の"A Sure Moment"。
バス停を舞台にした男女の出会いの物語。
A Sure Moment - Short Film(本編)
上映後には監督の挨拶とティーチ・インがあります。
この監督は、シャイな青年って雰囲気の方でした。
夜のバス停を美しく切り取ったこの作品の撮影は一日で済んだそうです。
二本目は、待ってました、お目当ての"Cleaning Up"。
Cleaning Up - Official Trailer - Mark Gatiss
完璧でスマートな殺し屋、Mr.ジャクソン。
ターゲットの女性を殺害したその現場で、彼はある失敗を犯してしまう。
新たな仕事に取りかかるMr.ジャクソンだったが、
照準を合わせるその時、前回の失敗が頭を過り、引き金を引くことを躊躇ってしまう…
無駄な動き一つしない、ひたすらクールなヒットマンを演じるMark。
めちゃくちゃかっこいい!!
コミカルだったり、ちょっと不気味な役のイメージが強い彼ですが、
クスリとも笑わない冷たい殺し屋の役もハマっています。
特に冒頭の殺しの場面は、
殺害するその瞬間まで顔は映らず、コートを翻す姿が写るだけ。
スタイリッシュな演出と編集が観客の好奇心をかき立てます。
Cleaning Up - Exclusive Clip (ワンシーン)
↑Mr.ジャクソンが、次の仕事の前に泊まるB&B。
こんな普通のお家でもB&Bって言えるんですね。衝撃w
"Cleaning Up"というタイトルは、"スナイパー"から由来していると思いきや、
実は別の意味があって「そう来たかw」と目から鱗。
いつか日本でも上映されることを願って結末は書きませんが、
皮肉が効いていて、短編映画にも関わらず見た後に充実感の残る秀作です。
Cleaning Up - Making Of
監督はThomas Guerrier、脚本はSimon Guerrier。
この二人は兄弟で、共同で映画を製作しています。
ThomasはDOCTOR WHOのDVD用ドキュメンタリーの監督を担当していて、
それが縁でMarkの出演を取り付けたとか。
当然多忙なMarkでしたが、007のようなクールなヒットマンを演じたくて、
出演を快諾したとのこと。
(記憶が正しければ、撮影は3日間程度だったそう。)
天気待ちのような時間が余った時でも、ギークの彼らはドクター・フーの話で盛り上がったそうです。
「この映画の彼、素敵な髭してるよねえ!」と脚本家のSimon。ホントに素敵( *´艸`)
「大きなライフルを持ち歩く撮影で、警察に目をつけられたりしなかった?」
というイベント参加者からの質問には、
「撮影中はスタッフが映画のクルーであることが分かるように黄色いジャケットを着てたから大丈夫だったよ」
と監督が答えていました。
最後、三本目はイラン生まれ英国育ちの女性監督による"ABUELAS"。
Abuelas (予告) - (c)NFTS 2011
孫が生まれるブエノスアイレスのおばあちゃんが、
アルゼンチンで起こった歴史(軍事クーデターや暴動)を語るドキュメンタリー。
ドキュメントとは言っても、ナレーションが入って出演者が淡々と語る内容ではなく、
暖かいタッチのアニメーションを織り交ぜながらおばあちゃんの回想が表現されていきます。
監督はただ座って喋るだけの映像よりも、
観客を引き込ませる手法でドキュメンタリーを見せたかったと熱く語っていました。
確か、数ヶ月に渡ってアルゼンチンの人たちに取材したとのことで、
始めは監督である彼女を警戒していた彼らも、
イラン生まれで英国に移ったという身元を知ると、
次第に彼女そのものを受け入れてくれたそう。
この作品はNational Film & Television Schoolの卒業制作として作られたそうなのですが、
上映の後、監督の恩師であるNik Powellの特別講演?がありました。
Nik Powellは「リトル・ヴォイス」や「バック・ビート」等を手がけたプロデューサーです。
PowerPointを使った講義は、映画を作る際の心得や売り込む相手の見極め方等について、
冗談を交えながら語るものだったのですが、
(例えば、牛がいたら、普通は家畜にし、牛乳を絞り、食肉として売り出すけど、
日本人は牛を1/8フィギュアにして世界に売り出すよね、みたいなことまでw)
印象に残ったところをメモしたのに、読んでも内容が全然思い出せないw
明確に覚えているのは、
Three phases of personal creativeについて。
Imitation→Autobiography→Originality(genuine)
模倣し、昇華して独自の作品を作り上げる、ということですね。

イベントが終わったのは21時。外はさすがに暗くなっています。
レストランには夕食を楽しむカップルやグループがテーブルを囲んでいます。


お洒落な映画館のネオンが光る街角。
久しぶりにまとめて短編映画を見て、自分の中の何か作りたい衝動がモゾモゾと動くのを感じました。
例えばSHERLOCKやDOCTOR WHO、The League Of Gentlemen等、
Mark Gatissが関わっている作品にしてもそうですが、
私が英国に憧れ続けてきたのは、英国の笑いや物語に惹かれていたためであり、
その夢見た場所に滞在してみて、改めて、この国の作品から吸い取ったセンスを、
少しでも自分らしい媒体でアウトプット出来たらいいのに、と思うのでした。
さあ、次はいよいよマンチェスターへと向かいます。
【おまけ】
夜のBaker Street駅構内(Circle Line)。
何度も乗換に使っていたけれど、あまり写真には撮っていなかったんですよね。






滞在中、一番お世話になったBaker Street駅。
Circle Lineのホームは、その古さが心を落ち着かせます。
Jubilee Lineのホームにあるホームズの絵とも、数日お別れです。

この日の夜食は駅の売店で買ったパリパリの揚げ物
ひき肉とグリンピースが入ってます。スパイシーなお味。
第1、2回が放送されたところで、twitter等を見ていると、
「兄のマイクロフトがおもろい」「中の人が脚本と製作もやってるんだ?」
「"ベルグレービアの醜聞"見て俄然マイクロフトが気になる」
「中の人はゲイです(だからあの内容かw)」
というような、マーク・ゲイティスについての話題を目にしてしまいます。
その度に、
「ゲイだからなんだってんだ!それだけがMarkの個性じゃねーぞー!!」
…勝手に興奮したり憤ったりしております。
実際には嬉しいことなのでみんなでキャイキャイ騒げればいいのですが、
思わず苛ついてしまう程、私のMark Gatissへの片想いは重いですw 絶望的に重傷です。
「はあ、こんなに思い悩むなら、いっそ好きでなければ楽なのに…。」
と、本当に片思い中の乙女のようにため息をついたりもするのですが、
彼の写真を見ると、私のような小娘?に対する彼の優しい佇まいを思い出し、
「やっぱ無理ー!!!(。´Д⊂)・゜・。」となる。
その繰り返しです。

そんな、敬愛するMark Gatiss主演の短編映画が、
とあるパブのイベント"Shortcutz London"で上映されるという情報を
幸運にもロンドン滞在中に目にしたので、見に行きました。
この作品は"AESTHETICA SHORT FILM FESTIVAL 2011"でBEST THRILLERを受賞しています。
前からずっと見てみたいと熱望していたのです。
次の日が北部行きの日だったので、夜遅くなるのが心配でしたが、
出かける前にある程度荷造りを済ませておいて、
帰ってすぐ休めるようにしておいたので、準備万端。

まず、Northern Lineに乗ってLeister Square駅からAngel駅へ。
大きな地図で見る


アッパーストリートを北に歩くと、レストランやショップがたくさん並んでいます。
落ち着いた色合いの建物ばかりで、ロンドン中心部よりもヨーロッパの街並っぽい印象が強い街です。


時間がなくてあまり散歩出来ませんでしたが、
マーケットもあるようなので、歩き回ると楽しそう。
前にホルボーンで寄った古本屋がここにもありました。

イズリントン・グリーン・ガーデンズの角にある、
ウェールズ生まれの実業家、Sir Hugh Myddeltonの彫像。
これを左に見ながらイズリントン・グリーンをさらに北へ。
すると見えてくる、「ウェンロック&エセックス」。
パブはハマースミス橋に行った時に入ったっきりだったので、
ひとりで入るのにまたしても緊張してしまいました。
イベントの開始は19時だったので、10分前にお店に入り、
女の子の店員さんにメニューにあったイングランドのエールを注文。

私にとってはけっこうな量なのですが、イベントが終わるまでには飲み干せるかも。
カウンターでエールを受け取った後、どこでイベントが行われるのか分からなかったので、
ウロウロと周りの様子を伺っていると、
19時が近づき、次々と奥の扉に入っていく人たちが。
なんとなく後に付いて行くと、バーのあるダンススペースのような部屋にプロジェクターが設置されていました。
スクリーンに映されたmacの画面にShortcutzの文字があったので、ここで間違いなさそう。
スクリーンの正面には椅子が20台ほど並べてあって、
関係者の人たちが座っているようでした。
私は脇にあるテーブル付きのソファで開始を待ちます。
数分遅れでイベンターの男性の挨拶があり、
短編作品3本の上映が始まります。
一本目はLawrence Bourke監督の"A Sure Moment"。
バス停を舞台にした男女の出会いの物語。
A Sure Moment - Short Film(本編)
上映後には監督の挨拶とティーチ・インがあります。
この監督は、シャイな青年って雰囲気の方でした。
夜のバス停を美しく切り取ったこの作品の撮影は一日で済んだそうです。
二本目は、待ってました、お目当ての"Cleaning Up"。
Cleaning Up - Official Trailer - Mark Gatiss
完璧でスマートな殺し屋、Mr.ジャクソン。
ターゲットの女性を殺害したその現場で、彼はある失敗を犯してしまう。
新たな仕事に取りかかるMr.ジャクソンだったが、
照準を合わせるその時、前回の失敗が頭を過り、引き金を引くことを躊躇ってしまう…
無駄な動き一つしない、ひたすらクールなヒットマンを演じるMark。
めちゃくちゃかっこいい!!
コミカルだったり、ちょっと不気味な役のイメージが強い彼ですが、
クスリとも笑わない冷たい殺し屋の役もハマっています。
特に冒頭の殺しの場面は、
殺害するその瞬間まで顔は映らず、コートを翻す姿が写るだけ。
スタイリッシュな演出と編集が観客の好奇心をかき立てます。
Cleaning Up - Exclusive Clip (ワンシーン)
↑Mr.ジャクソンが、次の仕事の前に泊まるB&B。
こんな普通のお家でもB&Bって言えるんですね。衝撃w
"Cleaning Up"というタイトルは、"スナイパー"から由来していると思いきや、
実は別の意味があって「そう来たかw」と目から鱗。
いつか日本でも上映されることを願って結末は書きませんが、
皮肉が効いていて、短編映画にも関わらず見た後に充実感の残る秀作です。
Cleaning Up - Making Of
監督はThomas Guerrier、脚本はSimon Guerrier。
この二人は兄弟で、共同で映画を製作しています。
ThomasはDOCTOR WHOのDVD用ドキュメンタリーの監督を担当していて、
それが縁でMarkの出演を取り付けたとか。
当然多忙なMarkでしたが、007のようなクールなヒットマンを演じたくて、
出演を快諾したとのこと。
(記憶が正しければ、撮影は3日間程度だったそう。)
天気待ちのような時間が余った時でも、ギークの彼らはドクター・フーの話で盛り上がったそうです。
「この映画の彼、素敵な髭してるよねえ!」と脚本家のSimon。ホントに素敵( *´艸`)
「大きなライフルを持ち歩く撮影で、警察に目をつけられたりしなかった?」
というイベント参加者からの質問には、
「撮影中はスタッフが映画のクルーであることが分かるように黄色いジャケットを着てたから大丈夫だったよ」
と監督が答えていました。
最後、三本目はイラン生まれ英国育ちの女性監督による"ABUELAS"。
Abuelas (予告) - (c)NFTS 2011
孫が生まれるブエノスアイレスのおばあちゃんが、
アルゼンチンで起こった歴史(軍事クーデターや暴動)を語るドキュメンタリー。
ドキュメントとは言っても、ナレーションが入って出演者が淡々と語る内容ではなく、
暖かいタッチのアニメーションを織り交ぜながらおばあちゃんの回想が表現されていきます。
監督はただ座って喋るだけの映像よりも、
観客を引き込ませる手法でドキュメンタリーを見せたかったと熱く語っていました。
確か、数ヶ月に渡ってアルゼンチンの人たちに取材したとのことで、
始めは監督である彼女を警戒していた彼らも、
イラン生まれで英国に移ったという身元を知ると、
次第に彼女そのものを受け入れてくれたそう。
この作品はNational Film & Television Schoolの卒業制作として作られたそうなのですが、
上映の後、監督の恩師であるNik Powellの特別講演?がありました。
Nik Powellは「リトル・ヴォイス」や「バック・ビート」等を手がけたプロデューサーです。
PowerPointを使った講義は、映画を作る際の心得や売り込む相手の見極め方等について、
冗談を交えながら語るものだったのですが、
(例えば、牛がいたら、普通は家畜にし、牛乳を絞り、食肉として売り出すけど、
日本人は牛を1/8フィギュアにして世界に売り出すよね、みたいなことまでw)
印象に残ったところをメモしたのに、読んでも内容が全然思い出せないw
明確に覚えているのは、
Three phases of personal creativeについて。
Imitation→Autobiography→Originality(genuine)
模倣し、昇華して独自の作品を作り上げる、ということですね。

イベントが終わったのは21時。外はさすがに暗くなっています。
レストランには夕食を楽しむカップルやグループがテーブルを囲んでいます。


お洒落な映画館のネオンが光る街角。
久しぶりにまとめて短編映画を見て、自分の中の何か作りたい衝動がモゾモゾと動くのを感じました。
例えばSHERLOCKやDOCTOR WHO、The League Of Gentlemen等、
Mark Gatissが関わっている作品にしてもそうですが、
私が英国に憧れ続けてきたのは、英国の笑いや物語に惹かれていたためであり、
その夢見た場所に滞在してみて、改めて、この国の作品から吸い取ったセンスを、
少しでも自分らしい媒体でアウトプット出来たらいいのに、と思うのでした。
さあ、次はいよいよマンチェスターへと向かいます。
【おまけ】
夜のBaker Street駅構内(Circle Line)。
何度も乗換に使っていたけれど、あまり写真には撮っていなかったんですよね。






滞在中、一番お世話になったBaker Street駅。
Circle Lineのホームは、その古さが心を落ち着かせます。
Jubilee Lineのホームにあるホームズの絵とも、数日お別れです。

この日の夜食は駅の売店で買ったパリパリの揚げ物
ひき肉とグリンピースが入ってます。スパイシーなお味。

私もsherlockとMark Gatissのことが大好きで、このブログの文章と写真がとてもすばらしいと思います。今中国には私のようなファンが大勢いますが、このブログの文章を中国語に訳して転載してもいいですか。私の友達に見させたいですが。もし転載できれば、きっと元のブログウェブサイトと著者の名前を書きます。お願いします!
日本語がお上手なんですね!
ブログの文章、転載していただいてかまいませんが、転載したさいさんのページのlinkを教えていただいてもいいですか?
是非よろしくお願いします!