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チェルシー薬草園

2023-07-11 | 2023年、ロンドンの旅

前回の続き

■2023年6月4日■

既にチェックインの用意は完了しているとホテルから連絡がありましたが、
すぐに戻るのは勿体無いので、時差ボケと疲れでクタクタな中、
発電所近くで訪れたことのない場所ということで、チェルシー薬草園に行くことにしました。
花が見ごろの6月、薬草園でもたくさんの花が見られるはず…

道中、元バタシー発電所からチェルシー橋を渡り、川の向かい側にたどり着くと、角に目を惹く記念碑がありました。

1899年~1902年の南アフリカ戦争で命を捧げた竜騎兵のために1905年に作られたそう。

そのままテムズ川沿いに西に歩いていくと、
5月に王立園芸協会が主催するチェルシー・フラワー・ショーが行われることで知られる
ロイヤル・ホスピタル・チェルシーの南門が見えてきます。

現在敷地内は整備中みたい。
ここからさらに西に歩いていくと、チェルシー薬草園があるのですが、
川沿いには小さな門があるだけで、チケット売り場は見当たらない…
不安になりながら東側の塀をしばらく伝っていくと、北側に入口がありました!
入園料は大人が£12.50、5歳以下の子供は無料です。入口の奥には売店もあります。

入口の建物から庭に出るとすぐにカフェが。
受付でも案内があったのですが、一日に3回ほど、スタッフによるツアーも予定されているみたいです。

カフェのそばでは、さっそくラベンダーのような鮮やかな紫の花が目に留まりました。

サルビア ネモローサというシソ科の品種の、改良種として人気の‘カラドンナ’という花らしい。
蜂もあちこちで美味しそうに飛び回っています。

旅の疲れもあって、詳しく説明書きを読む余裕がなかったのですが、
撮影しておいた特徴的な花の名前を後から確認することが出来ました。

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上の画像はハナビシソウ、別名カリフォルニアポピー。ケシ科ですが、一般での栽培も可能な花。
家紋になりそうな綺麗な形の花弁で、つぼみが帽子みたいな不思議なかたち!
薬草としては、鎮痛目的でつかわれていたそうです。

 

上の小さい白い花は、ニゲラ サティバ
この種がカレーのスパイスにも使われる、あのブラッククミン
死以外はなんでも治癒出来るといわれがあるそうで、まさに薬草園にふさわしい植物ですね。

 

上の小さいかわいい花は、ナツザキフクジュソウ(福寿草)
薬草として利用する場合は、強心や利尿作用の効果があるそうです。

 

ハンネマニア別名、カラクサゲシ、メキシカンチューリップポピー。これも植えてもいいケシ。

 

こちらは、ひなげし。もしくは、ポピーコクリコ虞美人草
薬草園にはケシ科のお花が多いですね。
麻薬のイメージが強いケシの花ですが、医療用として利用されていた歴史もあります。

 

上の2つは、ゴジアオイ。学名はシスタス
風邪薬やリウマチ薬として使われる他、香水などに利用されるらしい。
この花、正午頃に咲いて翌日にはしぼんでしまうらしく、実はこうやってみられたのは幸運だったのかもしれません。
しかも、日本ではみられないそう。
茎が揮発性の油を生成するので、30度以上の気温で自然発火してしまうとか!
そんな性質のためか、「私は明日死ぬだろう」という花言葉がついています。

 

ふさふさのこの花は、マメ科のトリフォリウム・ルーベンス。耐寒性の多年草。
ネット上で色々同じ花の画像を見比べてみたのですが、こんなに丈のある花はなかったので、
大事に育てられてスクスク育っているのでしょうねー。

こちらは、アメリカテマリシモツケ。主に北米に分布してるバラ科の花。
小さな白い花が集まってまさに鞠のように鮮やかで写真を撮るのも楽しいです♪

こちらはイングリッシュローズ
バラも鑑賞だけではなく、香水の原料としてやアロマセラピーに使用されますね。

ハゼリソウ。蜜蜂に大人気の蜜源植物。
この薬草園でも特に蜂が集まっている花壇でした。

名前の通り、しっぽのようなイブキトラノオ(左)。タデ科の多年草。
解毒、下痢止め、せき止め、抗菌などに使われていたそうです。

右は、赤と黄色のエキゾチックな雰囲気の花、ジャスティシア・リッジニー。ブラジル原産らしい。

花言葉が「清廉で高潔」「貧しくても高潔」のセリの花。
食べ物としてのイメージしかなかったけど、こんなきれいな花が咲くんですねー。

 

後は詳しい名前はわからない花… 右はカワラナデシコかな?

薬草園の一角にはドクロマークの付いた毒を持っている植物もけっこうあります。

 

このキョウチクトウも毒を持っている低木。
トリカブトも育てているそうなんですが、見当たらなかったなー。残念。

薬草園には温室もありました。

もちろんキューガーデンズやバービカンのような大きなものではなく、
小さいサンルームですが、近づいて目の高さを合わせると小さな森を歩いているような気分。
向かい側にはサボテンも並べられています。

薬草園の入口付近に戻ってくると、薬草園を設立したハンス・スローンの像が立っています。
ホットチョコレートを考案し、大英博物館や自然史博物館のコレクションを寄贈したことでも知られています。
チェルシーにあるスローン・スクエアという駅と広場の名前は彼にちなんだもの。

 

泉の前にも彼の胸像がありました。草に埋もれててちょっと怖い(笑)。
でも周りを美しくオーガナイズされた泉ですね!

 

入口近くには多肉植物の販売もしていたけれど、日本に持ち帰りは難しそうなので断念…

 

今までも旅先で色々な庭のお花を見てきましたが、薬草園は初めてだったので、とても興味深かったです。
見ている間はゆっくり解説を読むことが出来ませんでしたが、
普段は見られない花を色々見られて目の保養になりました。

帰りは留学中に行ったことのある国立陸軍博物館の前を通り、
行きに庭を垣間見たロイヤル・ホスピタル・チェルシーの前を通って
スローン・スクエア近くにあるサーチ・ギャラリーへ。

サーチ・ギャラリーも留学中に訪れたことがありますが、
近くに来たら立ち寄っておきたかったんですよね。

しかし体力的に限界で、結局さらっと見ただけで終わってしまいました。
もっと元気な時に来たかった…。

ホテルへはバスに乗って移動。
フォートナム&メイソンの外壁にクジャクの装飾があって思わずパシャリ。

 

続く…

 


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