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だから、ここに来た!

いらっしゃいませ! 英国旅行記の他、映画や音楽、テレビドラマ、演劇のレビューを中心にお贈りしております!

『FAWLTY TOWERS』

2005-02-19 | movie/DVD
長い足を大げさに振り上げて歩く「バカ歩き」.jpg
『モンティ・パイソン』というタイトルを聞いたことがある人でも、
『フォルティ・タワーズ』という名前は聞いたことがないかもわかりません。(興味がなければ。)

『monty python's flying circus』は、日本でもわりと有名な英国のテレビ番組です。
この実験的なコメディ番組は6人の若者が作っていたのですが、
その中で、放送開始前から比較的視聴者に名前が知られていた一人が、
ジョン・クリーズという人。
ケンブリッジ大で法学を学ぶと同時に、大学内の劇団に参加し、
それをきっかけに、すでに何本かのコメディ番組に出演ながら、
ライターとしても活躍していました。
彼が中心になって出演する番組、
という認知でBBCも『~python~』の企画を進めていたのです。
にも関わらず、J・クリーズは全4シリーズある中で
最後の第4シリーズには出演していません。
その理由として、本人は、番組のマンネリ化に飽き飽きしていたと言っていますが、
たしかに、彼のいなくなった最後の数回は
それまでの笑いのパターンを発展させたスケッチ(コント)で、
マンネリというより、番組として充分円熟した故の離脱だったと思えます。
そして、彼は『python』とは違う、新しいコメディ番組を作ります。
それが『FAWLTY TOWERS』なんです。

昨日、この『FAWLTY TOWERS』DVD-BOXを購入しました!
ビデオを借りてきて何回か見てはいたんですが、
これが本当に笑っちゃう!!
『モンティ・パイソン』は大好きだけど、大笑いはしないんです。
何故なら、ナンセンスでひねくれたギャグと、
オチのない「つなぎ」の手法
が新鮮で楽しいからであって、
笑うというより「味わう」コメディ。
『フォルティ・タワーズ』は「正真正銘の笑えるコメディ」。
J・クリースがさえないホテルの支配人・バジル・フォルティを演じています。
このバジルがどうしようもない人で、
地位のある人や権力者に弱く、それ以外の人は馬鹿にする。
奥さんには頭が上がらず、客や従業員には横柄。

ようするに強いものには弱く、弱いものには強い!
そのくせ勘違いが多くて、いつもドジをふんだり失敗ばかり。
散々媚びへつらって伯爵だと思っていた客が、実は詐欺師だったり、
未婚のカップルの部屋を探ろうとしていると、
逆にどんどん自分がゲイだと勘違いされたり。
でも、憎めないんです。
だって、あるでしょう、だれだって、人にもっとよく見られたいって欲求が。
彼は、なんとかさえない現状をよくしようとして空回りしてしまう、
それは実は悪意ではないんです。
でも人には悪意以外の何物でもないように映る。
そういう誤解されてしまう状況って、ありませんか?
なんかバジル側の人間みたいですが、私(笑)。
バジル以外のキャラクターも個性的で面白いです。
(私はいつも滞在しているマイペースな大佐みたいになりたいな…)

ばら売りしてレンタルでみんながツ○ヤとかで借りられたらいいのに。
たくさんの人に知って欲しい良質のシチュエーション・コメディです。
ちなみに、画像はおまけについていたTシャツ。
『モンティ・~』の中で発明?されたJ・クリーズお得意の「バカ歩き」(ヒットラーの真似をしている)バジルバージョン!
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