あざみの気まぐれ日記

備忘録のつもりで書いています。

母・・・

2012年03月10日 | 日記
一時期、認知症のような症状が出ていた母が、今、精神状態が安定し意識がしっかりしている。
先日の公民館まつりの時、義妹が「これから義姉さんの切り絵を見に行く」と言ったら、母が「私も行きたい」と言ったという。
それで今日は切り絵を持って行って母に見せた。母は「上手!」と言ってくれた。子どものころから母はいつも何でも褒めてくれた。母に褒めてもらいたくて母に喜んでもらいたくて頑張った面が多少なりともある。
今、介護施設で寝たきり状態だけど、母の意識はまだしっかりしていて還暦を過ぎた今も娘の私を褒めたり励ましたりしてくれる。

「私の誕生日はいつか分かる?」と訊くと「○月○日」と即座に言った。
「誕生日には何かお祝いしてくれる?」と(私が)言うと「何でも買ってあげる。何が欲しい?」と母。
(私)一瞬戸惑う。そして「ケーキが欲しいな。ケーキに64本ろうそくを立てて、この部屋で私がふーっとろうそくの火を吹き消す。その時、おめでとうと言ってくれる?」
(母)「ケーキはどこに買いに行けばいいの?」
(私)「○子さん(義妹)に頼めばおいしいところのを買ってきてくれるよ。」
(母)「分かった」

たぶんその頃にはこういうやり取りを覚えてはいないだろうが、今、こうして、こういう会話ができることが嬉しい。
今日も歌本を見て、母、高い声で歌う。メガネをかけずに小さな字が読めて、目は私より良好だ。

この調子でずっと長生きしてほしい。母は私の故郷そのものだ。