直木賞受賞作の佐藤正午さんの『月の満ち欠け』を読み上げた。
私にしては早く読み上げたと思う。
文に引き込む力があるのかもしれない。
ストーリーは全く違うが村上春樹さんの『1Q84』を読むときに
感じた感覚に似たものを感じた。
「生まれ変わり」・・・よくこういうことを思いつくものだ。
この文の中に何度も出てくることわざ、
『瑠璃も玻璃も照らせば光る』=つまらぬものの中に混じっていても
すぐれたものは光を当てれば輝いてすぐにわかる。
・・・という意味らしい・・・が・・・、
恥ずかしながら私は今まで完全に覚え違いをしていた。
「綿密(めんみつ)」を私は二十歳過ぎまで「念密(ねんみつ)」
と思っていて(念を入れて細かい点まで抜かりなく)と言う解釈で
使ったりしていたが
この『瑠璃も玻璃も照らせば光る』も覚え違いしていた事に
やっと今日、気が付いた。
なんと私は「るりもはりも磨けば光る」と思っていた。(^^ゞ
私の頭にあった漢字は「瑠璃も梁も磨けば光る」。
青い色のガラス玉(宝)も梁(古びたように見える家の梁)も
磨けば美しく光るようになる・・・と思っていた。(^^ゞ
たぶん、この言葉を今まで人前で話すようなことは無かったと思うが
この常識のなさは、恥ずかしい限り。
まあ、この程度の人間なので、この本の感想など、あまり言えるほどの
読解力はない。
よくぞ、こういう構想を立てられたものだとただただ感心した。
しかし、こういう本が好きかどうかと訊かれたら「好き!」と
までは正直、言えない。