あざみの気まぐれ日記

備忘録のつもりで書いています。

覚え違い

2017年07月23日 | 読書

 

直木賞受賞作の佐藤正午さんの『月の満ち欠け』を読み上げた。

私にしては早く読み上げたと思う。

文に引き込む力があるのかもしれない。

ストーリーは全く違うが村上春樹さんの『1Q84』を読むときに

感じた感覚に似たものを感じた。

「生まれ変わり」・・・よくこういうことを思いつくものだ。

 

この文の中に何度も出てくることわざ、

『瑠璃も玻璃も照らせば光る』=つまらぬものの中に混じっていても

すぐれたものは光を当てれば輝いてすぐにわかる。

・・・という意味らしい・・・が・・・、

 

恥ずかしながら私は今まで完全に覚え違いをしていた。

「綿密(めんみつ)」を私は二十歳過ぎまで「念密(ねんみつ)」

と思っていて(念を入れて細かい点まで抜かりなく)と言う解釈で

使ったりしていたが

この『瑠璃も玻璃も照らせば光る』も覚え違いしていた事に

やっと今日、気が付いた。

なんと私は「るりもはりも磨けば光る」と思っていた。(^^ゞ

私の頭にあった漢字は「瑠璃も梁も磨けば光る」。

青い色のガラス玉(宝)も梁(古びたように見える家の梁)も

磨けば美しく光るようになる・・・と思っていた。(^^ゞ

たぶん、この言葉を今まで人前で話すようなことは無かったと思うが

この常識のなさは、恥ずかしい限り。

まあ、この程度の人間なので、この本の感想など、あまり言えるほどの

読解力はない。

よくぞ、こういう構想を立てられたものだとただただ感心した。

しかし、こういう本が好きかどうかと訊かれたら「好き!」と

までは正直、言えない。

 


読み上げた

2016年12月14日 | 読書

 

朝起きると体がだるい。すっきりしない。きびきびと動けない。

空はどんより重い雲に覆われている。

体が動かないのは全て天気の所為!

私が怠け者ってことではない!(・・・と思いたい)

何も特別しなければならないこともないので、開き直って

1日中どこにも行かずダラダラ過ごすことにした。

『ノルウェイの森』の下巻を気が向くがままダラダラ読もうと

読み始めたら、いつの間にか夢中になって一気に読み終えた。

『村上春樹』に『ハルキスト』と呼ばれる熱烈なファンがいることが

少しわかる気がした。

今までずっと読まず嫌いで「村上春樹の本は理屈っぽくて難しそう」

という偏見を持っていたが、実際読んでみてガラリと印象が変わった。

もう少し『村上春樹』の本を読んでみたい気がするが

気まぐれなのでどうなるか分からない。

今日は完全なる運動不足。

 


思い込み

2016年12月12日 | 読書

 

『村上春樹』の本は『難しい』というイメージをずっと持っていた。

『ノルウェイの森』が刊行された時、買うのは買ったが読み上げることなく

その本は本棚に眠り、そして、断捨離の洗礼を受けた。

 

この秋、『村上春樹』の『風の歌を聴け』を読んで驚いた。

『難しい』どころか読みやすかった。親しみを感じた。

それで、もう少し『村上春樹』の作品を読んでみたくなり

ネットで古本を探し注文した。

文庫本が届いた。『ノルウェイの森』全2巻 完結セット 

つまり2冊で212円。配送料257円。合計469円。

 

読み始めたら、私が抱いていたイメージとは全く違っていた。

私の青春時代と同じ時代背景。

『ダッフルコート』『卒業』『スカボロフェア』・・・

なつかしい。

私の青春をこの本の中から垣間見ることができ

当時の自分と重ね合わせながら読み進めることができた。

(※まだ上巻を読み上げたばかり)

 

この本には何も難しい事は書かれていなかった。

どうしてあの時、あの単行本を読み上げることができなかったのだろう?

どうして『村上春樹』の本は『難しい』と思ったのだろう?

不思議。

 

思い込みで食わず嫌いで通り過ごしているものが

他にもいろいろあるのではないだろうかと

今回の事で思ったりしている。

 

『ノルウェイの森』下巻はどういうことが書かれているのだろう。

『村上春樹』の本に対するマイナスイメージがとれたので

そしてその魅力が少しわかり始めたので、

きっと読み上げるのに苦労はないと思う。

 


『村上春樹』にチャレンジ

2016年12月04日 | 読書

 

海外で一番有名な日本の作家『村上春樹』。

毎年、今年こそノーベル文学賞受賞と騒がれる作家『村上春樹』。

新作が発売になると深夜から行列ができると言われる作家『村上春樹』。

なのに私は1冊も『村上春樹』の本を読んだことがない。

※(読み上げたことがない)

 

2~3ヶ月前、私の知り合いの方が大分合同新聞の『灯』の欄に

「村上春樹の本を読み始めたら面白くて嵌ってしまった。」というような事を

書かれていた。

それに触発されて読んでみることにした。

娘に「今から村上春樹に初チャレンジ!」と言うと

「お母さん、前に村上春樹を読んだことあるじゃないの。本棚に村上春樹の

『ノルウェーの森』があったよ」と言う。

思い出した。『ノルウェーの森』が世間で騒がれた時、ミーハーなので

私も『ノルウェーの森』の上巻だけ買った。

しかし、その時、カタカナ語が多すぎて早々に挫折して

下巻をまとめて買わなくて良かったと思ったことを・・・。

 

 まずは長編は避けるべし。なるべく簡単な読みやすいものから・・・

ということでデビュー作の『風の歌を聴け』をネット注文してみた。

本が届いて一安心。文庫本が厚くなかった。

本を読み始める前に『村上春樹』についてほとんど何も知らないので調べてみた。

私と同学年だった。それだけでちょっと親しみを感じ読む意欲がわいてきた。

『風の歌を聴け』は1970年の8月8日に始まり8月26日に終わる、

つまり『僕』が大学の夏休みに生まれ育った『街』に帰り

その間の出来事、人間模様などが書かれていた。

「大体この本の内容が理解できた」とは、とても言えないが

思っていたより読みやすい本だった。

育った時代が同じだから、なんだか親しみを感じ、理解できる箇所もあった。

 

『村上春樹』の本は『難しそう』というイメージがあり敬遠していたが、

またチャレンジしてみようと思う。

面白かった!

 


佐野洋子さんの本を読んで・・・

2016年10月07日 | 読書

 

先日、同級生と先生のお宅にカボス捥ぎに行った際、

同級生のAちゃんが「この本、面白いんよ。読んでみて」

と言って本を貸してくれた。

私「えっ?誰の本?」

Aちゃん「佐野洋子」

私「佐野洋子?私、知らない。もしかして『博士の愛した数式』を書いた人?」

(でもその人は名前は洋子だったけど、佐野ではなかった気が・・・

「正解は小川洋子」)

Aちゃん「『100万回生きたねこ』を書いた人らしいよ」

私「えっ!あれを書いた人は絵本作家だと思っていたけど・・・」

まあ、そういう感じで借りた本だが

読み始めたらとても面白い。

あまり本を読まない私でもすいすい読める。

『神も仏もありませぬ』『役に立たない日々』

佐野洋子さんがどちらも60代の頃書いたもの。

今、同年代を生きている私にとって、とても共感できる。

「64歳の『ババア』はもう男でも女でもなく『ババア』という生き物だ」

などあらゆる個所の表現がかなり豪快。それがとても小気味よい。

言いたいことをあまり歯に衣着せずに書いている。

女だが男前の性格?

しかしやはり人生を楽しみながらも老いへの悲哀も感じられる。

豪快だが人一倍繊細な面を持った人かもしれない。

72歳で乳がんで没。谷川俊太郎さんの奥さんだった時期もある人。

 

この本で「老い」というものを感じている時に

今日の昼のワイドショーで東国原英男氏が鳥越俊太郎氏を

攻撃する場面を見た。

前後をよく見ていなかったが鳥越氏が石原慎太郎氏を

「もうご高齢ですから・・・」かなにかそういう発言をしたら

「じゃあ、あなたはどうして都知事選に出馬したのですか」とか

「あなたにはがっかりしました」とか本人を目の前にして

こういう発言をした。

私は特にどちらを好きとも嫌いとも思っていなかったが

「人生の先輩に対してあまりに失礼過ぎる!」と不快に思った。

老いていくとこんな扱いを受けるのか・・・。

石原慎太郎氏もかつて時代の寵児と持て囃された人なのに

今ではマスコミは・・・。

形勢に乗じて何を言っても良いわけではない。

人生の先輩としての尊厳をあまりに踏みつけするのは

見ていて決していい気がしない!

(政治面に疎く、こういうことを書いたことはないが

佐野洋子さんの本を読んだ影響か今日は以上のような

気分にもなった。)