♪楽・楽・楽♪

楽しいことに囲まれて、頑張りすぎず楽に考える、そしていつでも音楽の流れる人生を・・・

『図書館の神様』

2009-08-07 | つんどく本 〆(.. )
瀬尾まいこさんの小説は
あっさりしていていい。

普通すぎて普通じゃない日常。

でもなんか好き。

「温室デイズ」と「図書館の神様」
2冊続けて読み終えた。

「幸福な食卓」でもそうだったけど
必ず出てくる主人公は
まじめでまっすぐでふつうの女の子。
スカートの丈もひざくらい。
頭髪は黒。
当たり前のことだから当たり前にやってる。
だからカンにさわらない。
今は普通に楽しいけど、別に特別楽しいわけではない。
そんな生活。

で、必ず出てくるのが
「君は守られてるんだよ」
と、気づかせてくれる誰かの存在。

当たり前に過ごしているこの日常は
見えないところで誰かに守られているから、っていう世界観。

「温室デイズ」は、小学校から中学校までの守られた世界の中での
暴力、いじめ、学級崩壊のおはなし。

「図書館の神様」は、未来をあきらめて赴任した高校で
文芸部の顧問になった女性の再生のおはなし。

どっちも、どこか傷ついている。
でも、どっちも強くて芯があってまっすぐ。
そしてまわりとの触れ合いが、それを解きほぐす。
いいと思います。


さいごに
「図書館の神様」と併録「雲行き」で好きだったフレーズ 


[きっと、バレーボールをしている時にも、こんな風にハイタッチをしていたら、私はいいキャプテンでいられたに違いない]

初めて文芸部で心をこめてやった作業の終了時に生徒と交わしたハイタッチ。
バレー部時代、好プレイ後に単なる習慣でやっていたハイタッチにはなかった
お互いをねぎらう気持ち。掌に感じた瞬間にでた言葉。


[先生が先生になるなんて、喜ばしく思います。先生の明日と明後日がいい天気であることを祈ってます]

教員採用試験に合格し、赴任先から転任になったあと。
文芸部の唯一の部員から届いた手紙の一節。
こんなフレーズ、言われてみたい。


[完全な晴れはその後の雨をもってして成り立つ。完全な幸せの後には必ず悲しい出来事があるのと同じようにさ]

人生なにが起こるか分からないってねー。
でも、その逆も然りだと思うんだ。
今日みたいな日。あの突然の大雨。
晴れてた日中と裏腹の雨だったけど、
あの雨は明日の晴れをもってして成り立っているのかもしれないよ!


[人を好きになるのって瞬間の積み重ねだ]

これからきっと心地よいと思える瞬間が増えていく。
ちっちゃいちっちゃい瞬間がいっぱいいっぱい積み重なって
いつの間にか気がついたら好きになってる。
んー・・・理屈じゃないって感じですてき。


こういうちょっとしたフレーズや言葉の使い方に
いちいち唸りたくなる本って好きです。

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1 Comments

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Unknown (藍色)
2009-09-07 17:20:27
こんにちは。
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