♪楽・楽・楽♪

楽しいことに囲まれて、頑張りすぎず楽に考える、そしていつでも音楽の流れる人生を・・・

『ひゃくはち』

2008-08-31 | つんどく本 〆(.. )
夢中になる本に出会いました

好きな作家さんの本であれば、おもしろいのが分かってる。
でも、こうやってふと出会って初めて知った作家さんの本が当たると
ものすごくうれしいのですよねー。


『ひゃくはち』 早見和真


2008年の新刊、それと同時に現在全国ロードショー中。
原作と映画が同時進行って珍しいんじゃなかろうか??
本当は早く映画も見に行きたいのです!!!
でも基本は「本」の方が好きな私。
原作を読んでからじゃなきゃな、と思って探して購入。3日で読んだ。



主人公は、名門高校野球部の高校生
甲子園を目指して日夜練習に励む野球部のメンバーとの熱い青春を描くストーリー。

そう、それだけだったら「タッチ」や「H2」や「ドカベン」だ。

でもね、この主人公。万年補欠のスタメン当落線上にいる普通の子。
周りは野球できて当たり前の世界の中、中学軟式野球部から上がってきた子。
そんな子目線だから、野球部の違った側面を感じられるの。

エリート野球部だけど、頭の中は普通の高校生。
タバコ、合コン、お酒にデート。女の子との出会いに胸ときめかせる休みの日。
監督の目を盗んでは楽しいことに花を咲かせる。
だけど野球への真摯な気持ちは皆一緒。
実力は違えども、口には出さねども、目指す場所は皆同じ

あぁ栄光は君に輝く。


試合の細かい実況も臨場感があり、目に浮かびます。
バントとスクイズの違いが分からない私でさえ
スタメン発表の場面は、一緒になってどきどきしたし
友人の悲しみに胸を打たれるシーンでは一緒に泣きました。

高校生ってこんな感じなんだろうなー。
私は、野球部だったことも高校男児だったこともないから
本当のことは分からないけれどね(笑)

単なる野球小説だったら読まないけれど
家族小説で、友情小説で、初恋小説である、と
北上次郎さんも言ってますようにいろんな楽しみがある物語です。


ちなみにタイトルの「ひゃくはち」とは・・・
ご存じのとおり人間の煩悩の数108つ。
そして、野球ボールの縫い目も108なんだって。
すごい偶然だよね。煩悩を投げているんだよ。
「四苦八苦」をそれぞれ掛け合わせて足すと
4×9+8×9=108、だって知ってた?

苦しみ、煩悩、高校野球。熱いねー。

今年の夏の甲子園はもう終わってしまったけれど
残暑の中、文学の中の甲子園で熱くなるのはいかがでしょう?
早く映画っ映画っ見たい見たい


P.S
ヨシくん、プロ初登板おめでとうございます

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