『かあちゃん』(2001年/市川崑監督)を見た。
物語は、「ある晦日の日。長屋住まいの大工の熊五郎(石倉三郎)は、空き巣に入られたことを口実に、店賃の集金に来た大家(小沢昭一)に支払いを待ってもらった。盗まれた物を品書きして、お上に届出を出さなければならないと言われ、すっかり盗られたと言うのだが、空き巣に入った勇吉(原田龍二)は何も盗んでいなかった。勇吉が次に狙ったのは、おかつ(岸恵子)のところ。居酒屋で印半纏の男(中村梅雀)、老人(春風亭柳昇)、左官の八(コロッケ)、商人風の男(江戸家小猫)の話を盗み聞き、随分と金を貯め込んでいると踏んだのだ。そして深夜・・・」という内容。
市太(うじきつよし)、次郎(飯泉征貴)、三之助(山崎裕太)、おさん(勝野雅奈恵)、七之助(紺野紘矢)はぐっすりと眠り込んでいたが、おかつは夜なべ仕事をしていた。
おかつのところにあったのは、けちんぼ一家と言われながらも家族総出で、足掛け三年かけて稼いだ五両あまり。
これは、切羽詰まって二両の盗みを働き、牢屋に入れられた市太の友人・源さん(尾藤イサオ)のために貯めた金だと説明し、家族を誰も起こさず、温かいうどんを一杯ご馳走すると、勇吉の心から邪心はなくなった。
天涯孤独の人間がこんなことをされてしまっては、そりゃぁ涙も出てくるだろう。
おまけに、遠い親戚の人間だということにして、一緒に暮らしはじめるのだから、このかあちゃんという人は凄すぎる。
考えが足りないということではなく、豊かな発想と行動力の持ち主なのだ。
長男・市太は少しおっとりした男だが、この男もナカナカに人間性溢れる奴。
素晴らしい家族の物語だった。
物語は、「ある晦日の日。長屋住まいの大工の熊五郎(石倉三郎)は、空き巣に入られたことを口実に、店賃の集金に来た大家(小沢昭一)に支払いを待ってもらった。盗まれた物を品書きして、お上に届出を出さなければならないと言われ、すっかり盗られたと言うのだが、空き巣に入った勇吉(原田龍二)は何も盗んでいなかった。勇吉が次に狙ったのは、おかつ(岸恵子)のところ。居酒屋で印半纏の男(中村梅雀)、老人(春風亭柳昇)、左官の八(コロッケ)、商人風の男(江戸家小猫)の話を盗み聞き、随分と金を貯め込んでいると踏んだのだ。そして深夜・・・」という内容。
市太(うじきつよし)、次郎(飯泉征貴)、三之助(山崎裕太)、おさん(勝野雅奈恵)、七之助(紺野紘矢)はぐっすりと眠り込んでいたが、おかつは夜なべ仕事をしていた。
おかつのところにあったのは、けちんぼ一家と言われながらも家族総出で、足掛け三年かけて稼いだ五両あまり。
これは、切羽詰まって二両の盗みを働き、牢屋に入れられた市太の友人・源さん(尾藤イサオ)のために貯めた金だと説明し、家族を誰も起こさず、温かいうどんを一杯ご馳走すると、勇吉の心から邪心はなくなった。
天涯孤独の人間がこんなことをされてしまっては、そりゃぁ涙も出てくるだろう。
おまけに、遠い親戚の人間だということにして、一緒に暮らしはじめるのだから、このかあちゃんという人は凄すぎる。
考えが足りないということではなく、豊かな発想と行動力の持ち主なのだ。
長男・市太は少しおっとりした男だが、この男もナカナカに人間性溢れる奴。
素晴らしい家族の物語だった。