仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

宮戸川 / 春雨や雷蔵(四代目)

2019年02月20日 | エンタメ
落語『宮戸川春雨や雷蔵(四代目)。
噺は、「小網町の半七。将棋に夢中になって帰りが遅れ、父親に家を閉め出されてしまった。ばったり出会った幼馴染みのお花もカルタとりに夢中になって母親に家を閉め出されたという。家を閉め出された時には霊岸島の叔父さんの家に行くという半七。近くに親戚がなく、泊まる所がないというお花が着いてきてしまって・・・」という内容。
あなたみたいな綺麗な人を連れていったら、勘違いされちゃいますから駄目ですよと、叔父さんの家に一緒に行くことを断り続けた半七だったが、それは "うわばみの久太" と呼ばれるほどの早呑み込みの叔父さんの性格を心配してのこと。
いい若い者なんだから将棋なんかに凝ってないで、色事で心配をかけろと言ってる人の所に綺麗な女性を連れてきたのだから、案の定、よくやったとばかりにすっかり勘違いしてしまうのも、まぁ当然の成り行きだろう。
(^。^)
さて、演者の四代目春雨や雷蔵師匠は、八代目雷門助六(1907年~1991年)師匠の弟子。
"雷蔵八百夜" と題した独演会は、毎月開催されているそうだが、今年中に半分の四百回目を迎えるようだ。
3,500円の会費で打ち上げにも参加出来るとのことで、何だか楽しそうだ。
(^_^)


はなちゃんのみそ汁

2019年02月18日 | ムービー
『はなちゃんのみそ汁』(2015年/阿久根知昭監督)を見た。
物語は、「松永千恵(広末涼子)は乳癌を宣告され、腫瘍の摘出手術を受けた。担当の加山医師(鶴見辰吾)から将来の出産を諦めなければならないと説明を受けたが、安武信吾(滝藤賢一)は千恵との結婚を望み、千恵の父親・松永和則(平泉成)と自分の父親・信義(北見敏之)、そして子供が産めない千恵との結婚に大反対の母親・美登里(高畑淳子)の説得に成功する。抗癌剤治療の影響で卵巣機能が低下し、出産を諦めていた千恵だったが、妊娠していることが分かり・・・」という内容。
出産は癌の再発リスクを高め、ひいては自分の命にかかわることになるのだが、信吾は千恵の妊娠に大喜びだし、和則も「産め。お前は死んでもよかけん。死ぬ気で産め」と大興奮だ。
まぁ、最終的には加山医師も反対しなかったので千恵は出産を決意したのだが、これもなかなかにヘビーなエピソードだ。
はなと名付けられた女の子は、その成長の過程で千恵からみそ汁をはじめ、いろいろな料理を教わっていくのだが、まだまだ保育園児なのに凄い子供だ。
(^_^)
伊藤源十(古谷一行)という医師のエピソードは興味深かった。
自然食にすることだけで病気が完治することはないのだろうが、「36.5℃以上の体温を維持できれば自然治癒力も上がります。今まで好きなものばかりを食べてきたこと、不規則な生活とは決別してください。自然治癒力を最大限高めるために正しい食と心の持ち方で、元に戻る力を引き出すんです」との台詞には妙に説得力があったし(その甲斐があったのかは不明だが)、実際に腫瘍が無くなったようなのだから。
これは、実話を基にした作品とのことで、3人の生活を記録したブログ『早寝早起き玄米生活』を書籍化したものが原作らしい。
実際にあったことがどの程度脚色されているのかは分からないが、結末がハッキリしている物語を飽きさせずに見せるというのは、スタッフ、キャスト共に大変なことなのだろう。
コンサートの場面以外は、なかなかに良く出来ていた作品だったと思う。

なす娘 / 入船亭扇辰

2019年02月16日 | エンタメ
落語『なす娘入船亭扇辰
噺は、「東海道は戸塚の宿から一里ばかり在野に入った鎌倉山の山あいに曹源寺という小さなお寺があり、当年四十六歳で独り身の崇然という和尚さんが、寺男の庄作と二人で住んでいた。朝夕のお勤めの他は暇な身体なことから、本堂脇の畑で好きな野菜作りに余念がない和尚さん。ある夏の日、和尚さんが蚊帳に入って横になっていると、蚊帳の裾のほうに友禅の着物姿の十七~十八歳になろうかという女性が座っており・・・」という内容。
そこに座っていたのは、なすの精だった。
和尚さんがいつも「早く大きくなれ。大きくなったらわしのさいにしてやる」と話し掛けていたので、お礼にきたのだという。
勘違いがあったとはいえ、何て律儀ななすの精だ。
(^_^)
さて、演者の入船亭扇辰師匠は、ギターが趣味なのだそうだ。
三代目橘家文蔵師匠、五代目柳家小せん師匠と組んでいるユニット "三K辰文舎"(さんけいしんぶんしゃ)は、もう10年ほども落語&ライブの公演を行っているらしい。
これは楽しそうだ。


袈裟御前 / 林家たけ平

2019年02月14日 | エンタメ
落語『袈裟御前林家たけ平
噺は、「平安時代末期。北面の武士・遠藤盛遠は袈裟御前に一目惚れ。しかし、袈裟御前は同じ北面の武士・渡辺渡の妻だった。夫ある身の袈裟御前に横恋慕した盛遠は・・・」という内容。
「俺の言うことを聞かねば、お前の母を殺すぞ」と袈裟御前を脅す遠藤盛遠。
これはかなりイカれてる奴だ。
調べてみると、実在した遠藤盛遠(1139年~1203年)は十九歳で出家しているらしいのだが、『源平盛衰記』(作者不明)では「出家の原因は従兄弟で同僚の渡辺渡の妻・袈裟御前に横恋慕し、誤って殺してしまったことにある」というような記述があるらしい。
また、『袈裟の良人』(1923年/菊池寛)を原作とした映画『地獄門』(1953年/衣笠貞之助監督)は、第七回カンヌ国際映画祭(1954年)でパルムドールを受賞しているらしいので、この物語は世界的に周知されている物語なのかもしれない。
なかなかに衝撃的な物語だ。
さて、演者の林家たけ平師匠は落語協会所属で、平成28(2016)年に真打ちに昇進をしている。
平成13(2001)年に林家こぶ平(現・林家正蔵)師匠に弟子入りした時からの名前・たけ平をそのまま使い続けているが、袴をはいたり、ざっくばらんな語り口だったり、初代林家三平(1925年~1980年)師匠を相当に意識しているのだろうか。
(^_^)


家見舞 / 柳家権太楼(三代目)

2019年02月12日 | エンタメ
落語『家見舞柳家権太楼(三代目)。
噺は、「兄貴分の辰が家を持った。新築祝いに行ってないのは自分達だけらしいと知った二人は、辰を訪ねる。台所を見るとバケツに水を張って使っているので、聞くと買いにいく暇がないという。それじゃあと祝いに水瓶を買ってくることにした二人だったが・・・」という内容。
五銭しかない二人が二十八円もする新しい水瓶を買えるわけがないのだが、どうしたものかと歩いているうちに古道具屋の店先で雨水受けに置いてある瓶を見つけた。
喜ぶ二人だが、「その瓶を何に使うんだい?水瓶は駄目だ。見て分からないかい。普通の瓶より縁が大きく出来てるだろ。汲みやすくするためだよ」と説明する店主。
ところが二人はそんなことお構い無し。
それは駄目だ。
(^。^)
さて、演者の柳家権太楼師匠は落語協会所属だが、柳家さん光を名乗っていた二つ目時代(1975年~1982年)に、当時実施されていた真打昇進試験の下、抜擢昇進のチャンスが与えられ、只一人のために行われた試験に見事合格し、18人抜きで真打に昇進したのだという。
当時は古今亭志ん朝 師匠、春風亭小朝師匠に次ぐ三番目の大記録だったという。
素晴らしい。


お藤松五郎 / 三遊亭圓生(六代目)

2019年02月10日 | エンタメ
落語『お藤松五郎三遊亭圓生(六代目)。
噺は、「昔は両国の辺りが随分と栄えたが、浅草橋から両国の橋の間を両国、本庄のほうは向こう両国と言った。両国の川っぷちには水茶屋が多く出て、綺麗な娘を並べて客の足を引いていたという。中でも、いろはのお藤は一枚絵にも出た十九歳の美人で、柳橋の芸者もその光を失ったというほどの美人だったそうだ。お藤は柳橋の裏河岸に母親と二人で住み、贅沢な暮らしをしていたが、実は横山町の道具屋・万屋清三郎の囲い者で・・・」という内容。
水茶屋は葦簾(よしず)張りなことから、雨だと営業が出来ない。
雲行きが怪しいある日の夕方、早仕舞いして家の二階で一杯やっていると、かねてより兄さんと慕う三味線弾きの菅野松五郎が傘を借りに立ち寄ったのだが、二人で一緒に一杯やっているうちに良い雰囲気になった。
そんな所へ旦那の清三郎が太鼓持ちを引き連れてやって来たことから、面倒なことになっていくという展開だ。
清三郎が放った盃で松五郎は額から血を流すことになってしまうのだが、これは清三郎の焼きもちによる武力行使なのだった。
(^。^)
こうなると、いかに穏やかな性格の松五郎とはいえ、悪態をつきたくなってしまうのも当然だろう。
さて、演者の三遊亭圓生(1900年~1979年)師匠は六代目。
この"三遊亭圓生"は落語家の大名跡の一つで、東京において多くの落語家が名乗る"三遊亭"の亭号の源流であり、本家なのだという。
六代目の死後、空き名跡となっているのが残念だ。


男はつらいよ 寅次郎忘れな草

2019年02月08日 | ムービー
シリーズ第11作『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』(1973年/山田洋次監督)を見た。
物語は、「車寅次郎(寅さん/渥美清)が故郷柴又のとらやに帰ってきた。仏間で御前様(笠智衆)がお経をあげているのを、家の誰かが死んだものと勘違いしたり、妹さくら(倍賞千恵子)がピアノも買えないのはタコ社長(太宰久雄)が諏訪博(前田吟)に払っている給料が安いからだと毒づいたり、早々に騒動を起こしてしまう。居ずらくなって初夏の北海道へ向かった寅さんは、網走行きの夜汽車で、外の暗闇を見ながら一人涙を流す女性が気になった。翌日偶然にそのリリー(浅丘ルリ子)と出くわし、言葉を交わした二人だが・・・」という内容。
息子の満男にピアノを買ってやりたいと言うのを聞いた寅は、早速おもちゃのピアノを買ってきて得意満面の様子だが、これは誰でも分かる勘違い。
そこになかなか気がつかないのが寅さんなので、竜造(おいちゃん/松村達雄)、つね(おばちゃん/三崎千恵子)など周囲の人達が何かと気を使う。
さすがに寅さん本人もハッと気がついた時には、引っ込みがつかなくなってしまってどんどんとおかしな雰囲気になってしまうのは、お約束のようなものだ。
(^_^)
しかし、自分に照らし合わせて考えられることだとすんなりとよく分かるのか、寅さんがリリーの気持ちを察するのは早かった。
リリーも寅さんにはシンパシーを感じていたのか、二人はなかなか良い雰囲気になるのだが、うまく行かないのが寅さんシリーズ。
ハッピーエンドはシリーズの終了を意味することなので、そうはならないのだ。
(^_^;)
残念。

のめる / 柳亭市馬(四代目)

2019年02月06日 | エンタメ
落語『のめる柳亭市馬(四代目)。
噺は、「何かと"つまらねぇ、つまらねぇ"と言うたつ公に、"陰気臭いからやめたほうがいい"と助言したところ、お前だっていつも、"のめる、のめる"って言ってるじゃねえかと返された八っつぁん。お互いに悪い口癖だから、一言でも口癖を言ったら、一回一円の罰金を取ろうと取り決めたのだが・・・」という内容。
罰金と言い出したのはたつ公。
賭けを切り出すだけあって少しずる賢い人のようだ。
八っつぁんのほうは、何だか呑気な人らしく、たつ公の策にすぐに引っ掛かってしまうのだった。
相談され、面白がって策を授けるご隠居さんも楽しんでいるようなのがいい。
さて、演者の四代目柳亭市馬師匠の出囃子は、吾妻八景(あづまはっけい)という長唄。
これは、四世杵屋六三郎(一世六翁)が作曲したものの(作詞者は不詳らしい)ようで、文政12(1829)年に初演されたのだという。
日本橋、御殿山、高輪、駿河台、浅草、隅田川、吉原、池の端といった江戸の八景を四季の移り変わりとともに歌っているのだそうだ。


親子酒 / 三遊亭王楽

2019年02月04日 | エンタメ
落語『親子酒三遊亭王楽
噺は、「酒好きの親子がいた。せがれのほうには、酔うと近くにいる人の頭をぺしぺし叩くという悪いくせがあり、これでは商売に差し障りがあるから親子共々禁酒をすることにしようと旦那さんが提案した。そして、禁酒から三日が経ったのだが・・・」という内容。
三日目の夜は寒かったらしい。
「こんな日は温まりたいね」という旦那に、「こたつでも出しましょうか」と答える奥さん。
残念ながら話が通じないのだった。
(^。^)
ところが、「女っぷりが上がったねぇ」と言われると、「一本だけですよ」といとも簡単にお酒を出してしまう。
何とも分かりやすい展開だ。
しかも、つまみに雲丹を出したりするものだから、そうなると一本で済むわけがないのだった。
さて、演者の三遊亭王楽師匠はNHKテレビ(Eテレ)の『にほんごであそぼ』に出演しているようで、たまに同番組で見かけることがあるのだが、出演は不定期のようだ。

一眼国 / 三遊亭兼好

2019年02月02日 | エンタメ
落語『一眼国三遊亭兼好
噺は、「諸国霊場を巡礼する六部(行脚僧)に、"お前さんは全国を歩いてるんだから、何か恐ろしい目にあったとか珍しいものを見たことがあるだろう。見世物小屋に大勢の客が集まって大儲けができるような何か良いネタがないかね"と聞く男(香具師)。六部が何もないと答えると、恩知らずなどと罵るので、恩知らずとまで言われてはと、実は一度だけ恐ろしい目にあったことがあってと、重い口を開いたのだが・・・」という内容。
昔、両国の広小路には沢山の見世物小屋が並んでいて、随分と賑わっていたそうなのだが、場末のほうに行くと、"もぎどり"と呼ばれるインチキな小屋もあったのだそうだ。
大きな紙に男の絵が描いてあって「おおかみ男」、舞台の袖から出てきた女の子がペコリと頭を下げて帰っていく「かえる娘」など、これで金を取ろうというのだから大した度胸だ。
(^_^)
さて、演者の三遊亭兼好師匠は、三遊亭好楽師匠の弟子。
二松學舍大学卒業後は職を転々とし、好楽師匠に弟子入りしたのは結婚して二人の子供もいた28歳の時なのだとか。
四年ほどで二つ目に昇進出来たのは早かったのではないだろうかとも思うが、真打ち昇進は入門から十年目の平成20(2008)年。
下積み時代はなかなかに大変だったのではないかとも想像してみたりするのだった。

おごろもち盗人 / 桂佐ん吉

2019年01月30日 | エンタメ
落語『おごろもち盗人』桂佐ん吉
噺は、「節季の前夜、遅くまで算盤をはじいている旦那。帳面と算盤は合うのだが、お金が足りない。どうにも合わないので奥さんに聞くと、銭函の中のお金で買い物をしたという。明日の支払いができないと揉めているその時、敷居の下にはもぐらが潜んでいて・・・」という内容。
上方の落語は題名からして難解だ。
(^_^;)
"おごろもち"とは大阪の言葉で、"もぐら"のことなのだそうだが、この"もぐら"というのも、動物のもぐらではなく、昼間に商人のふりをしてあたりをつけた盗人が、商家に忍び込むために敷居の下の土間を手で掘って桟や掛金を外そうとする手口のことを"もぐら"というのだそうだ。
ややこしい。
そして、"節季"。
これは、「盆・暮や節句前に商店が仕入れ・売上げ等の清算を行う時期」のことなのだそうだが、全国的に使うのか、大阪だけで使われるのか、江戸時代に使われた言葉なのか、現代でも使われている言葉なのか、その辺は不明だ。
(^_^)
さて、演者の桂佐ん吉師匠は、桂吉朝(1954年~2005年)師匠の弟子。
平成13年9月に入門し、平成14年3月に、"吉朝学習塾"で初舞台を経験した後、大師匠・桂米朝(1925年~2015年)師匠のもとで約三年間内弟子修業をしたとのこと。
伝統やしきたりなんてものがある世界に身を置くというのも大変なことのようだ。


大山詣り / 五街道雲助(六代目)

2019年01月28日 | エンタメ
落語『大山詣り五街道雲助(六代目)。
噺は、「恒例の大山詣りの時期が近づいて来たので先達さんの家に長屋の連中が集まった。男連中がみんな出掛けてしまって女子供しか残らないのが不用心だから、今年は熊さん一人だけ残って欲しいという。しかし、それは表向きの理由。実は毎年ケンカをして騒ぎを起こすのが熊さんなので、一人長屋に残ってもらい、無事に大山詣りを過ごしたいというのが先達さんの本音だった。"そんな仲間外れみたいのは嫌だ。どうしても行く"というので、腕を振り上げたら二分の科料、揉め事を起こした時は頭を丸めてもらうという決めを作ったのだが・・・」という内容。
荒っぽい連中の中でも特に荒々しいのが熊さんのようで、相手が変わろうとも、揉め事の中心はいつも熊さんだという。
行楽というよりは信心で山に登るのが大山詣りなので、何事もなく無事に帰って来たい一心での発案だったのだが、一年に一度の楽しみとあれば、一人だけ留守番だなんて了承するわけがない。
そして案の定・・・というわけなのだ。
(^。^)
さて、演者の六代目五街道雲助師匠は、昭和56(1981)年に真打昇進を果たしているが、その際に改名することはせず、昭和47(1972)年の二つ目昇進時からの五街道雲助の名をそのまま使っているようだ。
よほど気に入っている名前なのだろう。

牡丹灯籠 お札はがし / 入船亭扇遊

2019年01月26日 | エンタメ
落語『牡丹灯籠お札はがし入船亭扇遊
噺は、「根津の清水谷に萩原新三郎という内気な青年がいた。浪人ながら商才があった父親・新左衛門が残した蓄財で不自由無く暮らしていたが、あまりに外出しない様子を心配した医者の山本志丈が梅見に誘う。その帰り、用事があるからと牛込に屋敷がある旗本・飯島平左衛門の娘である露が住んでいる柳島の寮に立ち寄った。引き合わせてもらい意気投合した新三郎と露。二人共また会いたいと願ったのだが、露は死んでしまい・・・」という内容。
山本志丈によると、露の死因は、"恋こがれ死に"だという。
そんなに会いたいと願っていたのなら、互いにさっさと会いに行けばよかったと思うのだが、露は旗本家のお嬢様だし、そう簡単にはいかなかったのだろうか。
これは、初代三遊亭圓朝(1839年~1900年)師匠が創作した全22章から成る物語『牡丹灯籠』の中の一節だが、六代目三遊亭圓生(1900年~1979年)師匠は6章にまとめ、その中の露が新三郎に祟るくだりが、この『お札はがし』で、このあと『栗橋宿』へ物語は続いていく。
さて、演者の入船亭扇遊師匠は、平成30(2018)年3月に「平成29年度(第68回)芸術選奨文部科学大臣賞(大衆芸能部門)というのを受賞されているようだ。
素晴らしい。

強情灸 / 古今亭文菊

2019年01月24日 | エンタメ
落語『強情灸古今亭文菊
噺は、「俺んちの前を素通りはねえだろう、寄ってけよ。と職人仲間に声を掛けた男。聞くと、最近調子が悪かったので、熱いと評判の"峰の灸"を据えてきたというのだが・・・」という内容。
俺がこの町内で、いの一番に据えようと思ってたと悔しがる男に「ピリッと来るどころの騒ぎじゃないよ。俺だから我慢できたようなものだ。気の弱い男じゃ駄目だろうな」と自慢話を始めたのだが、聞いているほうは面白くない。
江戸っ子同士の意地の張り合いが度を越してしまうのだが、熱いと思うから熱いんだと言っても物事には限度があるだろう。
江戸っ子気質というのはどうにも厄介なものらしい。
(^。^)
さて、演者の古今亭文菊師匠は、二代目古今亭圓菊(1928年~2012年)師匠の弟子。
二つ目時代の平成21(2009)年には、NHK新人演芸大賞落語部門の大賞を受賞している。
また、平成15(2003)年入門の落語協会同期10人(柳家小八三遊亭ときん鈴々舎馬るこ、五代目桂三木助柳亭こみち、二代目古今亭志ん五古今亭駒治柳家小平太柳家勧之助古今亭文菊)で、"TEN"というユニットを組んでいたようだが、平成29(2017)年に解散しているようだ。

擬宝珠 / 柳家喬太郎

2019年01月22日 | エンタメ
落語『擬宝珠(ぎぼし)』柳家喬太郎
噺は、「大旦那に呼び出された熊。せがれが患ってしまって何人もの医者にみせたんだが、身体のどこかが悪いというよりも心の問題だろうというので、何を思い悩んでいるのか、友達のお前さんから聞き出してもらえないかという。早速若旦那の病床を訪ねた熊だったが・・・」という内容。
熊と若旦那の徳は同い年の幼馴染とあって、熊は単刀直入に"恋わずらいでしょ?"と切り出すのだが、徳は違うよという。
「昔から金物を舐めるのが好きで、今は擬宝珠が舐めたくて仕方がないんだ」と言っても、熊には「煮干しが食べたい」としか聞こえない。
(^_^;)
あまりにも馬鹿馬鹿しくて、思わず「死んじゃえば」と言ってしまう熊が面白い。
大旦那へ報告する時にも「死なせちゃえば」と言う。
よほど呆れたのだろう。
(^。^)
さて、演者の柳家喬太郎師匠は、「この噺は短いので・・・」と、枕では自身の海外公演の際のデンマークやアイルランドでのエピソードを話されていたが、アイルランドのゴーストツアーの体験談が妙に面白かったのだった。