仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

ロッキー

2019年03月18日 | ムービー
『ロッキー(原題Rocky)』(1976年/ジョン・G・アヴィルドセン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「フィラデルフィア。試合で勝利しても65ドルのファイトマネー(手取り40ドル55セント)しか貰えないボクサーのロッキー・バルボア(ロバート・バルボア/シルヴェスター・スタローン)は、ボクシングだけでは生活ができず、高利貸ガッツオの取立ての仕事を請け負っている。スパイダーとの試合に2ラウンドKOで勝った翌日に、所属しているミッキー・ゴールドミル(バージェス・メレディス)のジムへ行くと、6年間使っている自分のロッカーの鍵を変えられ、用具をずだ袋に入れられていた。ろくに練習もせず、30歳を過ぎても芽が出ないロッキーは、ミッキーに愛想を尽かされ追い出されてしまったのだ。そんなロッキーだが、楽しみは親友ポーリー(バート・ヤング)の妹エイドリアン(タリア・シャイア)が働いているペットショップに通い、彼女に冗談を言うことくらいで・・・」という内容。
どうにもうまく行かないロッキーに運が回ってきたのは、世界ヘビー級チャンピオンのアポロ・クリード(カール・ウェザース)の対戦相手に選ばれたこと。
名前だけで選ばれるだなんて、運以外の何物でもないのだが、これは、アポロを実力で勝ち上がったチャンピオンだと以前からきちんとリスペクトしていたことや、引退をしても趣味として続けていくというほどにボクシングが好きだったからなのではないか。
きっとロッキーの深層心理がチャンスを引き寄せたと思うのだ。
(^_^)
しかし、エイドリアンとの初デートの時、二人で玄関を出た数秒後に花壇に唾を吐きかけたのはどうにもいただけなかった。
(^_^;)
エイドリアンがハッとしてそれを見ながらも、何も言わず一緒に出掛けたのは、普段まったくの無関心を装いながらも、実はロッキーのことを気に入っていたというわけだ。
これは第49回アカデミー賞(1977年3月28日)で作品賞を受賞している、なかなかに面白い物語なのだった。

棒鱈 / 金原亭馬治

2019年03月16日 | エンタメ
落語『棒鱈金原亭馬治
噺は、「料亭で酒を飲んでいる二人。酒癖の悪い熊は、隣の座敷から聞こえてくる訛りのきつい田舎侍の声に "酒が不味くなる" と不機嫌だ。大勢の芸者をあげて騒いでいるその座敷に文句をつけに行くと言い出した熊は、連れの寅に "無粋な真似はよせ" と厳しくたしなめられ、一度は思いとどまるのだが・・・」という内容。
熊は寅の前にある膳と自分の膳を見比べては、蛸がなくて芋しかないとか、鯛の骨しかないとか言い出すのだが、それはすでに食べてしまったからで、これはもうすっかり出来上がっている。
(^_^;)
そこに隣の部屋から「赤ベロベロの醤油漬け」とか、「エボエボ坊主の酸っぱ漬け」などと意味不明の料理名が聞こえてきて、「妙な物を喰うな!! 芋侍!!」と怒鳴るのだが、そんな言葉が隣の座敷から聞こえてきてしまっては、つまらない田舎侍の相手をしている芸者さんも迷惑だろう。。
「隣の座敷のお客さま同士の話が聞こえてくるだけですよ。お気になさらないほうがよろしゅうございます」と言うしかないだろう。
ホント悪酔いする酔っぱらいというのは困ったものだ。
酒は楽しく飲みたいものである。
(^_^)
さて、演者の金原亭馬治師匠は、落語協会のウェブページによると、競馬が趣味なのだとか。
"知識だけは記者並みと自負" ともあるのだが、収支がプラスになるかマイナスになるか、知識だけではどうにもならないのが競馬の難しさなので、馬治師匠の戦績が気になるところだ。
(^。^)

青菜 / 春風亭一之輔

2019年03月14日 | エンタメ
落語『青菜春風亭一之輔
噺は、「ある夏の日。あまりの暑さから、どうにも仕事にとりかかる気がしない植木屋。煙草を吸っているとご隠居さんから声を掛けられた。縁側で柳蔭と鯉の洗いをご馳走になり、"青菜は好きか" と聞かれたので、"大好物です" と返事をすると・・・」という内容。
初めて鯉の洗いを食べたという植木屋は、それよりも酢味噌が気に入って、「これでごんごうは飲めますよ」と、ずっと箸で舐めている様子が面白い。
扇子を箸に見立ててしきりに舐める描写が最高に素晴らしい。
(^_^)
さて、演者の一之輔師匠は【落語で全国ツアー ドッサりまわるぜ】という独演会を平成25(2013)年から毎年続けているようで、おおよそ二月かけて10~14か所を回っているようだ。
機会があればこれもぜひどこかで見てみたいものである。
ちなみに、"柳蔭"というのは、みりんに焼酎を加えた酒で、関東では "本直し" と呼び、夏に冷用酒としてよく飲まれていたらしい。
今度夏が来たら、暑い日に飲んでみよう。

短命 / 立川生志

2019年03月12日 | エンタメ
落語『短命立川生志
噺は、「これから弔いに行き、"いやみ" を言ってくるので、どう言えばいいか教えてほしいという八。どんな恨みがあるかはしらないけれども、弔いで "いやみ" なんかは言わないほうがいいと諭すご隠居。しかし、これは "くやみ" の間違い。何とも物を知らない八だが、誰が亡くなったのかとご隠居に聞かれ、 "世話になってるお店(おたな)の旦那がまた死んだ" と、さらに分からないことを言い出し・・・」という内容。
八は、「弔いに行って "いやみ" を言うのは人として当たり前のことじゃないんですかね」と自信満々だったが、ご隠居に間違いを指摘され、「あぁあぁ、そのやみ」と、あっさりと間違いを認める素直な男。
よく落語に登場する "与太郎" とは少し違うようだ。
さて、演者の立川生志師匠は、七代目立川談志(1936年~2011年)師匠の弟子。
大学卒業後、企業で営業マンを経験したあとに入門したのだという。
平成21(2009)年に大病を患い、生死の境をさ迷った経験から、以後は「出来ることはしよう」と、一年に二回、時間を作って海外旅行をしているとのこと。
「名前だけ聞くと、皆さんに幸せを振り撒くような病名なんですが」と、そこを笑い話にしてしまうのだから、やはり何かと前向きな人なのだろう。
(^_^)

猫の忠信 / 桂文珍

2019年03月10日 | エンタメ
落語『猫の忠信(ただのぶ)』桂文珍
噺は、「師匠のお静さんを目当てに浄瑠璃の稽古に通う次郎吉。翌月の会の打合わせに向かう途中で六さんに声を掛けられ、次の演物 "義経千本桜" の割当てを話す。端役をあてがわれることを知った六さんは・・・」という内容。
六さんは一番の古株とあって、入ったばかりの常吉が "鮨屋の段" を語ることになったのが面白くなく、しかも、自分の語りには色艶があると思っている六さんは、師匠のお静さんが「六さんには五つの色がある。素人(白)が玄人(黒)がって赤い顔で黄色い声を出して、客にやめとけと言われると青くなる。合わせて五色」などと言っていると知って、もうそこからは、悪口と暴露話だ。
自分の師匠からそう言われてしまう六さんは可哀想だが、この師匠もうまいことを言う。
(^。^)
六さんは言うだけ言って「ほな、さいなら~」と行ってしまうので、あとの騒動に巻き込まれるのは次郎吉だけなのだが、騒動のきっかけは自分が作ってしまったようなものなので仕方がないようなものだ。
さて、演者の桂文珍師匠は大阪産業大学の落語研究会に入り、美憂亭さろん(びゆうてい さろん)と名乗っていたようで、すでに学生時代から大阪のテレビにも出ていたらしい。
関西圏では、知らない人はいないという師匠なのだろう。

ヒート

2019年03月08日 | ムービー
『ヒート(原題HEAT)』(1995年/マイケル・マン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「ロサンゼルス。ニール・マッコーリー(ロバート・デ・ニーロ)の強盗チームは現金輸送車を襲い、ロジャー・ヴァン・ザント(ウィリアム・フィクナー)所有の160万ドルの無記名債権を奪った。その周到な計画は無事に成功したかと思えたが、新入りのウェイングロー(ケヴィン・ゲイジ)が無意味に警備員を射殺してしまったことから、計3人を殺害するに至った。一方、捜査を担当することになったロス市警察のヴィンセント・ハナ警部補(アル・パチーノ)は、目撃者証言の "スリック" という言葉から一味のマイケル・チェリト(トム・サイズモア)を探し出し、ニールのグループのクリス・シヘリス(ヴァル・キルマー)、トレヨ(ダニー・トレホ)等の監視を始めた。"30秒フラットで高跳び出来るように面倒な関わりを持つな" が信条のニールだったが、よく行く書店の店員イーディ(エイミー・ブレネマン)に話しかけられたことをきっかけに・・・」という内容。
アンダーグラウンドの世界もしっかり分業制が敷かれているらしく、ニールはネイト(ジョン・ヴォイト)を通して仕事の企画を紹介されたり、偽の身分証明や逃走ルートの手配を発注しているのだが、長年の付き合いなのか、随分と信頼しあっているし、チームのメンバーも家族ぐるみでの付き合いがあるようで、プライベートがうまくいっていないヴィンセントとの対比が妙に面白い。
仕事以外に楽しみを見つけられないヴィンセントより、ニール達のほうが人生を楽しんでいる。
「こんな信条の俺を捕まえようというのに結婚しようなんて間違ってる」と言われてしまっては、警察官も可哀想だ。
(^_^;)
この作品の劇場公開時、どこかの映画館で見た時は、街中での銃撃戦の場面を長過ぎると感じたはずだったのだが、今回は、長過ぎるというほどでもないと思った。
それは、その前後の展開や登場人物達についての描写が深く理解できたからなのかもしれない。
170分もある随分と長い映画作品だけれども、退屈せずに見られるのが凄い。

三方一両損 / 春風亭一朝

2019年03月06日 | エンタメ
落語『三方一両損春風亭一朝
噺は、「神田白壁町の左官・金太郎は三両の金が入った財布を拾い、一緒にあった書付を見て、神田小柳町の大工・吉五郎を訪ねた。ところが吉五郎は、書付は確かに自分の物だからと受け取ったが、俺の懐から飛び出した銭はもう俺には縁のない金だからと三両を受け取らない。受けとる、受け取らない。江戸っ子同士の意地の張り合いはすぐに喧嘩になってしまい・・・」という内容。
銭を落としてさっぱりしたから一杯やるところだったという吉五郎。
「宵越しの金は持たねぇ」だなんて粋がるのが江戸っ子というものらしいが、「今この銭を受け取ってみろ。また今日中に使わなくちゃならねぇや」と頑として受け取らないばかりか、おとなしく言ってるうちに持って帰らないなら張り倒すぞ、と何とも荒っぽい。
さて、演者の春風亭一朝師匠は、NHK大河ドラマ『龍馬伝』(2010年)の江戸ことば指導も行なったというほどなので、「こんちくしょうめ!!」、「なにを!!」、「なんだ こんちくしょうめ!!」といった荒々しいやり取りが何とも威勢がよく、金太郎と吉五郎が本当にすぐそこで喧嘩しているようにも思えてくるのだった。
(^。^)
金太郎の大家さんも妙に威勢がよくて面白い。

薮入り / 三遊亭好楽

2019年03月04日 | エンタメ
落語『薮入り三遊亭好楽
噺は、「奉公に出て三年が経った亀吉が薮入りで帰ってくる。父親は前夜から寝ないで待っているほど楽しみにしていて、女房に "今何時だ?" と聞いてばかりだったのだが・・・」という内容。
亀が帰ってきたら良い奉公先を紹介してくれた忠兵衛さんの所に一緒にお礼に行こう、そこまで行くなら可愛がってくれた赤坂のおトヨさんの所に一緒に行こう、そこまで行くならしばらく会ってない品川のお婆ちゃんの所に行こう、そこまで行くなら江ノ島に海を見せに行こう、そこまで行くなら・・・と、どんどん遠くまで出掛けようとするのが面白い。
絶対に一日では行けない場所の、先の先まで行こうとするから笑える。
(^。^)
さて、演者の三遊亭好楽師匠は、平成25(2013)年に新築した三階建自宅ビルの一階を寄席・池之端しのぶ亭として営業しているという。
収容人数は40人~50人ほどと幾分狭いらしいのだが、何とも素晴らしい場所だと思う。


質屋蔵 / 桂南光(三代目)

2019年03月02日 | エンタメ
落語『質屋蔵桂南光(三代目)。
噺は、「質屋の三番蔵に夜な夜な幽霊が出るという噂がたった。番頭を呼び出した主人は、番頭に朝までの張り番を命じたのだが、一人で心細い番頭は、一緒に張り番をしてもらうため、出入りの業者・熊五郎を呼び出してもらい・・・」という内容。
主人と番頭の会話を立ち聞きしていたのが丁稚の亀吉。
主人が「誰かおりませんか?」と手をぱんぱんと叩いて呼んだ時、「へーい!」とふすま越しだというのに返事をしてしまった。
これは立ち聞きがバレバレだ。
(^_^;)
「この頃、お前さん気が緩んでるのと違うか?」とキツい一言をいただいた亀吉だが、それを自分が言われた言葉だとは隠して、熊五郎にそのまま、主人の言葉だとして伝えたのは何ともエグい。
大人の中で暮らしている子供というのは、ホント生きる力に溢れている。
(^。^)
さて、演者の三代目桂南光師匠は、二代目桂枝雀(1939年~1999年)師匠の弟子。
桂べかこと名乗っていた時期(1970年~1993年)も長いので、べかこのイメージがまだ抜けない気がするし、ガマガエルの鳴き声のようなダミ声がどうにも苦手な落語家さんだ。
聞いていてどうにも疲れる。

荒野の1ドル銀貨

2019年02月28日 | ムービー
『荒野の1ドル銀貨(原題Un dollaro bucato)』(1965年/ジョルジオ・フェローニ監督/イタリア・フランス)を見た。
物語は、「1865年4月、ジョンストン将軍がノースカロライナ州で北軍に降伏し、アメリカの南北戦争は終結した。弟フィル(ニコラス・セントジョン)と共に南軍の兵士として出征していたゲイリー・オハラ(ジュリアーノ・ジェンマ)は捕虜となっていたが、解放後、妻ジュディ(イヴリン・スチュワート)が待っている故郷へ帰る。フィルは負け犬のまま故郷へ帰る気になれないと、西部の町イエローストーンへ旅立つ。帰郷したゲイリーは "南部の町に俺達の未来はない" と考えるに至り、ジュディに半年後の再会を約束し、フィルがいるイエローストーンへと向かうことにしたのだが・・・」という内容。
フィルから貯金箱を貰っていたゲイリーは、1ドル銀貨1枚だけを受け取り、後はジュディの生活費として渡した。
自分だってこれからの旅でどうなるか分からないというのに、「それじゃ二人で分けよう」と言って、ほぼすべてを奥さんに渡すのだから、出来る男だ。
しかし、たどり着いた町では「よそ者に回す仕事はない」と、南軍残党の略奪行為に悩まされている住民達には、そう簡単に受け入れてはもらえないのだった。
いくら「もう戦争は終わった」といっても、世の中あらゆる人の戦争が終わるまでには相当の時間を要するものなのだろう。
何とか町の実力者マッコリー(ピーター・クロス)から仕事を貰えることが出来たゲイリーだったものの、これがさらに人生を狂わせる大事件に繋がってしまうのだから、一寸先は闇だ。
これはマカロニウエスタンを代表する作品のひとつ。
よく出来た面白い話だ。

トクさんトメさん / 笑福亭仁智

2019年02月26日 | エンタメ
落語『トクさんトメさん』笑福亭仁智
噺は、「八十三歳のトクさんは入院中。年金が支給された次の日曜には必ず長男夫婦が揃って見舞いに来るので、今日は看護師さんに頼んで酸素吸入器を付け、点滴を受けていた。それを見た息子達の態度を確かめたいというのだが・・・」という内容。
見舞いに来た長男夫婦は早速、遺言書を見つけ出す。
ただ、その内容は何とも適当というか、酷い。
クルマをあげると書かれてはいるものの、それは"火の車"。
冗談が書かれていたり無茶苦茶な遺言書だ。
(^。^)
さて、演者の笑福亭仁智師匠は、昭和46(1971)年に笑福亭仁鶴師匠に弟子入り。
昭和56(1981)年に桂三枝(現六代目桂文枝)師匠に誘われ、第四回創作落語の会で初の新作落語『スタディベースボール』を口演したところ、ビックリするほどウケたことから、以降、新作を作り続けているのだという。
人の転機というのは、いつどこで待ち構えているのか分からないものだ。


船徳 / 桃月庵白酒

2019年02月24日 | エンタメ
落語『船徳桃月庵白酒(三代目)。
噺は、「親元を勘当され、大川端にある船宿に居候している若旦那の徳兵衛は、船頭にしてほしいと親方に頼み込んだ。何でもすると言うわりには、"つらいこと以外だったら何だってしてあげるからさ"というような言葉の端々が引っ掛かる親方。しかし、他の船宿に行かれることになっても旦那さんへの顔が立たなくなることから渋々と了承したのだったが・・・」という内容。
ある暑い日、船頭が皆出払って若旦那一人の時に馴染みの客が来てしまい、初めは断ったおかみさんだったものの、客に押しきられて若旦那一人で船を出すことになる。
さぁこれは心配。
(^。^)
船をもやったまま出発しようとするし、川に竿を流してしまうし、懐から取り出した紙を見て次の手順を確認したりするのだから、当然のごとく前途多難で、客の不安も高まる一方だ。
(^_^;)
もうどうしようもなくなってへたりこんでいる時に、川岸から「若旦那ぁ、頑張ってぇ~!!」と声が掛かると、急に威勢のいい歌を口ずさみながら何事もなかったかのように再び漕ぎ出す様子も面白い。
さて、演者の三代目桃月庵白酒師匠は所属している落語協会のウェブページで「いずれは人間国宝になりたいと思っております」と自己PRしている。
高い目標を設定することは良いことだし、思考は現実化するともいう。
益々精進していただきたく思う。



崇徳院 / 月亭八方

2019年02月22日 | エンタメ
落語『崇徳院月亭八方
噺は、「旦那さんに呼ばれた熊五郎。息子の作次郎が二十日程前から寝込んでしまって、とうとう大変なことになってしまったという。驚いた熊さんは・・・」という内容。
旦那さんが「とうとう」だなんて言うものだから、それではまずお寺の方に行ってくると言った熊さんだったが、それは勘違いで、「とうとう二日程前から食事が喉を通らなくなった」ということだったらしい。
紛らわしい。
(^_^;)
気の病なので思い詰めていることを聞き出して願いを叶えてあげればよいとの医者の見立てらしいのだが、作次郎は父親にも母親にも何も話さない。
しかし、子供の頃の遊び相手で互いに気心が知れている熊さんにだったらすべて話せるということから、熊五郎が呼ばれたらしい。
まぁ、有りがちな噺だ。
(^。^)
さて、演者の月亭八方師匠は、初代月亭可朝(1938年~2018年)師匠の弟子。
1970年代はテレビ番組『ヤングおー!おー!』で、桂きん枝桂文珍、四代目林家小染(1947年~1984年)らと"ザ・パンダ"として出演していたのを毎週のように見ていたが、落語は、ヨネスケがジャイアンツの話ばかりをしていたのと同様にタイガースの話ばかりをしているイメージが強くてあまり好きではなかったのを覚えている。
この噺では、「どこのお方ですかいな。その娘さんの名前くらいは分かってませんのか。歌江とか照江とか花江とか」
「それ、娘かな?」
このくだりが上方らしくて面白かった。


宮戸川 / 春雨や雷蔵(四代目)

2019年02月20日 | エンタメ
落語『宮戸川春雨や雷蔵(四代目)。
噺は、「小網町の半七。将棋に夢中になって帰りが遅れ、父親に家を閉め出されてしまった。ばったり出会った幼馴染みのお花もカルタとりに夢中になって母親に家を閉め出されたという。家を閉め出された時には霊岸島の叔父さんの家に行くという半七。近くに親戚がなく、泊まる所がないというお花が着いてきてしまって・・・」という内容。
あなたみたいな綺麗な人を連れていったら、勘違いされちゃいますから駄目ですよと、叔父さんの家に一緒に行くことを断り続けた半七だったが、それは "うわばみの久太" と呼ばれるほどの早呑み込みの叔父さんの性格を心配してのこと。
いい若い者なんだから将棋なんかに凝ってないで、色事で心配をかけろと言ってる人の所に綺麗な女性を連れてきたのだから、案の定、よくやったとばかりにすっかり勘違いしてしまうのも、まぁ当然の成り行きだろう。
(^。^)
さて、演者の四代目春雨や雷蔵師匠は、八代目雷門助六(1907年~1991年)師匠の弟子。
"雷蔵八百夜" と題した独演会は、毎月開催されているそうだが、今年中に半分の四百回目を迎えるようだ。
3,500円の会費で打ち上げにも参加出来るとのことで、何だか楽しそうだ。
(^_^)


はなちゃんのみそ汁

2019年02月18日 | ムービー
『はなちゃんのみそ汁』(2015年/阿久根知昭監督)を見た。
物語は、「松永千恵(広末涼子)は乳癌を宣告され、腫瘍の摘出手術を受けた。担当の加山医師(鶴見辰吾)から将来の出産を諦めなければならないと説明を受けたが、安武信吾(滝藤賢一)は千恵との結婚を望み、千恵の父親・松永和則(平泉成)と自分の父親・信義(北見敏之)、そして子供が産めない千恵との結婚に大反対の母親・美登里(高畑淳子)の説得に成功する。抗癌剤治療の影響で卵巣機能が低下し、出産を諦めていた千恵だったが、妊娠していることが分かり・・・」という内容。
出産は癌の再発リスクを高め、ひいては自分の命にかかわることになるのだが、信吾は千恵の妊娠に大喜びだし、和則も「産め。お前は死んでもよかけん。死ぬ気で産め」と大興奮だ。
まぁ、最終的には加山医師も反対しなかったので千恵は出産を決意したのだが、これもなかなかにヘビーなエピソードだ。
はなと名付けられた女の子は、その成長の過程で千恵からみそ汁をはじめ、いろいろな料理を教わっていくのだが、まだまだ保育園児なのに凄い子供だ。
(^_^)
伊藤源十(古谷一行)という医師のエピソードは興味深かった。
自然食にすることだけで病気が完治することはないのだろうが、「36.5℃以上の体温を維持できれば自然治癒力も上がります。今まで好きなものばかりを食べてきたこと、不規則な生活とは決別してください。自然治癒力を最大限高めるために正しい食と心の持ち方で、元に戻る力を引き出すんです」との台詞には妙に説得力があったし(その甲斐があったのかは不明だが)、実際に腫瘍が無くなったようなのだから。
これは、実話を基にした作品とのことで、3人の生活を記録したブログ『早寝早起き玄米生活』を書籍化したものが原作らしい。
実際にあったことがどの程度脚色されているのかは分からないが、結末がハッキリしている物語を飽きさせずに見せるというのは、スタッフ、キャスト共に大変なことなのだろう。
コンサートの場面以外は、なかなかに良く出来ていた作品だったと思う。