仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

少林寺三十六房

2017年04月30日 | 映画サークル
久々の開催となった"ましけ映画サークル"4月例会(2017年4月25日)は、忠○企画の『少林寺三十六房(原題:少林三十六房)』(1978年/ラウ・カーリョン監督/香港)だった。
物語は、「明(ミン)が滅ぼされ、人々はその後に成立した清(シン)の圧政に苦しめられていた。広東では明の復興(反清復明)を目指す反抗が続いていたが、イン将軍(ラウ・カーウィン)は、清のティエン将軍(ロー・リエ)の部下・チェン将軍(チェン・ウーロン)との戦いの末に敗れてしまう。学生のリュー・ユーダ(リュー・チャーフィー)は志願して運動に加わったのだが、それが原因で海産物問屋を営む父親ら家族は殺されてしまった。復讐を誓い、カンフーの修行のため少林寺にたどり着いたリュー・ユーダ。名を三徳(サンダ)と改め、少林寺三十五房での厳しい修行に臨むのだが・・・」という内容。
寺の掃除をしながらもボーっと佇むサンダに僧侶が理由を尋ねると「修行に来たのにこの1年間、何も教えを受けていません」と答える。
「え!?そうだったの!?」というような僧侶の反応。
もっと早く言えよという感じだ。
(^_^;)
三十五房から順に次の段階へと修行を続けるサンダだが、初めのうちはまだ内面も鍛えられていないからか、ズルをしようとするものの、やがては寝る間を惜しんで修行をするようになる。
そうなると早く修行の成果が出るようになり、とんとん拍子に昇級(!?)していく。
それはかつてない異例の早さだったらしい。
頭の鍛錬が一番厳しそうだったが、やがて托鉢に出た際にはこれがとても役立ったわけだから、やはり大した修行内容だ。
(^_^)
サンダは実在した英雄とのことなのだが、修業時代には"風雲たけし城"を彷彿とさせるこの映画のような修行をしたのだろうか。
(^。^)

パトリック 戦慄病棟

2017年04月29日 | ムービー
『パトリック 戦慄病棟(原題PATRICK)』(2013年/マーク・ハートリー監督/オーストラリア)を見た。
物語は、「セバスティアン・ロジェット医師(チャールズ・ダンス)は、かつて最小年ドクターとして名を馳せたが、現在は修道院跡地にクリニックを開業し、独自の研究を続けていた。ある日、そこへキャシー・ジャカード(シャーニ・ヴィンソン)が看護師採用の面接を受けにやって来た。ロジェット医師の"雇いなさい"の一言で採用が決まったものの、面接官であるキャシディ師長(レイチェル・グリフィス)の心証が良くなかったのか、"知識は申し分ないようだけど、実績がすべてよ。低賃金。超過勤務。私の権限であなたを解雇できる。いいわね"と念を押される始末。ドクターがいつもこもっている地下の研究室は立入禁止であり、ひっそりと静まり返った病院内には時折・・・」という内容。
同僚看護師のポーラ・ウィリアムス(ペータ・サージェント)に病院内を案内してもらい、「クルマ、バイク事故、脳手術後の合併症、発作、トランクで頭を強打、桟橋から落ちて砂州に激突」などと患者を紹介してくれるが、入院しているのは皆、脳死患者。
静かにベッドに横になっているだけだ。
「みんな忘れられた人たちよ」と言うポーラの台詞がどうにも切ないのだった。
(-_-;)
入院患者のパトリック(ジャクソン・ギャラガー)は、ドクターの特別な被験者だ。
何やら怪しい器具を使って検査を続けるドクターに、「本人の同意がとれていません!!」と検査をやめるよう進言するキャシーなのだが、このパトリックという患者がどうにも不思議な感じだ。
意識がないはずなのに、まるで反応のように唾を吐く。
心配して世話をしているのに顔に唾をかけられるんじゃ、キャシーもたまったものじゃない。
とても不気味な雰囲気の病院だったのだが、"戦慄病棟"というほどでもなかったよな気がする。
(^_^;)

パワー・ゲーム

2017年04月28日 | ムービー
『パワー・ゲーム(原題Paranoia)』(2013年/ロバート・ルケティック監督/アメリカ)を見た。
物語は、「世界的なIT企業ワイアット・モバイル社に勤めているアダム・キャシディ(リアム・ヘムズワース)は入社6年目。27歳になっても初任給のままだった。自分のチームが社長を相手に行うプレゼンで何とかチャンスをつかみたいと思っていたものの、結果を出せないばかりか、ニコラス・ワイアット社長(ゲイリー・オールドマン)を怒らせ、チームもろともクビになってしまった。腹いせに、研究開発費用に持たされていたクレジットカードを使って"クラブ・ライズ"で散在するのだが、その横領はすぐに会社にばれ、刑務所行きか、会社のスパイとなってジョック・ゴダード(ハリソン・フォード)が経営するライバル会社"アイコン社"に潜り込むかの選択を迫られる」という内容。
父・フランク(リチャード・ドレイファス)の医療費のうち4万ドルが保険適用外となったこともあって、弱みを握られているアダムには選択の余地がなかった。
いくつもの監視カメラが隠されている豪華な部屋をあてがわれ、用意された面接に臨む。
はた目にはやり手ビジネスマンだが、実態は奴隷のようなものだ。
誤算だったのは、アダムとクラブ・ライズで知り合い、一晩を過ごしたエマ・ジェニングズ(アンバー・ハード)がアイコン社のマーケティング部長だったこと。
産業スパイとしては、最初から大ピンチだ。
(^。^)
「ビジネスでは誰でも嘘をつく。善悪はない。勝敗だけだ」という台詞があったが、"やるかやられるか"という凄まじい世界の物語だ。
まぁ何にしても、横領は駄目だよ。

ピンク・キャデラック

2017年04月27日 | ムービー
『ピンク・キャデラック(原題Pink Cadillac)』(1989年/バディ・バン・ホーン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「前科者の夫ロイ(ティモシー・カーハート)とその仲間のとばっちりで、ニセ札所持の容疑をきせられ逮捕されたルー・アン・マクグィン(バーナデット・ピータース)は、彼等からの保釈金支払いの申し出を断り、業者から借りたのだが、それを踏み倒し、夫のピンクキャディラックで逃走した。賞金稼ぎトム・ノワック(クリント・イーストウッド)は、気が乗らなかったものの依頼によって彼女の追跡を開始。ネバダ州リノのカジノで見つけ出したのだが、クルマの中にさらに隠されていた大金4万ドルはニセ金ではなく、本物のドル札だった。それは夫が所属している狂信的な白人主義組織"純血団(バース・ライト)"が武器購入資金としてマネーロンダリングしたもので、取引のためにと生後8か月の娘を誘拐されたルーは・・・」という内容。
「夫のクルマに手を出すとろくなことが起きない」というような台詞が複数回出てきたのだが、そう言われているものなのだろうか。
彼女に関わってピンクキャディラックを運転することになってしまったノワックに降りかかったトラブルは、命の危険さえもある大きなトラブルだったもは確かだ。
その逆にルーは、ろくなことにならないというより、ノワックが絡んでくれたことで、助かったといえるだろう。
夫は組織側の言いなりなので、一人で安全に赤ん坊を取り返すだなんてことは到底不可能だ。
4万ドルをニセ札と思い込んでいたルーは、お金をドンドン使いまくろうとするのだが、ノワックに本物だと指摘された途端、思い切って使うことができなくなってしまう。
もともと彼女はカジノで勝ってニセ札を本物に変えようとしていただけだから、それほどビビることはないと思ったのだが、やはり普段持ちなれない大金を前にすると、メンタルが崩壊してしまうものなのだろうか。
(^_^;)
賞金稼ぎだなんて何ともアウトローな職業だが、長年かけて作られたクリント・イーストウッドのイメージにはピッタリの役柄なのかもしれない。

快楽の渦

2017年04月26日 | ムービー
『快楽の渦(原題Swung)』(2015年/コリン・ケネディ監督/イギリス)を見た。
物語は、「出版社勤務のアリス・ロペス(エレナ・アナヤ)と、経営していたジョンストンクリエイティブ社が倒産して失業中のデヴィッド・ジョンストン(オーウエン・マクドネル)は同棲中。離婚手続き中のデヴィッドはストレスからかED(勃起不全)になってしまい、2人は何とかしようと懸命だった。就職活動中のデヴィッドはある日、ふとしたキッカケで"スワッピングパーティー"の会員制ウェブページを閲覧し、サイトを開きっぱなしで外出。帰宅したアリスの目に留まり、大喧嘩をする。しかし、後日の編集会議で新企画のアイディアに行き詰った際、アリスがスワッピングパーティーに参加するカップルへの取材企画を出したところ、なんと採用になってしまい・・・」という内容。
結果的に良い方向へと向かったものの、アダルトサイトを開いたまま外出しちゃ駄目だろう。
一人暮らしじゃないんだから。
(^。^)
アリスは、「ぺニスと陰嚢の間を切開し、海綿体に切れ目を入れ、縫合糸で固定して、膨張式のシリンダーをぺニスに挿入・・・」という"陰茎インプラント"のネット情報を真剣に見ながら、同時に料理を作る。
挙句には、内緒でアイスクリームにED治療薬を混ぜてデヴィッドに食べさせ、「これじゃロボコックだ」と怒らせてしまう。
2人とも真剣なのだろうが、眉間にいつも縦じわがよっていて顔が怖いアリスにも少し原因がありそうだ。
(^_^;)
手がけている雑誌が廃刊になるかもしれないという瀬戸際のようだから、アリスも大変ではあるのだろうが。
取材のために登録したアリスのハンドルネームは、"びしょ濡れベティ"。
参加はデヴィッドと一緒だし、何だかノリノリのようにも思えた。
毎回参加しているという女性ドリー(エリザベス・マクガヴァン)はそこそこの年齢のようで過去200人の男女と経験があるとのこと。
「隠れはしても恥ずべきことはしない。月に1回セックス好きが集まるだけ」と言い切る姿が堂々としていて、さらにはスワッピング用の会場を所有しているのが凄いのだが、彼女は実在した女性のようである。
作品の舞台がアメリカやスペインならもう少し開放的で陽気な物語になったのかもしれないが、(アリスの台詞にもあったけれど)そこは、"いつも雨が降っている寒いイギリス"。
何だかどんよりとした物語だったのが少し残念だった。

あと1センチの恋

2017年04月25日 | ムービー
『あと1センチの恋(原題Love, Rosie)』(2014年/クリスチャン・ディッター監督/イギリス・ドイツ)を見た。
物語は、「ロージー・ダン(リリー・コリンズ)とアレックス・スチュワート(サム・クラフリ)の2人は幼なじみ。日常の他愛もない話も、夢の話も、恋の話も、何でも共有してきた仲だが、友達以上恋人未満の関係だった。2人の夢は、イギリスの田舎町を離れ、アメリカのボストンにある大学へ一緒に進学すること。しかし、アレックスがベサニー(スキ・ウォーターハウス)をダンスに誘った夜、ロージーはグレッグ(クリスチャン・クック)と一夜を共にした。やがてロージーの妊娠が分かり、里子に出すことにして出産を決めたものの、生まれたばかりの娘ケイティを抱いたとたんに考えが変わる。奨学金を貰っていたロージーだったものの、大学進学をあきらめて、地元に残り子育てをすることにしたのだったが・・・」という内容。
お腹の子に名前をつけて、いつも話しかけていたくらいなのだから、生んでそのままさようならとはならないのだろう。
助産婦さんの「一度抱いてみる?」という言葉に答えなかったら、別の展開になっていたのかもしれない。
それにしても、ロージーのお父さんデニス(ローカン・クラニッチ)もお母さんアリス(ジャー・ライアン)も優しい人だ。
ロージーは心配をかけないようにとアレックスに事実を伝えようとしないし、お父さんもお母さんもロージーが選んだ道について何も言わない。
(^_^;)
お母さんは元々アメリカの大学への進学については反対だったのだが、お父さんは将来のホテル経営の夢を叶えるために大学へ行きたいというロージーの進路に大賛成だったから、そこは少し意外な気もしたのだった。
アメリカへ渡ったアレックスは、サリー(タムシン・エガートン)という美しい奥さんと暮らしていたが、彼の心配ごとは、やはりロージーのことのようだった。
まったく面倒な奴らだ。
(^。^)

ホーンテッドマンション

2017年04月24日 | ムービー
『ホーンテッドマンション(原題The Haunted Mansion)』(2003年/ロブ・ミンコフ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「妻のサラ(マーシャ・トマソン)と2人で不動産業を営んでいるジム・エヴァース(エディ・マーフィ)は、好調に営業を続けていた。結婚記念日の夜は、早く帰宅しようと努力していたものの、仕事が途切れることがなく、ついつい帰宅時間が遅くなってしまいサラを怒らせてしまった。指輪のプレゼントも効果なしだ。埋め合わせのために週末の家族旅行を提案したジムだったが、チラシを見たという執事のラムズリー(テレンス・スタンプ)と名乗る男から、エドワード・グレイシー(ナサニエル・パーカー)の屋敷を売りたいとの電話が入る。ジムよりサラのほうが信用できそうなのでサラが1人で来てほしいとの客の希望だったが、旅行に出かけるついでに娘のエマ(ディナ・ウォーターズ)と息子のマイケル(マーク・ジョン・ジェフリーズ)も連れ、家族4人でグレイシー邸に出かけたのだが・・・」という内容で、各ディズニーパークにある人気アトラクション"ホーンテッドマンション"を映画化したものらしい。
グレイシー邸は随分と町から離れた場所にあるらしく、移動途中の「ここってまだアメリカ!?」には笑ってしまった。
到着すると、そこは大豪邸なもののとても古びた屋敷で、裏庭にはたくさんの墓がある。
アメリカの歴史などはたかが200年余りのものなのだから、グレイシー家先祖代々ということではなく、たぶん屋敷の使用人たちの墓も建てられているということなのだろう。
突然の豪雨で敷地内の道が寸断され、一家は屋敷に一晩泊めてもらうことになるのだが、どうしたってお化け屋敷にしか見えない建物なので、これは怖い。
と思いきや、口数が多くて父親にそくっりの13歳のエマも、蜘蛛が怖くて少しおっとりとした10歳のマイケルも、子供は特に怖がる様子もなく、何事にも一番ドキドキしていたのは父親ジムのようだった。
「屋敷の維持が困難になってきた」との台詞があったが、あの蜘蛛の巣だらけの様子じゃ納得だ。
実は売却話に裏があるなどとは不動産屋のジムも思わなかっただろう。
(^_^;)

コロニー5

2017年04月23日 | ムービー
『コロニー5(原題The Colony)』(2013年/ジェフ・レンフロー監督/カナダ)を見た。
物語は、「2045年。雪が降り続き氷河期が訪れた地球。人々は地下にいくつかのコロニー(居留地)を作り、細々と生き延びていたのだった。 ある日、コロニー5との連絡が途絶えたことから、相互協定により、コロニー7のリーダー、ブリッグス(ローレンス・フィッシュバーン)とサム(ケヴィン・ゼガーズ)、グレイドン(アッティカス・ミッチェル)達は状況確認に出掛けた。何もかもがすっかり凍りついてしまった中をひたすら歩き、到着したコロニー5は、飢えで豹変した人間たちに襲撃され、リーランド(ジュリアン・リッチングス)という一人の男だけが生き残っていたのだった。獣と化した集団に追われ、サムだけが何とか逃げ帰ったものの、たどり着いたコロニー7は、ブリッグスに指名されたカイ(シャーロット・サリヴァン)ではなく、ルールを守らない横暴なメイソン(ビル・パクストン)に支配されていた。サムはすぐそこに迫っている危機について訴えたのだが・・・」という内容。
氷河期に暮らす彼等にとって一番の恐怖は、"風邪"。
皆、風邪に怯えて生活しているので、誰かが集会場でくしゃみや咳をしたものなら、一瞬のうちに人々はその人から離れていく。
風邪の疑いがある人は、まず隔離されて様子を見られ、検査結果が陽性になれば、"コロニーからの追放か銃弾"を選択しなければならない。
何とも恐ろしいコミュニティーだ。
最後に選択肢が設けられているのが、せめてもの温情(!?)という気もするのだが、メイソンはそれを否定する。
「選択肢を奪う権利はない」とブリッグスが言うのは当然のことなのだが、言って分かるような人間ではないようだ。
コロニー7では、将来に備えて植物の種子を保存している。
温かくなれば何とかなるのだろうが、数百メートルの長さの大きな橋が架かっているような川ですら凍っている世界なので、状況はかなり厳しい。
「あれっ!?」と思ったのは、風邪を恐れるわりには、サムがタンクトップ姿で寝ていたこと。
それほど暖房が行き届いているようには見えなかったので、少しばかり不思議に思えた。
1回くしゃみをしたことで死ななければならいことにもなりかねないのだが、体力に自信があるということだったのだろうか。
こういう寒々しい世界が描かれた作品を見ていると、何だか首から肩にかけて冷えてくるような気がする。
(^_^;)

赤々煉恋

2017年04月22日 | ムービー
『赤々煉恋(せきせきれんれん)』(2013年/小中和哉監督)を見た。
物語は、「突然に引きこもり生活を始め、やはり突然に自殺をしてしまった女子高生・樹里(土屋太鳳)は、成仏することができず、どうして死にたいと思ったのかも思い出せないまま、この世をさまよい続けていた。生きている人達は樹里の姿に気がつくことはなく、人も物も樹里の体を通り抜けていくし、樹里もどんな物体であっても触ったり掴むことができないのだった。樹里を死んでいる存在だと分かっているのは、"虫男"と呼んでいる不気味な怪物(大杉漣/声)だけだが、飛び降りたマンションの玄関屋根に座っていると、乳母車を押している女性(吉田羊)が自分を見ている気がして・・・」という内容。
通っていた学校の教室や体育館に入ったり、カフェでもめているカップルに話しかけたりもするのだが、やはり誰も樹里の存在には気がつかない。
霊感が強いという一人の女子高生だけは、樹里が立てた大きな足音に何かを感じ取ったようではあったのだが、ただそれだけだった。
親切心から、落としたリンゴを拾ってあげようとしてもリンゴをつかめない。
随分と切ない展開の連続であり、りんご(西野瑠菜)と母・祥子(有森也実)のエピソードも悲しかった。
引きこもり生活を始め、「私、変わっちゃったかな?」と母親・保子(秋本奈緒美)に聞いた時が、唯一の転換点になりえる局面だったような気がしたが、このタイミングを逃してしまったのは両者ともに不幸だった。
「人が多い所って昔はうざいって思ってたんだけど、今は何だか暖かく思える。知らない人ばかりなのに、笑っている人を見ると何だか安心するんだ」という樹里。
死んで永遠に独りぼっちというのは寂しくて仕方がないようだ。
(-_-;)
調べてみると、『赤々煉恋』(2006年/朱川湊人著)という(ホラー小説)短編集の一編『アタシの、いちばん、ほしいもの』を改題して映画作品化したもののようだったが、これは改題しないほうが良かったんじゃないかと思う。
とはいえ、そこそこ面白い作品だった。

泥棒は幸せのはじまり

2017年04月21日 | ムービー
『泥棒は幸せのはじまり(原題Identity Thief)』(2013年/セス・ゴードン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「アメリカ合衆国コロラド州デンバー。大手金融機関PFGに勤めるサンディ・ビグロー・パターソン(ジェイソン・ベイトマン)は、ある日、クレジット会社の担当者だという女からの電話を受けた。"あなたのクレジットカードが不正使用されるところでしたが、今回は何とか直前に防げたようです。無料保護プランがありますから是非加入するべきです。あなたのお名前と生年月日、社会保障番号を教えてください"との言葉を信じ、大事な情報を教えてしまう。電話をかけてきたのは、ダイアナ(メリッサ・マッカーシー)という女詐欺師。彼女は、小さな機械に情報を入力し、プラスチックのカードを挿入すると"サンディ・パターソン"名義のクレジットカードが出てきた。そのカードを使って意気揚々と出かけたダイアナは・・・」という内容。
"サンディ"とは女性に間違われるような名前だと思うのだが、女詐欺師に狙われてしまったのはそれ故なのだろうか。
ダイアナは同じ店に居合わせた沢山の見知らぬ客に酒をおごり続け、その金額は数時間で、2148.75ドルに達する。
1ドルを100円として換算すると、214万8,750円ということだが、支払いはもちろん、サンディ名義のクレジットカードだ。
3年間ボーナスが出ていないというサンディの生活はつつましく、「今月は13ドル3セントの節約ができたよ」と奥さんのトリシュ(アマンダ・ピート)と喜びあうような暮らしだというのに、とんでもない未払い額のおかげでガソリンすら入れられなくなる。
これは可哀想だが、"名前、生年月日、社会保障番号"などの大事な個人情報を電話で教えてしまうだなんてマヌケなエピソードから始まった物語なので、「ばかなやつだなぁ。無料という言葉に簡単に引っかかるなよ」と思ったりしながら見ていたのだが、映し出される女詐欺師の様子を見ていると、やはりだんだんと犯罪者に対して腹が立ってきたし、事件発覚後の警察の「犯人を見つけ出すには半年から1年かかる。ただ、こういった事件の逮捕率は非常に高くて、5~10%だよ」などと言い切る対応にもイライラがつのってきた。
何にしても、「自分はこんなことに巻き込まれたくないよなぁ」と思い、「詐欺師が"15分くらいあれば簡単にクレジットカードが自作できる"と言い切るような国には住みたくないよなぁ」とも思ったりした。
(^_^;)
コメディタッチではあるのだが、序盤から中盤にかけてはまったくもってイライラが募る展開で、最後まで見てようやくホッとできた。
それにしても、『泥棒は幸せのはじまり』だなんてバカな邦題は、一体どういう人間が考えたのだろうか。
泥棒で幸せになれるなけがない。

ダイ・ハード3

2017年04月20日 | ムービー
『ダイ・ハード3(原題Die Hard / With a Vengeance)』(1995年/ジョン・マクティアナン監督/アメリカ)を見た。
物語は、「人やクルマが行き交うニューヨーク5番街で、白昼にデパートの爆破事件が起きた。その直後、重要犯罪課のウォルター・コッブ警部(ラリー・ブリッグマン)宛にサイモン(サイモン・ピーター・グルーバー/ジェレミー・アイアンズ)と名乗る犯人から電話が入り、ジョン・マクレーン警部補(ブルース・ウィリス)をハーレムのど真ん中、138丁目の交差点に立たせろとの要求が出される。要求に従わない場合は再度公共の場所で爆発が起きるという。"I HATE NIGGERS"と書かれた看板を抱えて立つマクレーンは、早速ギャング達に取り囲まれるが、危ういところを家電修理店の店主ゼウス・カーバー(サミュエル・L・ジャクソン)に救われる。署に戻ったマクレーンは、遊園地で見つかった最新の液体爆弾のことを知る。2種類の液体が混ざり合うと爆発するという代物だ。そこへサイモンから再び電話が入り・・・」という内容。
マクレーンがゼウスに「なぜ助けたんだ?」と訪ねると、「今日1人の白人警官が死ねば、明日は1,000人の警官がやってくる」との返答だった。
ゼウスがマクレーンを助けようとしたのは、単に親切心からということではなく、面倒なことにならないようにするためだったらしい。
日本国内で暮らしている仁左衛門にとってはまったくピンとこないのだが、現実社会でも白人警察官による黒人への過度な暴力事件というのはたびたび報道されるし、それを原因に暴動にまで発展することもあるようなので、アメリカ国内における人種問題というのは本当に根が深そうだ。
針金の先にほんの少しつけただけの液体が大きな爆発音をあげるという新型の液体爆弾の威力は絶大で、それが約900キロも盗まれたというのだから、これは一大事だ。
新型液体爆弾の威力を説明するために警察署内で小さな爆発を起こしてひんしゅくを買ったチャールズ・ワイス(チャーリー/ケヴィン・チャンバーリン)だったが、爆破装置の解除の際、強い正義感から逃げ出すことなく最後まで奮闘した姿は格好良かった。
(^_^)
停職中だというのに強引に呼び出され、ニューヨーク中を駆けずり回る羽目になるジョン・マクレーン。
まさしく、"世界一運の悪い男"だった。
(^。^)

ポセイドン・アドベンチャー

2017年04月19日 | ムービー
『ポセイドン・アドベンチャー(原題The Poseidon Adventure)』(1972年/ロナルド・ニーム監督/アメリカ)を見た。
物語は、「1,400人の乗客を乗せ、ニューヨークからアテネに向かっているポセイドン号。8万1,000トンの豪華客船ではあったが、老朽化のため、アテネ到着後ただちに解体される予定になっていた。そのため、就航の際に余計な燃料を積まなかったことから、船の重心が高く、ハリソン船長(レスリー・ニールセン)は、暴風雨の中で速度を落とした慎重な運航を心掛けていた。ところが、船会社のライナーコス(フレッド・サドフ)は解雇をちらつかせ、船長に全速力での運航を強いる。そんな折、クレタ島沖北西209キロを震源とするマグニチュード3.9の海底地震が発生、大規模な地殻変動が起き、32メートルの大津波がポセイドン号に押し寄せた」という内容。
アテネに解体作業員を待機させているというのに、到着予定が3日も遅れているというのだから、会社側はさぞカリカリしていたことだろう。
遅れれば遅れるほど、決して利益を生むことがない費用が増大していくのだから。
しかし、解雇をちらつかせて、船長の判断を捻じ曲げさせるのは酷いやり口だ。
責任を取るとか取らないとか言っても、船が沈没して大勢の被害者が出れば、責任なんて取りようがないだろうに。
(-_-;)
津波のせいであっと言う間に転覆したポセイドン号。
牧師のフランク・スコット(ジーン・ハックマン)がリーダーとなり、マイク・ロゴ(アーネスト・ボーグナイン)と対立しながらも船尾を目指すのだが、警察官のロゴはスコットとの口論の最中は、手をズボンの後ろポケットに入れている。
これは熱くなって相手に殴り掛かることがないよう自制しているということだったのだろうか。
プロ野球の監督と違い、退場になることはないわけだが、ナカナカに良いアイディアだ。
(^_^)
10歳のロビン・シェルビー(エリック・シーア)少年は貴重な存在だった。
船内をくまなく探検し、船員から様々な情報を仕入れていたおかげで、大人は随分と助かった。
子供だけに残酷な一面も持ち合わせているようだったが、とても太っているベル・ローゼン(シェリー・ウィンタース)に、「さっきは300キロのメカジキと比較してごめんなさい」と素直に謝るなど、良いお坊ちゃんのようだった。
(^。^)

SPACE BATTLE SHIP ヤマト

2017年04月18日 | ムービー
『SPACE BATTLE SHIP ヤマト』(2010年/山崎貴監督)を見た。
物語は、「西暦2199年。正体不明の敵ガミラスは5年前突然に地球への攻撃を始め、どこからか飛来する遊星爆弾の攻撃により人類の大半が死滅した。地上は放射能による汚染のために住むことができなくなり、わずかに生き残った人類は地下での暮らしを余儀なくされていた。そして、遂に火星宙域での最後の戦いでは、ゆきかぜ艦長・古代守(堤真一)らの犠牲とともに残された地球の全戦力は壊滅した。その後まもなく、地球に謎の通信カプセルが落下するが、それは14万8千光年先にあるという惑星イスカンダルからのものだった。その情報によって放射能を除去できる装置があることを知った人類は、イスカンダルの高い科学技術が産み出した波動エンジンを搭載した宇宙戦艦ヤマトを建造し、はるか彼方に存在するだろう惑星イスカンダルを目指したのだが・・・」という内容。
これは、かつて一大ブームを巻き起こし、映画作品化もされたテレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト』(1974~1975年)の実写による映画作品。
艦長・沖田十三(山崎努)、ヤマト戦闘班長・古代進(木村拓哉)、航海班長・島大介(緒形直人)、技術班長・真田志郎(柳葉敏郎)、生活班船医・佐渡先生(高島礼子)、機関長・徳川彦左衛門(西田敏行)などの主要な登場人物は他のシリーズ作品とほぼ同じ設定だったが、森雪(黒木メイサ)がブラックタイガーのエースパイロットになっていたし、白色彗星こそ登場しなかったものの、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』(1978年/舛田利雄松本零士勝間田具治監督)の隊長・斉藤始(池内博之)ら空間騎兵隊が登場したほか、同作品のエピソードが随分と使用されていた。
「次回作はないので何でも詰め込もう」というところだったのだろう。
ほぼ目新しさはなく、「何を今さら・・・」という感じが強かったので、特に感動することもなかったのだった。
(^_^;)

オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分

2017年04月17日 | ムービー
『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分(原題Locke)』(2013年/スティーヴン・ナイト監督/イギリス)を見た。
物語は、「イングランド第2の都市圏であるバーミンガムの建設工事現場。アイヴァン・ロック(トム・ハーディ)は、一日の作業を終えてクルマに乗り込んだ。青信号に変わってもなかなか発進せず、後続車から激しくクラクションを鳴らされ続けてもなかなか動こうとしないアイヴァン。だが、突然、帰宅するための左ウインカーから、右のウインカーに変更し、ロンドンへと続く高速道路に乗ってしまった。自宅では妻と子供達が一緒のサッカー観戦を楽しみに待っているし、明朝には、軍事核施設を除きヨーロッパで最大規模だというコンクリート打設事が行われ、彼が現場を監督指揮することになっているのだが・・・」という内容。
ロンドンへ到着するまでの時間、アイヴァンは妻のカトリーナ(ルース・ウィルソン/声)や同僚のドナル(アンドリュー・スコット/声)に電話をかけ続ける。
なかなか決心をつけられないでいた突然のこの行動の説明や、数時間後に控えた一大事業の段取りの説明のためだったが、電話で突然に言われた相手は、もうどうしていいのか分からないことだろう。
"国中から218台のミキサー車が355トンの生コンを積んでやってくる"一大事業だというのに、ドナルは今までそんな大仕事をしたことがないというのだから、突然の代理に戸惑って当然だ。
もし失敗すると、1億ポンド(約140億円!?)の損失だというし・・・。
(^_^;)
アイヴァン以外の登場人物はすべて電話の向こう側にいるアイヴァンの通話相手で、彼以外誰の姿も画面には映らないのだが、カーナビの画面に表示される同僚ガレ​​ス(ベン・ダニエルズ/声)の登録名が"クソ野郎"だったり、些細なことから人の成りが少しだけでも推測できたりするのもよい。
(^_^)
走行するBMWの車内のみで展開する面白い物語だった。
高速道路を走行しているのが86分間ということなのだろう。

BeRLin

2017年04月16日 | ムービー
『BeRLin(ベルリン)』(1995年/利重剛監督)を見た。
物語は、「ドキュメント番組を制作している撮影班は、1年半ほど事務所に在籍し、2か月ほど前に突然姿を消したというデリヘル嬢キョーコ(仮)の居所を探していた。彼女は壁のかけらが入っているという袋をお守りのように首から下げていたという。仕事仲間のレイコ(あめくみちこ)や、一度偶然見かけたことがあるだけのオガタ(ダンカン)などの様々な証言を集めていき、番組は完成したのだが、その後も取材は続いた。撮影プロダクション社長の山崎(山田辰夫)は、会社を休んでまでキョーコ(仮)の居所を捜し続けているオガタなど、撮影に関わった彼らを理解することができなかったのだが・・・」という内容。
劇中で制作されるドキュメンタリー番組では、アナウンサー(鈴木史朗)が「東京都の女性の75人に1人が性風俗産業に関わっている」と言っていたが、それって無茶苦茶多い気がする。
これは(当時)信憑性があった数字なのだろうか。
(^_^)
同棲相手の鉄夫(永瀬正敏)など、随分と風変わりな登場人物が多い気がしたが、やはり一番は、探されている本人のキョーコ(仮)だろう。
「仕事いいんですか?」と聞かれたオガタは、「只今電波の届かない所に降りますので」と答えるだけだし、キョーコ(仮)は「私は井の中の蛙だからさ。結構泳ぎには自信あるんだ」と言う。
んー。
頭が悪いだけか!?
(^_^;)
「カラーが過去」、「モノクロが現在」、「画質が悪いモノクロが取材中の証言」というように変化をつけていたのだが、カラーとモノクロの使い方については、監督のこだわりなのだろう。
キョーコ(仮)を演じた中谷美紀(当時19歳)の映画初主演作とのことらしいが、少しばかり退屈な内容の作品だった。
残念。