スケープゴートの必要な社会

日本人は平常心の時は、優しい人たちだ。

だが国家を背負うと残酷になる。

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優しさと残酷の調整装置が必要だ。

それはよく知られたスケープゴートである。

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優しさを通すためには、
それを邪魔するものをいじめ殺す。

優しい人も、
それを阻害されると残酷になる。

これが衝動力学だ。

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国家の安全を脅かされないためには、
脅かしたものを、排除する。

これで人々の優しさは保存される。

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優しさを守る残酷さは必要だ。

優しさと残酷が、対偶対称として存在する。

これが日本人の平衡感覚だろうか。

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優しさと残酷、
これを対偶対称化した、仏教儒教であろう。

その中で心の平安を保つ、
これが悟りであり、癒しであろう。

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論理的には、
いやなやつを排除することで、心の平安を保つ。

これが太平洋戦争であったりすることだ。

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だからだろう、
太平洋戦争は心を守ることだとする人がいるわけだ。

自存自衛とはそういうことだろう。

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だったら仏教儒教圏は同じことをやるのではないか。

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優しさと残酷に切り裂かれたシステムに心の平安を保つ。

それが悟りや癒しであろう。

このためには生贄が必要だ。

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悟りは自分を生贄に捧げることだろうか。

癒しは、誰か他人を生贄にすることだろうか。

そのために生贄を捧げることは、残酷とは思わない。

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生贄にされた人は、
自殺することが多いようだが、
殺す側を殺しに行くこともあるようだ。

これが無差別大量殺人ではないか。

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癒しはいじめ殺しに成り立つ。

するといじめられる側が、
いじめる相手を殺害することは、
同じナラティブであることだ。

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これがいじめ殺し生贄システムの存在構造と法則だ。

生贄が両者の交点となる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　*。
スケープゴートの対偶は、トリックスターであろうか。

有名人を作って、食い潰す。

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生贄の必要な社会は、
ヒーローやヒロインが必要な社会でもある。