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にしみの鉄道情報局付属ブログ

電気主任技術者の話・その7 C-GIS

2020-12-08 | 電気主任技術者
特高受電の場合、設備を作るメーカーは日本に8社前後あり、自分が知っている限りでは富士電機、東芝、三菱電機、日立製作所、明電舎、日新電機、ダイヘン、東光高岳です。最近は受電用の遮断器から変圧器、高圧側の送り出し遮断器まで、制御や監視システムも含めて、全て一体でプラントとして特高受変電設備を納入するケースが多いです。

受電用の遮断器は、最近ではキュービクルの中に遮断器断路器が一体で入ったC-GIS式が、省スペースの点から多く見られます。
C-GISは断路器と遮断器と電線路が、SF6ガス(六フッ化硫黄)が内部が充填されたキュービクル内に収められています。SF6は絶縁性能が高く、電力関係では1970年代から広く使われています。
このC-GIS式の遮断器は、メーカーによって個性があり、VCB(真空遮断器)を採用しているメーカー(東芝・富士電機・三菱・明電舎)もあれば、GCB(ガス遮断器)を採用しているメーカー(日新電機・東光高岳)もあります。SF6で絶縁した中に、更に別でVCBやGOBが入っていて、2重の絶縁構造になっているわけです。GIS式のガス遮断器などと比べて非常にコンパクトで、メンテナンスも数年に1回のメーカー点検のみで、キュービクル内に全ての機器が入っているため、碍子磨き等の作業も必要ありません。
SF6ガスによる変圧器は大容量の需要家や、ビルなどの地下変電所が必要な需要家では見られますが、工場などではそこまで必要がないため、大容量の油入変圧器が一般的です。

このC-GISは数年に1回メンテンスが必要です。注油ぐらいならば、出来る整備業者はあるようですが、交換用の部品などはメーカーから出てこないので、このメンテナンスは事実上メーカーしか出来ません。

C-CISは前述にように省スペースの点からビルや工場などでは一般的になっています。
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