白洲 正子文学逍遥記

故・白洲正子様の執筆された作品を読み、その読後感と併せて能楽と能面、仏像と仏像彫刻、日本人形、日本伝統美術についてご紹介

白洲正子文学逍遥記-「十一面観音巡礼」編 -001

2014-02-03 | 日本の伝統芸術

 

 

白洲正子文学逍遥記

十一面観音巡礼」編

西大寺

002

 

 

 

 暦も本日は運命学上の年の変わり日。人それぞれが様々な運命をまた1年間辿ることになります。古代の運命学は災厄を如何に回避し、やり過ごすかが主眼で、運を招くのが主眼ではありません。現代人は後者だけを頭に置いている方が、圧倒的に多いと思われますが、それは本末転倒ですね。謙虚に慎重に人生を歩きたいものです。

さて、「西大寺」の愛染明王堂の次は、<十一面観音菩薩>のまします通称・観音堂と呼ばれる、「西大寺四王堂」に向かいましょう。 

 

 十一面観世音菩薩・同信作

 木造・484.4cm

 

12世紀の和洋様式

 

後鳥羽上皇によって像立された、西大寺・四王堂に安置される像で、正応元年・亀山上皇の院宣により、京都の十一面堂から移安された。彫刻形式は下記の長谷寺の主尊・十一面観音と同じ長谷寺形式である。この形式へは移安されたときに補修された。

高さは1丈6尺(484.8cm)。所謂、「丈六佛

 

長谷寺・十一面観音菩薩

 

右手に錫杖 、左手に華瓶(けびょう)を持つ、独特な形式である。

 

 

四天王堂・四天王立像 

 

  左から<多聞天>・木造、<広目天><増長天><持国天>・銅像 で、孝謙上皇が藤原仲麻呂の乱の際に勝利を願って像立。西大寺創建の由緒ある仏像である。

 

 

ちょっと 一服

 話の喫茶店 

 

 

十一面観音菩薩 

 

各部の名称

奈良国立博物館 所蔵 

 

法隆寺・九面観音

 

 

十一面観音菩薩像の各部の名称は下記の通りです。 

 

 

 詳細部分はそれぞれの像によって微妙に違っていたり、時間の経過で損失したり、移動の際に欠落したりしております。また、頭上面は仏像によって10,11面で有ったりします。観音菩薩でも形式の違いがあります。また、頭上の化佛の有る無しの違いも有ります。

聖観音、十一面観音、千手観音・・・と様々な仏像を実際に観て学習するしか有りません。また、宗旨でも違いが出てきます。複雑多様な世界です。

仏像は寺院だけでなく、博物館や美術館でも、個人でも常設展示されて居りますので、機会を見てじっくりご覧ください。経験がものを言う世界ですね。

法隆寺・九面観音

                             

 

参考図の「法隆寺・九面観音像」は壇像佛の最高峰です。

是非、法隆寺を訪れた際はご覧ください。

次回はいよいよ西大寺・本堂に参ります。

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次回ブログ更改は2014.02.10です。 

 

 

 

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