白洲 正子文学逍遥記

故・白洲正子様の執筆された作品を読み、その読後感と併せて能楽と能面、仏像と仏像彫刻、日本人形、日本伝統美術についてご紹介

白洲正子文学逍遥記 番外編-08

2017-07-21 | 日本の伝統芸術

 

 

 

茜ちゃんの「島日記

-007

 

 

 

 

 

 

やっと奄美の梅雨も終わった。直後の台風もゴールデンコースであったが、 

何とかかわしてセーフ! 台風季節のシーズンに入って来た。

今年は数年災害が無かったから、気を付けねばならない。

災害は忘れたころに・・・・ 

 

                                   

 

2つ目の谷川沿いの 畑の「バンジロー」の樹にも、大きな実が生るころだ。

悪戯ガラスのデザート用か? 食い散らかして後片付けは人間である。

<掃除くらいしろ!! カラス!>

 

バンジロウ

 

 

 

 

 

藤井4段 惜しかった!

30連勝ならず! 29連勝でSTOP(29+1=にくい

でも、良くやった! 周りの大声援を肩に受けて・・大変だったね!。

次回は坂田三吉の心算で望めば良い事。加藤一二三さんも茨の道も有って大成された。

これからこれからである。当分29連勝は破られない。一つの金字塔である。

 

  

 

                        

 

 

藤井4段 30勝目!

 

 良くやった! 凄いの一語に尽きる。正に期待通りの勝負師である。

先は非常に長い。健康を保てば30,40連勝は可能だ!

頑張ってほしい! 

 

  

 

 

 

 

 

面打ち再開!

-5 

 

 金剛家 能面・能装束展観

 いよいよ今年も金剛家の能面・能装束の虫干し展が始まります。

7/15~16・・近在から大勢の方が参集する。是非機会のある方は観覧を!

 

               

 

 

                                 

 

能装束の素晴らしさは実物を見るに限る。

近江の能楽資料館では今でも能装束を、繭の段階から布地を織り上げ、

能装束を製作しているはずである。男性ならずとも足を止めざるを得ない出来栄え。

写真では無理なレベルの草木染の発色の素晴らしさ。

近くの方は是非ご覧いただきたい。

 

 

 

          

 

 

 

 

孫次郎秘密 

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これから数十回にわたって能面の話を書いて行く積りである。 

内容は中には専門家から張り倒されそうなものもある

筆者の長い経験で学んだ直観(ボケの部分もあるだろう?)と知識で書き綴る・・

本日からのは「孫次郎の秘密」と題した。

 

 

 

 

   

 

能面に関心のある方であれば 誰でもご存知の名面・「孫次郎」である。

ヲモカゲ>とか<おもかげ>という別名が付いている。

現在は三井家旧蔵ということで「三井文庫館」に所蔵されている天下の名面である。

東京の三井文庫館で偶に公開されている。観覧した方も有るであろう。

ここ迄の記述であればどうという事はない。しかし、事はそう簡単ではない。

 

花筐(はながたみ) 

 

 花筐(はながたみ)などでも使用されている。 

* この舞台に掛ける面には小面、若女、節木増、孫次郎、などが用いられる

 

松風 

  在原業平と松風との恋物語。

                     

   

 

金剛流では「孫次郎」を掛ける演出である。因みに観世では「若女」、

宝生では「増女」、金春・喜多では「小面」をと流派で異なっている。

面倒なことに京都金剛家には別の「孫次郎」がある。

 

三井家所蔵能面集(2種類発行されている)

 

 

 

さて、世の中には古来から「孫次郎」は名人によって打たれて来ている関係で、

この名の面は沢山ある。鈴木慶運・「能の面」にも石川龍右衛門の孫次郎が存在する旨の記述がある。

下記の面の写真は本面・「孫次郎」である。

 

孫次郎 

 

   

 

 

ところがこの面は調べるとなかなか複雑な来歴がある。研究者によっても差異がある。

一応、現在は室町時代の金剛太夫・金剛久次という事に落ち着いている。

しかし、棒屋孫次郎、・・・・・という何名かの作者が別に出て来る。

いろいろな書付、古文書、面の実査などをしても室町期頃の面である。

100%動かしがたいものが有る訳ではない。これが第1番目の秘密である。

 

本面 ・ 孫次郎 

     

 照らす                  曇らす

 

さらにこの面をじっと観ていると、様々な物が見えて来る。

正面からみると、完全な左右非対称の決定版のような面である。

しかし、もう少し注意深く見ると・・

「照らす」の角度では左右非対称であるが、曇らすの角度ではそれ(上下の差)が段々消えている。

この計算された造作、尋常ではない。

そして、鼻筋を注意深く見ると・・右に少し振っているのが解る。

所謂、「」の振り方である。作為を持って造作されているのである。

古来「雪」の振り方の面には名面が多い。しかし、難しい・・ 

 

 

眼の切り方、口の切り方、高眉、右振り・・・<何故なのか???> 

しかし、右斜めの方からの視点からは正に絶品である。

面打師の作為か、偶然か・・ここが第二番目の秘密である。

この暑い夏にも関わらず、鳥肌が立って来る美しさだ。

 

松風

 

 

 本日はここまででお開きである。

今回は<プロローグ>である。<エピローグ>までどの位必要か?

次回以降はこの「孫次郎」の写しの実作者を中心に、毎回御一人の順に・・

1- 橋岡一路師、2- 初代・堀安右衛門師、3 -故・長沢氏春師、4- 故-高津紘一師の順に・・・、

現代日本の名人級の能面師の写された「孫次郎」を、いろいろ検討させて頂くことにしたい。

「孫次郎」は数多くの能面師の作品がある。すべては無理なのでできるだけご紹介したい。

その際「孫次郎」の第1、2、第3・・の秘密を解き明かしたいと目論んでいる次第である。

 

 

「面打」の世界には実作者、研究者、学者など様々である。中にはいろいろ批判もあるであろうが、

何せ鎌倉・室町時代からの名品が数多の世界。証拠資料もハッキリとは信用も出来ない世界。

<面の裏>には数々の情報があるのだが、焼き物と同じく贋物も多い。

焼き印、隠し鉋、極め書き・・

うっかり信用は出来ないのである。ここで意見が分かれる場合もある。なかなか・・

筆者は鑑定士でもない。唯、伝統工芸品は注意を要する世界であることは経験済み。

そのような事はその都度追々書いてみたい。

 

次回は7月14日と予定している。 

 

                     

 


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