日本の伝統芸術と芸能
能面と能楽・佛像と佛像彫刻
<その018>
人形特集-013
・・大正・昭和期の市松人形
お盆も終わりまして、早いところでは今週から新学期が始まる所もあるようです。まだ、暑い日が続いて居ります。十分日頃の健康には気を付けて下さい。加計呂麻島も台風が接近しておりますので、連日雨の日が続いております。
さて、人形シリーズも13回を迎えてしまいました。答礼人形はこの先まだ続き来ます。最終のMiss Kagoshimaまでどの位の時間が掛かりますでしょうか。お楽しみください。
さて先々回、<弘法さんと私・M清子>さんからお借りしました、二代目光龍斎製作の市松人形を小さいサイズでご紹介しました。後で考えるとずいぶん勿体無い事をしたように感じました。それで、今回から数回にわたって、比較的大きなサイズに調整して再度ご紹介したいと思います。ぜひ、光龍斎の素晴らしい技量を再認識してください。
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二代目 光龍斎・63cm
ココア色の江戸ちりめんとなっております。清子さんという方が新しく仕立てられてこの子に着せてあげたものと理解しておりますが?・・・
答礼人形の頭を多数提供したと言われる光瀧斎の大正期の作だそうです。とても穏やかで上品な感じがします。答礼人形で現在残っている中にも光龍斎の人形の頭が数多くあります。一見して分かります。
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二代目 光龍斎・63cm
少し写真をUPしましたので、鮮明さが落ちましたが品格が有りますね。着物は縮緬だそうです。
答礼人形の中でも、アメリカから日本に里帰りできたものは、専門家の手に掛かって修理や着付けのし直しをしますので、つい最近製作されたかのように見違える程に綺麗ですが、そうでない物は特別なもの意外はやはり心が痛むほど着付けや着物、顔の傷みが出ています。何とかしてあげたいですね。
美術品は専門家の手で管理されなければ、すぐ痛んだりしてしまいます。特に市松人形は日本独特のものですから、アメリカの博物館などと言えども学芸員も大変だと思います。
吉徳展示コーナー・光龍斎
下の写真の市松人形は人形吉徳で展示されていた女の子でしたそうです。2008年頃のある人形師の方のブログからお借りしました。
保管状態も素晴らしいですが、何とも言えないぐ~と人をして、引き付けるものが有りますね。愛らしい、可愛いという言葉を超えています。皆さんもじ~とご覧ください。
平田 郷陽・市松人形とまさに双璧です。
下の平田 郷陽の市松人形の頭と比較してみてください。
平田 郷陽作
次は恒例の<答礼人形>です
「答礼人形」
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Miss Toyama ・ 滝沢光龍斎作
愛称は<八重桜>、1937年にケンタッキー州・ルイスビルの博物館を襲ったオハイオ川の洪水によって、この人形が相当の被害を被ったようです。その後の日本での補修によって下の写真のように、見違えるようになりました。
その後、2001年前後には近在の大学(Murray Staye University)や博物館(Wrather Museum)に陳列されることもありましたそうです。
所蔵都市 | ケンタッキー州ルイビル |
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所蔵館 | J・B・スピード博物館 |
人形の紋 |
![]() 八重桜 |
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道具の紋 |
![]() 八重桜 |
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Miss Gifu 滝沢光龍斎作
オハイオ州クリーブランド美術館に所蔵されていたMiss Gifu は1995年5月に里帰りを果たしました。人形師・松乾斎東光氏がこの人形の修理にあたりました。
修復前のMiss Gifu
修理後のMiss Gifu
![](http://www.ddoll.info/crest_image/19/doll.jpg)
![](http://www.ddoll.info/crest_image/19/item.jpg)
庵木瓜 四つ割菊に花角
所蔵都市 | オハイオ州クリーブランド |
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所蔵館 | クリーブランド美術館 |
お道具
1995年にアメリカに送られた<あゆ>ちゃんという名の人形。アメリカからは岐阜県の明徳小学校に<セーラ>と<マリリン>が贈られました。
<あゆ> <セーラ> <マリリン>
本日はこれで終わりとします。次回もお楽しみに! (^-^)
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