![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/54/5ece5430f26d4c2f8db25f10b0b12975.jpg)
茜ちゃんの「島日記」
-007
やっと奄美の梅雨も終わった。直後の台風もゴールデンコースであったが、
何とかかわしてセーフ! 台風季節のシーズンに入って来た。
今年は数年災害が無かったから、気を付けねばならない。
災害は忘れたころに・・・・
2つ目の谷川沿いの 畑の「バンジロー」の樹にも、大きな実が生るころだ。
悪戯ガラスのデザート用か? 食い散らかして後片付けは人間である。
<掃除くらいしろ!! カラス!>
バンジロウ
藤井4段 惜しかった!
30連勝ならず! 29連勝でSTOP(29+1=にくい)
でも、良くやった! 周りの大声援を肩に受けて・・大変だったね!。
次回は坂田三吉の心算で望めば良い事。加藤一二三さんも茨の道も有って大成された。
これからこれからである。当分29連勝は破られない。一つの金字塔である。
藤井4段 30勝目!
良くやった! 凄いの一語に尽きる。正に期待通りの勝負師である。
先は非常に長い。健康を保てば30,40連勝は可能だ!
頑張ってほしい!
面打ち再開!
-5
金剛家 能面・能装束展観
いよいよ今年も金剛家の能面・能装束の虫干し展が始まります。
7/15~16・・近在から大勢の方が参集する。是非機会のある方は観覧を!
能装束の素晴らしさは実物を見るに限る。
近江の能楽資料館では今でも能装束を、繭の段階から布地を織り上げ、
能装束を製作しているはずである。男性ならずとも足を止めざるを得ない出来栄え。
写真では無理なレベルの草木染の発色の素晴らしさ。
近くの方は是非ご覧いただきたい。
孫次郎の秘密!
001
これから数十回にわたって能面の話を書いて行く積りである。
内容は中には専門家から張り倒されそうなものもある。
筆者の長い経験で学んだ直観(ボケの部分もあるだろう?)と知識で書き綴る・・
本日からのは「孫次郎の秘密」と題した。
能面に関心のある方であれば 誰でもご存知の名面・「孫次郎」である。
<ヲモカゲ>とか<おもかげ>という別名が付いている。
現在は三井家旧蔵ということで「三井文庫館」に所蔵されている天下の名面である。
東京の三井文庫館で偶に公開されている。観覧した方も有るであろう。
ここ迄の記述であればどうという事はない。しかし、事はそう簡単ではない。
花筐(はながたみ)
花筐(はながたみ)などでも使用されている。
* この舞台に掛ける面には小面、若女、節木増、孫次郎、などが用いられる。
松風
金剛流では「孫次郎」を掛ける演出である。因みに観世では「若女」、
宝生では「増女」、金春・喜多では「小面」をと流派で異なっている。
面倒なことに京都金剛家には別の「孫次郎」がある。
三井家所蔵能面集(2種類発行されている)
さて、世の中には古来から「孫次郎」は名人によって打たれて来ている関係で、
この名の面は沢山ある。鈴木慶運・「能の面」にも石川龍右衛門の孫次郎が存在する旨の記述がある。
下記の面の写真は本面・「孫次郎」である。
孫次郎
ところがこの面は調べるとなかなか複雑な来歴がある。研究者によっても差異がある。
一応、現在は室町時代の金剛太夫・金剛久次という事に落ち着いている。
しかし、棒屋孫次郎、・・・・・という何名かの作者が別に出て来る。
いろいろな書付、古文書、面の実査などをしても室町期頃の面である。
100%動かしがたいものが有る訳ではない。これが第1番目の秘密である。
本面 ・ 孫次郎
照らす 曇らす
さらにこの面をじっと観ていると、様々な物が見えて来る。
正面からみると、完全な左右非対称の決定版のような面である。
しかし、もう少し注意深く見ると・・
「照らす」の角度では左右非対称であるが、曇らすの角度ではそれ(上下の差)が段々消えている。
この計算された造作、尋常ではない。
そして、鼻筋を注意深く見ると・・右に少し振っているのが解る。
所謂、「雪」の振り方である。作為を持って造作されているのである。
古来「雪」の振り方の面には名面が多い。しかし、難しい・・
眼の切り方、口の切り方、高眉、右振り・・・<何故なのか???>
しかし、右斜めの方からの視点からは正に絶品である。
面打師の作為か、偶然か・・ここが第二番目の秘密である。
この暑い夏にも関わらず、鳥肌が立って来る美しさだ。
松風
本日はここまででお開きである。
今回は<プロローグ>である。<エピローグ>までどの位必要か?
次回以降はこの「孫次郎」の写しの実作者を中心に、毎回御一人の順に・・
1- 橋岡一路師、2- 初代・堀安右衛門師、3 -故・長沢氏春師、4- 故-高津紘一師の順に・・・、
現代日本の名人級の能面師の写された「孫次郎」を、いろいろ検討させて頂くことにしたい。
「孫次郎」は数多くの能面師の作品がある。すべては無理なのでできるだけご紹介したい。
その際「孫次郎」の第1、2、第3・・の秘密を解き明かしたいと目論んでいる次第である。
「面打」の世界には実作者、研究者、学者など様々である。中にはいろいろ批判もあるであろうが、
何せ鎌倉・室町時代からの名品が数多の世界。証拠資料もハッキリとは信用も出来ない世界。
<面の裏>には数々の情報があるのだが、焼き物と同じく贋物も多い。
焼き印、隠し鉋、極め書き・・
うっかり信用は出来ないのである。ここで意見が分かれる場合もある。なかなか・・
筆者は鑑定士でもない。唯、伝統工芸品は注意を要する世界であることは経験済み。
そのような事はその都度追々書いてみたい。
次回は7月14日と予定している。