ニガイメ記

文章が苦手なので、イメージ写真でお茶をにごす日記
・・・の略。

顔見世

2007年11月10日 | NIKON mini

11月の歌舞伎座は「顔見世」。夜の部を観る。
今回は顔見世と銘打つにふさわしい顔ぶれと充実した内容であり、たっぷり愉しんだ。

四演目のうち大きな出し物が二本、「忠臣蔵九段目・山科閑居」と「土蜘」。
「九段目」では、待望の初役、芝翫の戸無瀬が期待どおり、真に立女形としての風格で圧倒。持ち前の細かな表現と動きの間の良さも十二分に活かされていた。そこへ幸四郎(本蔵)と吉右衛門(由良之助)が配されるという(意外だが、この二人も初役)、なんと贅沢な!
「土蜘」は回を重ねるたびに厚みと凄味を増す菊五郎のシテに、加えて今回は周りが豪華充実。富十郎の頼光(これも初役)の大きさ輝かしさ、さらに左團次の保昌、菊之助の胡蝶、芝雀の巫子榊、権十郎以下の四天王、太刀持の鷹之資クンに至るまで、皆々上々。おまけに仁左衛門、梅玉らを番卒に起用するという御馳走付き、大サービス。

一緒に行ったきりん舎さんの「百八記」に、同感。


camera: Nikon AF600QD (Nikon mini)  film: Agfa VISTA400