ヴァレリー・アファナシエフを聴きに行った。東京オペラシティ。
音楽劇「展覧会の繪」と題し、台本、演出、役者、そしてもちろんピアノ演奏・・・と一人四役のアファナシエフ。
まずは役者としてもなかなか芸達者なことに感心。語られ、演じられる内容は思索劇とでもいうべき要素が濃く、ムソルグスキーの作品を通じての、アファナシエフ自身の芸術観の表明および実践の場でもあったようだ。
アファナシエフの「展覧会の絵」は既に定評を得たCDがあるが、今回の演奏はそれと異なった表情を見せる部分も多く、興味深かった。ただ、全体的に力まかせに叩いたような部分が目立ち(酒に溺れて荒んだ作曲家という劇中のキャラ設定で演奏に入った所為かもしれないが)、緻密さ繊細さという点ではCDでの演奏に及ばなかったかも。
他、細かいことは書ききれないのでズバッと割愛してしまうけど、とにかくアファナシエフの多才っぷり、奇才っぷりを充分に感じ取ることのできた、とても面白い演奏会だったということで。
camera: Pentax MZ-5N + FA50mmF1.4 film: Fuji SUPERIA Venus400