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2014年5月14日

2014-05-20 22:23:09 | 免疫

研究は、乳児における抗生物質の使用と、喘息との関連を説明する可能性がある



最初の誕生日の前に抗生物質を投与される小児は、喘息を発病する危険が増加する可能性があることを、Lancet Respiratory Medicineで公表される新しい研究は確認した。

しかしながら、その発見が示唆するのは、以前から考えられている抗生物質それ自体よりむしろ、ウイルス性免疫の障害と、17番染色体の領域に関する遺伝的なバリアントである。

このバリアントは、人生早期の抗生物質使用と、その後の喘息発症、その両方のリスクを増す。

重要なことに、縦断的な研究は、早期の抗生物質処方とアトピー(アレルギー疾患)の発症の関連を発見しなかった。

これは、早期の抗生物質暴露が腸フローラの変化を経て、小児の免疫系の発達を変化させる(そして後にアレルギー性喘息の感受性を増大する)という一般的な理論を否定する。



小児において、抗生物質は呼吸器の感染症、耳の感染症と気管支炎を治療するために日常的に使われる。そして、いくつかの研究では、幼児期の抗生物質の使用とその後の喘息の発症の関連が報告されてきた。

しかしながら、系統的なレビューは矛盾する結果を報告しており、決定的な答えを得るために縦断的な研究が必要となった。



本研究において、英国の研究者は、出生から11歳まで1000人の小児を追従したManchester Asthma and Allergy Study(MAAS)からのデータを調べた。

抗生処方、喘鳴と、喘息の増悪に関する情報は、医学記録からとられた。

小児がアレルゲンに感作されたかどうか示す皮膚の反応試験は、3、5、8、11歳に行われた。

11歳の時点で、抗生物質の少なくとも1つのコースを受けた小児、または、人生の1年めでどんな抗生物質も投与されなかった小児から血液が採取され、ウイルスと細菌への免疫系の細胞の反応を比較した。

・ライノウイルス(一般的な風邪の原因であるウイルス)とRSウイルス(RSV)

・インフルエンザ菌と肺炎連鎖球菌

また、遺伝子診断を実施して、17番染色体(17q21として知られる)に関する一般的な遺伝的なバリエーションと抗生処方との間の関連を見た。



人生の1年目で抗生物質を使って治療された喘鳴のある小児は、重篤な喘鳴または喘息増悪を経験して、喘息のために入院する可能性が、未治療の小児の二倍だった。

特に興味深かったのは、これらの小児がサイトカインの著しく低い誘導も示したことであった。それは一般的な風邪のようなウイルス感染に対する体の重要な防御である。

しかしながら、抗菌性の反応ではどんな差も見られなかった。

また、研究者は、17q21領域で2つの遺伝子も特定した。それは、人生早期の抗生物質処方リスクの増加と関係していた。



英国マンチェスター大学のアドナンCustovic教授によると、「早期の人生の抗生処方と、その後の喘息の可能性を増大させる隠れたファクターは、ウイルス感染への感受性の増加であると我々は推測する。

そしてそれは、抗ウイルス免疫の障害と、17q21に関する遺伝的なバリアントのためである。

しかしながら、(抗生物質の処方の結果としてではなくむしろ)免疫の障害が早期の小児期呼吸器症状の時点で存在し、抗生物質の処方に先行したことを確認するためには、更なる研究が必要だろう。」

研究に関するコメントとして、ニュージーランド・オタゴ・ユニヴァーシティのジュリアン・クレーン教授とクリスティン・ウィッキンス博士は、早期の抗生物質の使用が喘息の発症と関連づけられないということが確かかどうかを考察する。

「無作為試験が、矛盾する証拠を解決するために必要である。そして同様の問題は、喘息とパラセタモールとの関連にもあてはまる。

しかし、抗生物質の無作為の治験は可能か?

研究の必要は大きいが、倫理的に難しいだろう。

しかし、少なくとも、通常の抗生物質の処方に対して制限された処方という条件では、おそらく不可能ではない。

抗生物質の急速に弱まっている有効性に関する懸念(それは部分的には過量処方による)、ほとんどは障害を治療するために処方されているのに障害を治せないという事実、そして多くの両親が子どもの過剰治療について示す動揺、それらの観点から、無作為抽出試験の提案は、おそらく考慮に値する。」

学術誌参照:
1.人生早期の抗生物質の処方と、喘息の増悪、抗ウイルス免疫の障害、そして、17q21の遺伝的なバリアントとの関連を評価する:
人口に基づいた出生コホート研究。

ランセット呼吸医療、2014;

http://www.sciencedaily.com/releases/2014/05/140514205712.htm

http://www.thelancet.com/journals/lanres/article/PIIS2213-2600(14)70096-7/abstract

<コメント>
抗生物質が喘息の発症と増悪に影響するのではなく、遺伝的バリアントとそれによる抗ウイルス免疫の障害が先行して、抗生物質投与とその後のウイルス性喘息という両方のリスクと関連するという記事です。
関連と因果関係は、やはり単純には結びつきませんね。

関連記事には、抗生物質の使用が喘息のリスクと関連するというものがあります。

http://www.sciencedaily.com/releases/2011/01/110127090152.htm

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