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白血病の治療薬がパーキンソン病の阻止に有望か

2016-06-30 06:06:55 | 
Blocking key enzyme halts parkinson's disease symptoms in mice

June 27, 2016

https://www.sciencedaily.com/releases/2016/06/160627214827.htm


(パーキンソン病の脳におけるα-シヌクレインの凝集塊

Credit: Donghoon Kim/Johns Hopkins Medicine)

ジョンズ・ホプキンズの研究者は、パーキンソン病との戦いで新たに2つの重要な手がかりclueを探し出したgleanedという
1つは、c-Ablというタンパク質の酵素を阻害することにより、特別に育てたマウスのパーキンソン病を防ぐことが可能だったということ
もう1つは、c-Ablが化学的な目印をつける相手のタンパク質がパーキンソン病の存在と進行を伝えるバイオマーカーとして役立つかもしれないということである
6月27日にJournal of Clinical Investigation誌で発表された今回の研究は、薬剤研究の有望な標的を提案し、そしてパーキンソン病の研究をより広範囲に推進するためのツールをもたらすだろうと彼らは言う

「c-Ablの活性がパーキンソン病につながるという兆しindicationが存在する
我々の実験はそのようなつながりの実在を示す」
Ted Dawson, M.D., Ph.D.は言う
彼は神経学の教授であり、ジョンズ・ホプキンズ大学医学部の細胞工学研究所/Institute for Cell Engineeringでディレクターでもある

「白血病の治療薬としてFDAによって承認されたc-Ablの阻害剤が既に存在する
なので我々はこれがパーキンソン病に対して安全に使えるのかどうか、または他の治療を開発するための出発点として利用可能かに興味を持っている」


病理解剖autopsyの結果からパーキンソン病患者の脳内ではc-Ablが特に活性が高いことが明らかになり、
加えてパーキンソン病になりやすいマウスの研究からc-Ablを阻害することで疾患は阻止されるか進行が遅くなることが判明した

しかし、神経学の助教授assistant professorであるHan Seok Ko, Ph.D.は言う
「c-Ablを阻害するために研究で使われた薬剤は同様のタンパク質も阻害しうるため、c-Ablを阻害したことの何がどのようにしてマウスの改善につながったのかは完全には明らかではない」


今回の実験は遺伝子工学的にパーキンソン病を発症するようにしたマウスと、c-Ablをコードする遺伝子を『ノックアウト』したマウスで始まった
c-Ablをノックアウトすると疾患の症状を示す動きは減少し、逆に遺伝学的にc-Ablの量を増加させるとモデルマウスの症状は悪化して疾患の進行は早まった
さらに、通常のマウスもc-Ablの産生を増加させるとパーキンソン病を発症した

それがどのようにして起きたのかについてさらに調べるため、研究チームはc-Ablがどのようにしてα-シヌクレインという他のタンパク質と相互作用するのかを調べた
α-シヌクレインの凝集した塊clumpはパーキンソン病の特徴であることが以前から知られている

実験の結果、c-Ablはα-シヌクレインの特定の箇所にリン酸基という分子を付け加えることが明らかになった(チロシン39リン酸化)
c-Ablレベルの増加はα-シヌクレインの凝集化clumpingを促進し、症状の悪化を伴った

「c-Ablが標的とする箇所にリン酸基/phosphate groupが付け加えられたα-シヌクレインが パーキンソン病の重症度を測定する指標として使えるかどうか、我々はこれから調べる予定である」

そのような客観的objectiveで生化学的な測定方法は現在のところ存在せず、それが潜在的な治療法の研究を妨げているとDawsonは言う

DawsonとKoは、白血病の薬であるニロチニブnilotinibの使用はまだパーキンソン病への適応がないnot indicatedと警告する
今回の結果が臨床に応用できるようになるまでにはさらなる研究が必要である

Parkinson's Disease Foundationによると、毎年約6万人のアメリカ人がパーキンソン病と診断され、全世界で1000万人がこの病気に罹患しているという
特定の遺伝子変異や環境的な曝露がパーキンソン病と関連付けられているが、原因はいまだに調査中である


http://dx.doi.org/10.1172/JCI85456
Activation of tyrosine kinase c-Abl contributes to α-synuclein–induced neurodegeneration.
チロシンキナーゼc-Ablの活性化はα-シヌクレインによる神経変性の一因である


Abstract
今回我々は非受容体型のチロシンキナーゼであるc-Ablがα-シヌクレインによる神経病理neuropathologyを調節する際に決定的criticallyであることを報告する

ヒトのα-シヌクレイン病/synucleinopathyと関連する突然変異を発現するマウス(human A53T α-synマウス)において、c-Ablをコードする遺伝子の削除はα-シヌクレインの凝集を低下させ、神経病理neuropathologyならびに神経行動学的neurobehavioralな欠陥が減少した

反対に、h A53T α-synマウスにおいて構成的に活性化したc-Ablの過剰発現は、α-シヌクレイン凝集、神経病理、神経行動学的な欠陥を加速させた
さらに、c-Ablの活性化はα-シヌクレインのチロシン39残基リン酸化の加齢依存的な増大につながった

パーキンソン病患者のヒト死後脳サンプルでは、年齢的にマッチングさせた対照群と比較して、脳組織ならびにレヴィ小体にチロシン残基39のリン酸化の蓄積が見られた

さらに、in vitroの研究では、c-Ablによるα-シヌクレインチロシン残基39へのリン酸付加phosphorylationはα-シヌクレイン凝集を促進した

合わせて考えると、この研究はα-シヌクレインによる神経変性におけるc-Ablの決定的な役割を確立するものであり、c-Ablの選択的な阻害が神経保護的である可能性を実証する
さらに、この研究ではα-シヌクレインのチロシン残基39番目のリン酸化がパーキンソン病ならびに関連するα-シヌクレイン病の潜在的な指標として役立つ可能性を示す