Researchers identify novel treatment for aggressive form of breast cancer
Researchers discover hormone receptor-based treatment approach to triple-negative breast cancer
May 23, 2016
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/05/160523125905.htm
(アンドロゲン受容体(赤色)とビタミンD受容体(緑色)は、乳癌の特定のサブセットでは核内に存在する(赤+緑色=黄色)
Credit: Sylvester Comprehensive Cancer Center)
マイアミ大学ミラー医学部シルベスター総合がんセンターの最近の研究によると、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)が実はビタミンD受容体・アンドロゲン受容体を標的とする治療法で治療可能であることが明らかになったという
Breast Cancer Research and Treatment誌で発表された今回の発見は、この悪性の乳癌に対して化学療法以外の新たな治療オプションをもたらす
「乳癌で最も成功した治療はホルモン受容体を標的としている
ホルモンを除去するか阻害すると、癌細胞は生き残るのが難しくなる」
シルベスターの乳癌病理学者であり筆頭著者のTan A. Ince, M.D., Ph.D.は言う
「しかしながら、トリプルネガティブの腫瘍は受容体を標的とする治療に応答しない
だから、ホルモン受容体を標的とするアプローチを使って腫瘍を治療するのは我々が初めてだ
我々はトリプルネガティブ乳癌の3分の2がビタミンD受容体とアンドロゲン受容体を発現するのを発見した」
ホルモン受容体が陽性の乳癌 vs 陰性の乳癌
Hormone-receptor positive vs. negative breast cancer
乳癌はホルモン受容体が陽性と陰性という2つのサブタイプに分類することができる
受容体が陽性の乳癌は受容体を標的とする治療法を使って細胞の増殖など全般的なホルモンの機能を妨害することができるが、TNBCに関しては受容体がないためにこの種の治療法は選択肢optionに入らない
加えて、TNBCの患者の予後は他のタイプの乳癌よりも一般に良くない
Inceと彼のチームは、TNBCがエストロゲン受容体・プロゲステロン受容体・HER2受容体という3つの受容体を欠くにもかかわらず、実はアンドロゲン受容体(AR)とビタミンD受容体(VDR)を発現することを明らかにした
これが今回の研究の基礎となり、研究者はアゴニストホルモンを使ってARとVDRを共に標的とすることが癌細胞の持続力sustainabilityを低下させるために有効な戦略であることを発見した
これはTNBCの治療で受容体への標的療法と予後の改善につながる可能性がある
乳癌幹細胞
Breast cancer stem cells
「乳癌は異なるサブタイプの細胞から構成されるというエビデンスが増えつつある
つまり、癌幹細胞と、それ以外の細胞だ」
ミラー医学部で病理学の助教授でもあるInceは言う
「癌幹細胞は自己再生する能力を持ち、標準治療への抵抗性や転移とも関連すると考えられている
癌幹細胞を標的とすることは完全な癌の寛解を得るために重要である可能性がある」
今回の研究はTNBCの治療に新たな選択肢と、癌の転移における幹細胞の役割への洞察をもたらす
ホルモン受容体療法はTNBCの治療で重要な役割を演じるものの、化学療法と組み合わせたアプローチが最良の結果を生じるだろう
http://dx.doi.org/10.1007/s10549-016-3807-y
Vitamin D and androgen receptor-targeted therapy for triple-negative breast cancer.
VDRとARを標的とするTNBCの治療法
Abstract
抗エストロゲン/抗HER2療法は乳癌(BC)の標的療法で最も早くからの、そして最も成功した例である
しかしながら、エストロゲン受容体の発現またはHER2増幅を欠くトリプルネガティブ乳癌(TNBC)の治療は難題のままである
我々は以前、TNBCの約3分の2がVDRとARを同時に発現するか、そのどちらかを発現することを発見した
そこから我々はARとVDR(av)という2つのホルモン受容体(HR2)をどちらも発現するTNBC(HR2-av TNBC)はそれらを両方とも標的とすることにより治療できるかもしれないという仮説を立てた
VDR/AR標的療法の実現可能性feasibilityを評価すべく我々は15の異なるBC細胞系統の特徴を調べ、2つのHR2-av TNBC系統を明らかにした上で、VDR/AR標的療法後の表現型・生存能力viability・増殖に関する変化を調査した
BC細胞系統にVDRまたはARのアゴニストを投与すると細胞の生存能力は受容体依存的な方法で阻害され、そしてVDRとARを組み合わせることで加法的additivelyに阻害されるように思われた
AR/VDRアゴニストホルモンを化学療法薬と組み合わせると、細胞の生存能力はさらに低下した
TNBC細胞系統におけるAR/VDRアゴニストホルモンによる阻害のメカニズムには、細胞周期の停止とアポトーシスが含まれていた
加えて、AR/VDRアゴニストホルモンは分化を誘導して癌幹細胞(CSC)を阻害した
これは腫瘍スフィアtumorsphereの形成効率/tumorsphere formation efficiency(TFE)の低下や、ALDH活性、CSCマーカーによって計測した
驚くべきことに、ARアンタゴニストはほとんどのBC細胞系統の増殖をAR依存的な方法で阻害した
これはARアンタゴニストの作用メカニズムに関して疑問を生じるものだ
まとめると、AR/VDRを標的とするアゴニストホルモン療法は受容体依存的な方法で多くのメカニズムを通じてHR2-av TNBCを阻害する可能性があり、化学療法と組み合わせることが可能である
Discussion
我々はARとVDRを同時にホルモンで刺激することが癌幹細胞集団の減少につながることを発見した
これは腫瘍スフィア形成効率TFEの減少、ALDH活性の低下、CSC表現型と関連するマーカーの下方調節によって証明される
CD49fの高い発現は OCT4やSOX2のような多分化能pluripotencyの因子を調節し [84]、
MusashiはNotchを調節する
Notchは細胞の自己再生能を調節する鍵となる経路である [85, 86]
したがって、CD49f・SOX2・Notchシグナル伝達の不活化は、AR/VDR療法がCSC集団を減少させうるメカニズムを提供する可能性がある
関連記事
https://www.sciencedaily.com/releases/2015/02/150224131201.htm
一部のトリプルネガティブ乳癌に、抗アンドロゲンのエンザルタミドが有効
管腔luminalタイプのトリプルネガティブ乳癌細胞はアンドロゲン受容体が多い傾向がある
非管腔タイプのトリプルネガティブ乳癌細胞系統はアンドロゲン受容体がはるかに少ない
関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/a69029577edef0355dd6787bf4ea2bd8
エンザルタミドはアンドロゲン受容体を発現するタイプのトリプル・ネガティブ乳癌の増殖・移動・浸潤能を低下させるだけではなく、アンドロゲン受容体は乳癌細胞の生存に必須のようだ
これらの細胞でアンドロゲン受容体をブロックすると細胞は死んだが、しかし影響を受けたのはアンドロゲン受容体の発現が高い細胞だけではなかった
関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/528247388cbcb08ff7e66ca233b8ec7f
タモキシフェンは腫瘍の増殖を抑え、NOTCH阻害剤は癌幹細胞の数を減らす
関連記事
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/05/160519220539.htm
トリプルネガティブ乳癌に対して、ドキソルビシン(D)、オールトランスレチノイン酸(ATRA)、そしてレチノイン酸への感受性を上昇させるエンチノスタット(E)を組み合わせるトリプル療法(EAD)
ドキソルビシン単体では腫瘍スフィアの形成(癌幹細胞の指標)が32%減少し、ATRA、またはエンチノスタット単独では18%減少したが、EAD組み合わせトリプル療法だと90%減少する
関連記事
https://www.sciencedaily.com/releases/2015/12/151214130400.htm
ビタミンAの一種であるレチノイドはHOXA5を再活性化し、HOXA5は幹細胞の数を抑制する
癌幹細胞はHOXA5を阻害する生物学的メカニズムを使う
HOXA5を元に戻すと癌幹細胞は消滅し、転移を防いだ
関連記事
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/05/160519220535.htm
HOXA5は分化を促進し、CD24とE-カドヘリンを調節する
HOXA5が失われることで幹細胞性と自己再生が増す
多くの癌でHOXA5が失われ、CD24がないと細胞は幹細胞の状態へ逆戻りrevertし、E-カドヘリンがないと細胞は『糊』を失い他の細胞への結合を失う
関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/b83fcd1f83b816bd98dc2ddaa06e1693
乳癌幹細胞にはEMT(CD24-,CD44+)とMET(ALDH+)という2つの状態がある
関連サイト
http://blog.goo.ne.jp/kfukuda_ginzaclinic/e/d5f40bc1aea2f3ad4b2e14e66fd2e49b
ビタミンA/レチノールはIGF-1受容体を活性化する
関連記事
http://ta4000.exblog.jp/17936543
ヒトの真皮乳頭細胞では、ATRA によって IGFBP-3 が著しく増加し、IGF-1 / IGF-1Rシグナルに必要な遊離 IGF-1 の生物学的利用能を減少させる
関連記事
http://ta4000.exblog.jp/17969137
ATRAのアポトーシス促進活性は主にRARとCRABP-2、そして同系統の細胞内脂質結合タンパク質によって介在され、それらはATRAをRARへと運ぶ。
一方、脂肪酸結合タンパク質5 (FABP-5) は、このホルモン (ATRA) をPPARβ/δへと運ぶことで、角化細胞で観察される 「増殖を促進する応答」 を引き出す。
Researchers discover hormone receptor-based treatment approach to triple-negative breast cancer
May 23, 2016
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/05/160523125905.htm
(アンドロゲン受容体(赤色)とビタミンD受容体(緑色)は、乳癌の特定のサブセットでは核内に存在する(赤+緑色=黄色)
Credit: Sylvester Comprehensive Cancer Center)
マイアミ大学ミラー医学部シルベスター総合がんセンターの最近の研究によると、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)が実はビタミンD受容体・アンドロゲン受容体を標的とする治療法で治療可能であることが明らかになったという
Breast Cancer Research and Treatment誌で発表された今回の発見は、この悪性の乳癌に対して化学療法以外の新たな治療オプションをもたらす
「乳癌で最も成功した治療はホルモン受容体を標的としている
ホルモンを除去するか阻害すると、癌細胞は生き残るのが難しくなる」
シルベスターの乳癌病理学者であり筆頭著者のTan A. Ince, M.D., Ph.D.は言う
「しかしながら、トリプルネガティブの腫瘍は受容体を標的とする治療に応答しない
だから、ホルモン受容体を標的とするアプローチを使って腫瘍を治療するのは我々が初めてだ
我々はトリプルネガティブ乳癌の3分の2がビタミンD受容体とアンドロゲン受容体を発現するのを発見した」
ホルモン受容体が陽性の乳癌 vs 陰性の乳癌
Hormone-receptor positive vs. negative breast cancer
乳癌はホルモン受容体が陽性と陰性という2つのサブタイプに分類することができる
受容体が陽性の乳癌は受容体を標的とする治療法を使って細胞の増殖など全般的なホルモンの機能を妨害することができるが、TNBCに関しては受容体がないためにこの種の治療法は選択肢optionに入らない
加えて、TNBCの患者の予後は他のタイプの乳癌よりも一般に良くない
Inceと彼のチームは、TNBCがエストロゲン受容体・プロゲステロン受容体・HER2受容体という3つの受容体を欠くにもかかわらず、実はアンドロゲン受容体(AR)とビタミンD受容体(VDR)を発現することを明らかにした
これが今回の研究の基礎となり、研究者はアゴニストホルモンを使ってARとVDRを共に標的とすることが癌細胞の持続力sustainabilityを低下させるために有効な戦略であることを発見した
これはTNBCの治療で受容体への標的療法と予後の改善につながる可能性がある
乳癌幹細胞
Breast cancer stem cells
「乳癌は異なるサブタイプの細胞から構成されるというエビデンスが増えつつある
つまり、癌幹細胞と、それ以外の細胞だ」
ミラー医学部で病理学の助教授でもあるInceは言う
「癌幹細胞は自己再生する能力を持ち、標準治療への抵抗性や転移とも関連すると考えられている
癌幹細胞を標的とすることは完全な癌の寛解を得るために重要である可能性がある」
今回の研究はTNBCの治療に新たな選択肢と、癌の転移における幹細胞の役割への洞察をもたらす
ホルモン受容体療法はTNBCの治療で重要な役割を演じるものの、化学療法と組み合わせたアプローチが最良の結果を生じるだろう
http://dx.doi.org/10.1007/s10549-016-3807-y
Vitamin D and androgen receptor-targeted therapy for triple-negative breast cancer.
VDRとARを標的とするTNBCの治療法
Abstract
抗エストロゲン/抗HER2療法は乳癌(BC)の標的療法で最も早くからの、そして最も成功した例である
しかしながら、エストロゲン受容体の発現またはHER2増幅を欠くトリプルネガティブ乳癌(TNBC)の治療は難題のままである
我々は以前、TNBCの約3分の2がVDRとARを同時に発現するか、そのどちらかを発現することを発見した
そこから我々はARとVDR(av)という2つのホルモン受容体(HR2)をどちらも発現するTNBC(HR2-av TNBC)はそれらを両方とも標的とすることにより治療できるかもしれないという仮説を立てた
VDR/AR標的療法の実現可能性feasibilityを評価すべく我々は15の異なるBC細胞系統の特徴を調べ、2つのHR2-av TNBC系統を明らかにした上で、VDR/AR標的療法後の表現型・生存能力viability・増殖に関する変化を調査した
BC細胞系統にVDRまたはARのアゴニストを投与すると細胞の生存能力は受容体依存的な方法で阻害され、そしてVDRとARを組み合わせることで加法的additivelyに阻害されるように思われた
AR/VDRアゴニストホルモンを化学療法薬と組み合わせると、細胞の生存能力はさらに低下した
TNBC細胞系統におけるAR/VDRアゴニストホルモンによる阻害のメカニズムには、細胞周期の停止とアポトーシスが含まれていた
加えて、AR/VDRアゴニストホルモンは分化を誘導して癌幹細胞(CSC)を阻害した
これは腫瘍スフィアtumorsphereの形成効率/tumorsphere formation efficiency(TFE)の低下や、ALDH活性、CSCマーカーによって計測した
驚くべきことに、ARアンタゴニストはほとんどのBC細胞系統の増殖をAR依存的な方法で阻害した
これはARアンタゴニストの作用メカニズムに関して疑問を生じるものだ
まとめると、AR/VDRを標的とするアゴニストホルモン療法は受容体依存的な方法で多くのメカニズムを通じてHR2-av TNBCを阻害する可能性があり、化学療法と組み合わせることが可能である
Discussion
我々はARとVDRを同時にホルモンで刺激することが癌幹細胞集団の減少につながることを発見した
これは腫瘍スフィア形成効率TFEの減少、ALDH活性の低下、CSC表現型と関連するマーカーの下方調節によって証明される
CD49fの高い発現は OCT4やSOX2のような多分化能pluripotencyの因子を調節し [84]、
MusashiはNotchを調節する
Notchは細胞の自己再生能を調節する鍵となる経路である [85, 86]
したがって、CD49f・SOX2・Notchシグナル伝達の不活化は、AR/VDR療法がCSC集団を減少させうるメカニズムを提供する可能性がある
関連記事
https://www.sciencedaily.com/releases/2015/02/150224131201.htm
一部のトリプルネガティブ乳癌に、抗アンドロゲンのエンザルタミドが有効
管腔luminalタイプのトリプルネガティブ乳癌細胞はアンドロゲン受容体が多い傾向がある
非管腔タイプのトリプルネガティブ乳癌細胞系統はアンドロゲン受容体がはるかに少ない
関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/a69029577edef0355dd6787bf4ea2bd8
エンザルタミドはアンドロゲン受容体を発現するタイプのトリプル・ネガティブ乳癌の増殖・移動・浸潤能を低下させるだけではなく、アンドロゲン受容体は乳癌細胞の生存に必須のようだ
これらの細胞でアンドロゲン受容体をブロックすると細胞は死んだが、しかし影響を受けたのはアンドロゲン受容体の発現が高い細胞だけではなかった
関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/528247388cbcb08ff7e66ca233b8ec7f
タモキシフェンは腫瘍の増殖を抑え、NOTCH阻害剤は癌幹細胞の数を減らす
関連記事
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/05/160519220539.htm
トリプルネガティブ乳癌に対して、ドキソルビシン(D)、オールトランスレチノイン酸(ATRA)、そしてレチノイン酸への感受性を上昇させるエンチノスタット(E)を組み合わせるトリプル療法(EAD)
ドキソルビシン単体では腫瘍スフィアの形成(癌幹細胞の指標)が32%減少し、ATRA、またはエンチノスタット単独では18%減少したが、EAD組み合わせトリプル療法だと90%減少する
関連記事
https://www.sciencedaily.com/releases/2015/12/151214130400.htm
ビタミンAの一種であるレチノイドはHOXA5を再活性化し、HOXA5は幹細胞の数を抑制する
癌幹細胞はHOXA5を阻害する生物学的メカニズムを使う
HOXA5を元に戻すと癌幹細胞は消滅し、転移を防いだ
関連記事
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/05/160519220535.htm
HOXA5は分化を促進し、CD24とE-カドヘリンを調節する
HOXA5が失われることで幹細胞性と自己再生が増す
多くの癌でHOXA5が失われ、CD24がないと細胞は幹細胞の状態へ逆戻りrevertし、E-カドヘリンがないと細胞は『糊』を失い他の細胞への結合を失う
関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/b83fcd1f83b816bd98dc2ddaa06e1693
乳癌幹細胞にはEMT(CD24-,CD44+)とMET(ALDH+)という2つの状態がある
関連サイト
http://blog.goo.ne.jp/kfukuda_ginzaclinic/e/d5f40bc1aea2f3ad4b2e14e66fd2e49b
ビタミンA/レチノールはIGF-1受容体を活性化する
関連記事
http://ta4000.exblog.jp/17936543
ヒトの真皮乳頭細胞では、ATRA によって IGFBP-3 が著しく増加し、IGF-1 / IGF-1Rシグナルに必要な遊離 IGF-1 の生物学的利用能を減少させる
関連記事
http://ta4000.exblog.jp/17969137
ATRAのアポトーシス促進活性は主にRARとCRABP-2、そして同系統の細胞内脂質結合タンパク質によって介在され、それらはATRAをRARへと運ぶ。
一方、脂肪酸結合タンパク質5 (FABP-5) は、このホルモン (ATRA) をPPARβ/δへと運ぶことで、角化細胞で観察される 「増殖を促進する応答」 を引き出す。