日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

トリプル・メルトダウンを、認めるにあたって。

2011-05-15 18:39:41 | Weblog
最近は、どちらかと言えば、こちらのニュースの方がインパクトが大きいです↓

■2、3号機もメルトダウンの可能性…東電認める
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110514-OYT1T00824.htm?from=tw

事故後に東電、政府がつかんでいた情報は、二ヶ月遅れで庶民に来るわけですね。

さて、反原発の旗手である広瀬隆さんの最新刊『福島原発メルトダウン』は、4月末に執筆を終了したものが早々と発行されているわけですが、それでも情報の変化に間に合わないので、チェルノブイリの十分の一という東電発表のニュースに基づいて書かれています。

冒頭では、今後どれくらいの被曝者が東日本で出てくるのかが想定できる、チェルノブイリ周辺三国の公式データが書かれているので、ぜひ覚えておいて下さい。

広瀬隆著/福島原発メルトダウン

 『チェルノブイリ原発事故の一割なら、何が起こるでしょうか。みなさんは、ソ連が崩壊して生まれたロシア、ウクライナ、ベラルーシ三国の被害者数が、どれほどの数かご存知でしょうか。事故から十八年後の二○○四年にウクライナ保健省が、チェルノブイリ事故による被曝者を三二○万人とする調査資料をまとめ、児童四五万人を含む二三○万人が政府機関の保護観察下に置かれていると発表しました。翌二○○五年には、ロシアの保険社会発展相が、チェルノブイリで健康を害した被曝者が、ロシアで一四五万人に上り、事故後に生まれて健康を害した一八歳以下の人も二二万六○○○人いたことを明らかにしました。被曝者全体の中で身体障害者の認定を受けた人は四万六○○○人に達しました。事故から二○年後の二○○六年三月時点では、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ三国の健康被害者は合計七○○万人を数えたのです。二○○九年四月二六日には、ウクライナ全国で犠牲者の追悼式典がおこなわれ、ウクライナだけで公式に事故の被害を受けたとされた人が二三○万人に上り、事故当時に子供や、若者だった四四○○人もの人が、放射性ヨウ素の被曝による甲状腺癌の手術を受けているのです。ロシア、ウクライナ、ベラルーシと比較にならないほど人口密度の高い日本で、これから何が起こるか、分かっているのでしょうか。(P- 18~19)』

(引用終わり)

そして、2011年5月15日現在の航空機によるモニタリングでは、チェルノブイリの十分の一どころか、十倍の放射能汚染が明らかにされています。

昨日は、その数値を裏付けるような、トリプル・メルトダウンという現実が起こっていたという記事を、あの原発推進の読売ですら書いているわけです。

人口密度が高くて、チェルノブイリの10倍の汚染度で、しかもチェルノブイリで居住できなくなった数値と同じ汚染地帯に少なくとも80万人以上の日本人が未だに避難せずに、居住していて、しかも原発事故は、未だに収束せずに野ざらしである現実を皆さんは、お分かりになられるでしょうか。

チェルノブイリ周辺三国で700万人の健康被害者ということは、日本でどれくらいの被害が及ぶのかは想像するに余るというものですが、挑戦してみましょう。

僕は人口密度と汚染度から計算して、20年後に予想される健康被害者は最低10倍くらいと見ていましたが、首都圏の人口は4千万人で、それに福島近隣の東北の人口を合わせると6千万人くらいなので、それだと全員被曝しても人口が足りなくなってしまうわけす。

これだとあまりにも数字が飛躍しすぎるので、やはり、これくらいの人が被曝すると公言するのは遠慮してしまいますが、ずいぶん恐ろしい人数になることは間違いありません。安定ヨウ素剤の効き目すら一日も持たないのに、日本人はヒジキを食べているから大丈夫だとか言う人もいますが、科学的ではないでしょう。放射線治療と原発事故を比較するのも、外部被曝と内部被曝で比較するという時点でナンセンスです。チェルノブイリの教訓を踏まえれば、未だに一人の被曝死者が出ないという能天気な数字に安心している場合ではないことが分かると思われます。

なんか、今年になっていきなりカタストロフィーな時代がやってきて、皆さん普通に飲んだり食ったりしているわけで、これはもうマスメディアの情報云々を通り越して、聖書を読んだ方が勉強にになるよ~な気もしないでないわけです。(私はプロテスタントの介護施設で働いている、靖国信奉者なんですけど)



ルカ17:25ー32
”25 しかし、人の子はまず、多くの苦しみを受け、この時代に捨てられなければなりません。
26 人の子の日に起こることは、ちょうど、ノアの日に起こったことと同様です。
27 ノアが箱舟にはいるその日まで、人々は、食べたり、飲んだり、めとったり、とついだりしていたが、
洪水が来て、すべての人を滅ぼしてしまいました。


マタイ7:24ー27
24 だから、わたしのこれらのことばを聞いてそれを行なう者はみな、岩の上に自分の家を建てた賢
い人に比べることができます。
25 雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけたが、それでも倒れませんでした。岩の
上に建てられていたからです。
26 また、わたしのこれらのことばを聞いてそれを行なわない者はみな、砂の上に自分の家を建てた愚
かな人に比べることができます。
27 雨が降って洪水が押し寄せ、風が吹いてその家に打ちつけると、倒れてしまいました。しかもそれ
はひどい倒れ方でした。」”