日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

デフレと、インフレ。

2010-10-15 15:51:36 | Weblog
先日、池上彰氏がテレビの番組で、民主党のインフレターゲットの説明をしていました。

番組では、
「来年も、物の値段が下がると思ったら、慌てて買う必要がないと人は思うでしょう」

そして、
「逆に、物の値段が上がると思ったら、今のうちに買おうという人は多いでしょう」

この説明は分かりやすくて、政策としても全く正しいと思います。

彼の著書「伝える力」がベストセラーの1位になっているのも、うなずける話です。

しかし、ゼロ金利政策発表後も、なぜだか日本は円高が続いています。

それは、先進国がこぞって行っている通貨安競争のせいなのですが、むしろ、政府の対応はそれに出遅れている感が強いです。

出遅れているからこそ、世界的な超金融緩和政策の最中においても、お金の価値が下がるどころか上がっている日本円を、世界の金持ちたちが買って、自分の資産を守ろうとしているわけです。

まあ、先日書いたように、いくら銀行にお金を積んだとしても、公共事業をやらないとお金が回らないですね。

貧乏人にもお金を回さないと、本当の円安政策にならないということです。

小泉内閣時代には、今とは比較にならないくらいの量的緩和が行われたのですが、貧乏人にも住宅が持てるようにお金を「貸して」景気をよくしましょうという政策では、後々の借金が返せなくなってローン破綻してしまう人がたくさん出てきてしまいました。

お金を「貸して」景気よくするのが金融緩和政策で、公共事業や、子供手当てや、農業所得保障のように、お金を「あげて」景気よくしようとするのが財政政策です。

今必要なのは、大きな歯車にギアをつなげてお金を大回転させる財政政策です。

ただ一点、財源を金持ちたちから分捕るという発想が、どこからも出てこないのですが、インフレになれば金持ちたちもお金を使わざるを得なくなるでしょう。

貧乏人に、都内の一等地を買われてしまったのでは、彼らにとってたまったものではないですから、ようやく(金持ちしか持っていない)1400兆円の個人金融資産が動くことになるはずです。

インフレターゲットは1%から4%のマイルドインフレーションなら、問題ないでしょう。

デマンドプルインフレなら、1%のインフレで、5%売り上げが増すと考えると、それ以上に給与も上がるということなのですから。

今までは、デフレがダメで、インフレもダメだなんて、どこに行きたいのだかよくわかりませんでしたが、それくらい、早くやれって。

ところで、昨日の円高をみて値下がりした金融株を買ってしまったので、早く対策打ってください(笑)