日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

しばらく、テレビは見ないほうがいいと思う。

2010-04-23 21:11:22 | Weblog
新党だとか、野合だとかテレビが何やらにぎやかですが、自民党が解党している最中の状態かも知れないのに何を考えているのだか。

しかし、新党の多さに世間の目が曇ってしまい、参議院選で新党が思わぬ得票とかで、与党過半数割れにでもなってしまえば、次の次の国政選挙までの向こう3年間は、無政府状態になってしまう可能性も出てきました。

安倍政権や、麻生政権が経験した、衆参ねじれ現象はそんな悪いものではなく、小泉改革をストップさせるだけの効果があったのですが、万が一、参議院選で与党が負けてしまった場合は、亀井さんの提唱する最重要法案「無利子国債の日銀引き受け」という景気刺激財源が、夢に終わってしまう可能性が出てくるわけです。良い政治ができない場合の、衆参ねじれ現象は全く歓迎できません。

4月5日放送の「TVタックル」を見た人ならわかると思いますが、森永卓郎さんと勝間和代さんの景気対策のアイディアは一致していて、「政府紙幣を使って100兆円の財政政策をせよ」ということでした。僕は森永卓郎さんと、メールを交わしたことがありますが、我々とまったく同じ考え方だと言ってくれたことがあります。

亀井さんは、高橋是清と同じ国債の日銀引き受けをアイディアとする人ですから、二種類の通貨が複雑に共存する政府紙幣の発行には反対の立場なのですが、財政政策の大まかなところは認めていました。

亀井さんはまた、デフレギャップの話と、ゆるやかなインフレが起こるまで財政政策を行っていくという話もされていましたが、デフレギャップを発見した丹羽春喜教授からもレクチャーを受けているので、この辺りの話には十分な理解があると思われます。

河野太郎が「日本の借金はどうするんだ」とか、東国原知事が「小泉さんに対する感情論がある」とか言っていましたが、そんなレベルの低い話ではないのですね。

日本経済復活の会では、50兆円の政府貨幣を5年間発行して、日銀に引き受けさせる(日本銀行券と交換させる)というアイディアでしたが、僕が復活の会のお手伝いをしていた時に、政府紙幣と、国債のどちらがいいのか、小野代表に聞くと、「無利子国債でも政府貨幣も、財政を拡大させるためなら何でもいい」という話でした。

つまり、国家予算を立てるための、巨額の金券や硬貨を政府が用意して、それを日銀に引き受けさせるまでの手順はまったく同じですから、コンピュータシミュレーションにかけると、結果は同じ数値が出るからなのですね。(有利子国債の場合は、お金持ちに金利が行きますから富裕層への所得移転が発生してしまいます)

因みに、そのときのコンピュータシミュレーションの結果は、初年度50兆円の公共投資で、わずか1.7%のインフレ率、10%の経済成長を達成するというものでした。
http://www.tek.co.jp/p/press/press_030201.html

これを理解しているのは、かつて小野さんの説明を受け、理数系の博士号を持つ者同士意気投合したという鳩山由紀夫総理と、同じく復活の会の宍戸駿太郎教授からレクチャーを受けた菅直人財務大臣、そして亀井金融担当相という現在の権力トップの方々なわけです。

何度も言いますが、この連立政権は、そんなに悪いものではありません。

外国人参政権が通ったわけでもありませんし、過去最高予算が通った最初の月でしかありませんし、高速道路の値上げが確定したわけでもありませんし、郵政戻し法案で国民がとりわけ困ったわけでもありませんし、米軍基地移転先を公表予定前に、マスコミに知らせたわけでもありません。

小泉改革を5年も許した我慢強い国民が、政権交代後たった7ヶ月にしかならない現与党を我慢できなくなった理由は、いったい何なのでしょうか?

僕はテレビの見すぎだと思っているわけですが、皆さんも次の参議院選挙まで、テレビを見ない方がいいと思います(笑)