日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

政局のゆくえ

2009-02-16 11:55:57 | Weblog
植草一秀『知られざる真実』より
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-7fe9.html

植草さんのブログにあるように、つぶれかけのシティバンクを連れてきて日本のメガバンクを支配させてしまったり、郵政資金を大量にサブプライムローンに流用されていたりしたらと考えると、ゾッとします。

鳩山邦夫もTBS「時事放談」で、かんぽの宿について、「郵政民営化の時に外資に売り渡すようなことはまさかないと思って賛成したが、本当にこんなことになろうとは思っていなかった」と言っていましたが、彼に対してよく言ったと褒める前に、郵政民営化が国会で議論されている内容から、分かっていたことでしょうに。

かんぽの宿にまつわる売国話は、氷山の一角に過ぎないのですが、これは小泉改革が間違いであったと認識させるための突破口になるはずですし、マスコミは戦後最大の疑獄事件を封印させてはなりません。

つまり、自分へ火の粉が飛んでくることを牽制するがための、最近の小泉発言でもあったわけでしょう。

昨日のサンデー・プロジェクトでは、反郵政民営化代表として亀井静香さんが出演されていましたが、田原総一朗のペースに飲み込まれないように発言したところが、さすが亀井さんだなと感心しました。

それが分かったためか、田原を始め、総掛かりで亀井さんの発言を封じ込めようとしていましたが(笑)

恐らく、小泉一派と田原総一朗はグルであり、かつての改革派VS抵抗勢力と同様の図式をつくるために、今回は、麻生グループVS小泉一派との対立をつくり、かんぽの宿疑獄事件など、野党の攻勢から焦点を外すことをもくろみとしているのでしょう。

国民に人気がなく、定額給付金に反対の人も大多数である現在、麻生氏を攻め落とすのは、公約を廃案にするだけですみますから簡単です。

おそらく予想される順序として、「定額給付金」が衆議院で可決され、参議院の野党過半数反対で法案は否決されます。そして衆議院に戻されたとき、小泉一派の抵抗で与党の2/3の議決を取れずに「定額給付金」法案は廃案にされ、麻生氏は公約を守れずに、辞任へと導かれることになると思われます。解散させるかどうかについては、自民を二度と政権を持てないレベルにまで落とし込め解党させるだけですから、解散する度胸は彼にないでしょう。

マスコミは大騒ぎするでしょうし、国民もメクラましに遭ってしまうかも知れませんが、これは、小泉首相が劣勢に立たされ、抵抗勢力が参議院否決で勝利した、郵政決議の時と同様の攻防になるでしょう。

小泉劇場再びということになりますが、あの時と違うのは、小泉一派の立場が逆転し、15票程度の反対票を集めるだけで勝利してしまう強力な抵抗勢力になっているということです。

麻生首相辞任後は、自民は新たな御輿を担いだ後に、総選挙に打って出ることになると思われます。

その御輿に乗る人物は、中川秀直か、小池百合子ということになるのでしょうか。

オレオレ詐欺を知っていても、国民は何度でも騙されてしまうのですが、今度ばかりはどうでしょう。

麻生グループにも問題があって、郵政民営化に反対だったのなら、ちゃんと最初から反対の立場を明らかにして文脈を正しくしてこなかったからこうなるのです。

しかも、小泉一派が再び政権を取れば、政府紙幣どころではないでしょう。