2000年代前半から中盤は、マカロニウェスタン一色だった。
ファンの集まりにはしょっちゅう出かけ
かっての俳優さんへのインタビューを敢行したり
商業で出たDVDのライナーノートのお手伝いをしたりと
濃密な日々を過ごした。
仲間も増えた。
CD、DVD、書籍といったグッズも漁り回った。
コレクションも増えた。
夢中になって5年以上を過ごした。
いまだにその熱は冷めてはいないが、
ある日ふと思い出した。
「ComicSudioって買ったな。
そういえば、最近ぜんぜん漫画を描いていない。
もう描けないかもな。」
そんなこんなを考えながら、オークションサイトで
マカロニの出物を探していたら
ついつい目に入った物があった。
「宇宙戦士バルディオス」DVDボックス。
「あー、バルディオスか。
昔、嵌ったなぁ。
映画追っかけて、最後は上尾の鄙びた映画館まで
行ったなー。
DVDになったんだー!」
と、ついつい懐かしくなって
ポチッとしてしまったのが運のつき。
昔、一旦集めて全部処分した豪華本やら、ロマンアルバムやら
小説版やらOUTの特集号やらを、ネットオークションで漁りまわることに。
そして、
「バルディオスって、途中で打ち切りになって
クライマックスの『アフロディアに花束を』って
製作されなかったんだよなぁ・・・。
やっぱ、今見ても切ないし、空しいなぁ・・・・。」
「誰か、漫画作品化しないんだろうか・・・・。
誰もやらないのなら、それこそ・・・・」
そして再び、振り出しに戻ったのである。
何年ぶりかに、ペンを握ったのである。
そして、戦術も立てた。
「『アフロディアに花束を』をまともに漫画作品化したら
確実に100ページは超える。
100ページ超を全部アナログの手作業でやったら
いつぞやのように、またブッ倒れる。
今度は若くないんで、本当に命にかかわるかもしれない。
よし!デジタル・コミックも並行してマスターする!」
ン十歳の手習いである。
情熱とは恐ろしいものであり、
燎原の火のように燃え上がった「萌え心」に押されて
漫画執筆とデジコミの勉強を開始したのが、忘れもしない2007年の夏。
おやぢマンガ道のはじまりである。