ねこらい堂  「おやじマニアの日常」

NEKOのブログです。最近は更新が滞りがちですが気長にお付き合いくださいませ

馬鹿話への誘い

2008-12-17 23:17:45 | 制作日記
小生、
漫画描きは少女漫画の模写から入りましたので
基本的にはリリカルで優しいお話が好きです。

が、他方頭の中には馬鹿の虫も住んでおりまして
おバカなお話も大好きなのです。

その昔は、リリカル物と馬鹿漫画のギャップが大きかったので
ペンネームを使い分けていた事があります。
(馬鹿の方が いりおもてやま ねこ(笑))

今回は、いりおもてやま ねこモードで執筆です。
いりおもてモードで気をつけること、
それは頭を小学生モードにすることですね。

「小学生が面白い事は、大人も面白い」
これが、いりおもてのモットーであります(爆)

「アフロディアに花束を」だけをご覧頂いた方は、
NEKOという奴は叙情的で、やさしい感じのヤツなのかと
お思いかもしれませぬが、
実は小学生知性レベルの馬鹿であります。

「リリカル馬鹿」とお呼びくださいませ。

馬鹿漫画を描く上で参考になるのが
昔よく見たドリフのコントと
脱力系バカ映画です。

ドリフのコントは最高です。
「笑い」の基本は、下品な小学生知性レベル
というのがよく分かります。
(いわゆるハダカ、ゲ○、ウ○○、チ○○)

あと「バカ映画」というのは、褒め言葉でして、
決してけなしているのではありません。
見ていると、脳みそがとろけそうな位
内容がシュールで飛んでいるのですが、信念を持って
撮っているような映画がそれです。

ここで事例研究をしてみましょう。

それでは一部のバカ映画ファンには
「片腕カンフーVS空飛ぶギロチン」
という映画をば。

1970年代に製作された香港製のカラテ(バカ)映画の
中の秀作です。

どれ位馬鹿かといいますと・・・。

・過去の香港映画界でのヒット作で「片腕ドラゴン」と
「空飛ぶギロチン」という映画があって
これを戦わせれば2倍ヒットするだろう、という安直な企画内容。

・主人公の片腕カンフーは、精神を集中すれば壁や天井も歩けると
 弟子たちに説き、それを自ら実践する。感嘆して見守る弟子たち。

・敵役の盲目の老ギロチン使いは、片腕のカンフー使いが仇と聞いたので、
 とにかく片っ端から片腕の男を殺してまわる。

・単調なストーリーなので尺の時間をもてあまし、
 意味もなくムエタイ使いやヨガ使いの殺し屋(笑)が出るが、
 何のことはない。中国人の役者の顔にドーランを塗っただけ

・ヨガ使いの手が5m位伸びる。ストリートファイターの
 ダルシムのモデルとなった。(本当)

・ムエタイ使いは裸足で戦うので、靴を履いている片腕カンフーは
 焼けた鉄板の上に誘い込み、下から火で炙って「アチチチ」と言わせ、
 倒す。

・ラスボスの老ギロチン使いは盲目なので、
 卑怯な飛び道具を使って、老人虐待のようにして倒す。
 後味の悪さ最高。

見ていてトホホ感満載なのですが、その突き抜けた馬鹿さ加減で
欧米ではカルト作品化しており、日本でも人気が高いです。
(かくいう小生もDVDを持っております。)

本作品にインスパイアされた当時のボンクラ高校生により
「荒野のプロ・カンフーVS空飛ぶコンニャク」といった
馬鹿を更に3乗倍したような自主映画が日本中で撮られたという
歴史的事実も忘れてはなりません。