ねこらい堂  「おやじマニアの日常」

NEKOのブログです。最近は更新が滞りがちですが気長にお付き合いくださいませ

長編マンガ執筆中!第十一話「魔の山場へ飛べ」

2008-03-03 22:58:43 | 制作日記
・日々雑感

土曜日は、乱れたところをお見せしてすみませんでした。

さてさて、わたべ淳という漫画家先生をご存知でしょうか。
小生の世代ですと、大学生の頃に直撃の作家さんなんですけど。

「横浜ラブ・コネクション」等々、センスのいい絵とお話で
一世を風靡した作家さんです。
小生も、一時絵柄にあこがれて、模写したもんですが、
全然駄目。
すごくセンスはいいんですけど、結構基本に忠実な
根っこは手塚先生に繋がるんでは?と思わせる作風なのです。

そう言えば最近あの絵を見かけないなあ、
と思っていたら、最新作「遺跡の人」という単行本が出たとの由で
速攻購入。

衝撃的内容でした。

たぶん、実生活をベースにしたセミ・ドキュメンタリーと思われますが、
近年、漫画連載の仕事がすっかり無くなって、
もっぱら遺跡の発掘作業に従事する日々。
遺跡の発掘作業現場に集まる、色々と訳有りそうな人々。
焦り、諦念、落胆、希望・・・。
それらが、淡々とした筆致で描かれ、
おもわず、おやぢ的にはもらい泣きしてしまいました。

年齢のせいか、涙腺が緩くなって・・・。

単行本発行、おめでとうございます。
何があっても、描き繋いでいってください。

・同人屋雑感
絵が上手くなりたいです。

前回、昨年の9月から12月にかけて
久し振りにペンを握って、墨汁を付けて
絵を描いて、作品を作った。

そうすると、いつも襲ってくるのが
ちょっとした満足感と、
自分の下手さ加減に関する自己嫌悪。

曰く
デッサンが狂っている
線が汚い
構図が単調
コマ運びが下手、etc.etc....

描いてる時は
「これは、自分の今までの最高作品や!」
なんて陶酔してるのですが
いざ作品になってみると、
「うわあああぁぁぁ、なんじゃいこれは!
 よぉし!今度こそはぁ!」

毎回、これの繰り返しですね。

まあ、下手は下手なりに、工夫というか、コツがありまして・・・。
大学の漫研の先輩で、今は亡きYM師匠から教わった教訓。
「とにかく、死ぬほど丁寧に描くこと!
 素人は死ぬほど丁寧に描いて、やっと何とか見られる。
 
 線を丁寧に、ベタを丁寧に、トーンを丁寧に、
 とにかく丁寧に丁寧に仕上げたら
 多少デッサンが狂っていても、見れないことはない。

 線が汚なくて、デッサンが狂っているのは
 見れたものじゃない!
 それこそ貴重な資源の無駄遣い!」
を座右の銘にしております。

確かに、それを教わった直後に
某大型書店の原画展で樹村みのり先生(今でもご活躍なのかなあ・・・)の
肉筆原画を見る機会があって、
その美しさに大ショックを受けまして・・・・。
それが、わたしの原体験のひとつになっております。

「いつかは、樹村みのり先生の絵の
 10倍希釈液くらいにはなりたいなあ・・・。」

それからもうひとつ名言がありまして・・・。
「デッサンが正確で、なおかつ線が綺麗に引けた絵は
 なにか、絵が透き通って見えるんよ。
 単に白地に墨の絵が、なんかすうっと向こう側に透き通る。
 お前も、はよその境地になってみろ!」

YM先輩。まだ小生は透き通った絵の境地に至っておりませぬ。
ただ、前回の作品を描いている時に
何回か、ふっとケント紙が抜けていくような感覚らしきものが
あったような気がするんですけど・・・。

かのブルース・リー師匠であれば
「頭で考えるな!感じるんだ!」
というところですかね。

下手なりに、丁寧に丁寧に描いた
「アフロディアに花束を・前編」が、それなりの
ご評価を頂けているようですので、
やはり先輩の指摘の正しさを再認識している次第です。

まあ、時間も死ぬほどかかってしまうのが
難点なんですけどね。

リーマンに没頭して、全くペンを握らなかった時期が
今考えると惜しいなあ。