今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

Shappo in dream

2017年04月29日 | シャッポ
人は夢を見ます。思索に耽りがちな人や感性の強い人は特に見やすいそうです。なるほど、だから夢は若い時によく見るんですね。その内容は、そのときのコンディションや環境によるけど本人の性格も影響してくるとか。自分の場合は、心配性なせいか楽しい夢というのを見たことがありません。

シャッポの夢を見ました。年甲斐もなく、しかも2日連チャンで。
いわゆる明晰夢(めいせきむ)の類です。自分でも夢だとわかって見ていた。しかし映像がリアルで、遠くからシャッポを見ている自分まで映っている不思議な夢でした。

          
           看板猫時代のニャー(手前)とシャッポ
     (YKさん保管写真:シャッポの写真が集まってきました)

最初に見た夢はシャッポとチビが遊んでいる夢。
取っ組み合いをしては一休み、また取っ組み合いをしては一休み。昨年の春から秋にかけて店でよく見られた光景です。シャッポはおデブなのですぐに疲れる。一方痩せ型でアスリートタイプ、しかも遊び盛りのチビはエンドレスです。困ったような顔のシャッポ。でも取っ組み合いならシャッポの方が断然強い。ときどきちょっと力を入れて、うるさいチビを懲らしめています。「チビのヤツ、早く疲れないかな。」そんなシャッポの溜息が聞こえてきます。でも二匹とも嬉しそう。心底幸せそうな顔をしている。

ところで、ここはどこだろう。店の裏駐車場に似ているけど違う。それに今何時なの? 夜? 夕方? 確かに二匹の姿が見えるのに明かりがない。二匹はいったい、どこで遊んでいるのだろう。

そこで急に胸が締めつけられたようになって、目が覚めた。ある思いがよぎったのです。彼らは天国で遊んでいたのだと。それは、シャッポが既にこの世にいないことを意味していました。

          
            昨年の6月、三匹時代が始まった頃
             (手前から)シャッポ、ニャー、チビ

もうひとつの夢は、もっとリアルだった。
場所は紛れもないこの店。今より少し先の梅雨頃のこと。夜になって、シャッポが帰って来た。ネットで調べていると、半年とか1年経っていなくなったニャンコが帰って来たなんて話が時々ある。シャッポも半年経って、店に戻ってきたのです。

シャッポは痩せてました。明らかに疲労困憊で空腹そうだった。しかも雨がしとしと降っていてびしょ濡れ。シャッポが何処で何をしていたのかはわかりません。でも前日の夢以来、もしやと不安が増していた自分に応えるかのように元気でした。シャッポは疲れてはいたけど店に入ると、かつて知ったるわが家とばかりに足取りが軽くなったのです。

そこには寝床もなければ食べ物も置いてなかった。しかも夜だから誰もいない。でもシャッポは、朝まで待てばスタッフが来ることを知っている。で、バックヤードの片隅で雨宿りしながら朝まで待とうと。

ところがそこは、何か気配が違っていた。忘れもしないダイフクだけでなく、他のいろいろなニャンコの臭いがする。まるで他のニャンコの生活の場のようだ。しかもしかも、事務所の中からは見たこともないニャンコが威嚇してくる。

「えっ? 何あれ?」 シャッポは目を疑った。自分は場所を間違えたのか、とも思った。そしていろいろ考えたり悩んだり迷ったりしながら、ついに意を決したのか、店の外に向かって歩き出したのです。

ちょっと待て、シャッポ。行ってはだめだ、もう少し待てば自分が行くから、だから早まるな、もう少しそこにいてくれ・・・。 懸命に呼び止めているのに伝わらない。シャッポは何度も何度も振り返りながら、店を出て行く・・・。 「こんなはずじゃなかったのに。」
そこで目が覚めました。

          
         店頭で若者達から虐待に遭った頃のシャッポ


たかがシャッポ、されどシャッポ。
特に2度目の夢は、現状の本質を示唆したメッセージだったのです。シャッポが唐突に消えてから4ヶ月。その間に店ノラの時代は変遷して、シャッポは過去の存在となり、戻って来ても以前のように居場所を確保するのはそう簡単ではない。

お泊りのできなかったシャッポには、屋外の隠れ場所に寝床を用意していた。そんな状態で、宿敵ダイフクをはじめニャーモドキやカブキと共存できるとはとても思えない。強制お泊りさせるにしてもテンちゃんと別部屋が必要になる。かと言って保護者はそう簡単に見つからないし、わが家にはもともとシャッポと袂を分けたニャーがいる。おかあさんというお迎え予備軍もいる。

それでもシャッポ。再会すればもちろん最大限のことをする。でもそれをシャッポが受け入れてくれるかどうかは確証がない。今でも時間さえあれば捜索を兼ねて散策に出歩いているけど、現実は刻々と変わっていたのでした。


ノラの生活は移り変わりが速い。その数はあまりにも多く、その一匹一匹に人生(猫生)がある。この先何度となくシャッポのような経験をするに違いない。自分は、ノラたちと共存できる幸せな社会を見ることができるのだろうか。

          
        事務所にて、この10日後にシャッポは忽然と消えた
                (SYさん保管写真)


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