今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

命の重み ~奄美大島と天売島~

2020年12月09日 | ノラたちの幸せを願って
どうやら、ノラたちの命の重みは北高南低のようです。
これは大手メディアが報じないので一般には殆ど知られていません。

南の方では、環境省と奄美5市町村の「ノネコ管理計画」が物議を醸しています。この計画は世界遺産登録を目指す奄美大島が、固有種のクロウサギの繁殖を脅かすノラたちを動物愛護法適用外の"ノネコ"(野生の猫)と位置づけ、全頭駆除しようというもの。

これに対して愛護団体やボラさんたちが立ち上がった。
・そもそもクロウサギは近年増えているという隠しデータが公表された
・マングース駆除の予算が余ったので他の標的が欲しかった?(憶測)
・罪のないノラたちが予算に群がる”専門家”や関係者の犠牲にされた
といった内容の非難が集中しているのです。

その後は実行側が反論したりデマが飛び交ったり、例の「動物愛誤」の連中が乱入したりでひっちゃかめっちゃかだ。でも、愛護対象動物を駆除しようというもともとの計画が無理筋ではないか。目標の3000匹が多いとか少ないとかの問題じゃない。命を尊ぶという時流に反しているのです。計画は10年に亘り今年は3年目。

※計画では捕獲後5日間の譲渡期間を設け候補者が出ない場合は殺処分とある。


懐かしいノラその1:ソトチビ

一方北海道にある海鳥の島、天売島(てうりとう)でも貴重な保護鳥類を脅かすノラたちの存在に困っていた。しかしこちらでは環境省と地元と保護団体が手を組んで「人と海鳥と猫が共生する天売島」連絡協議会 を発足し、問題解決に取り組んだ。奄美との違いは、命を大切にするという根本思想だ。

初めの20年間はTNRで頭数を減らし、条例を制定してノラを順化させるとともに人為的なノラ化を防ぎ、6年ほど前から保護開始。保護して譲渡先を探す。
今では殆どノラをみなくなったそうだ。海鳥ばかりか北の極寒から救われてノラたち自身もハッピーになったウィンウィン活動が展開されたのです。

同じ環境省が後押ししているのにこの違い。担当者の違いというだけで片付けていいのかどうか。そして奄美に抜け落ちているもうひとつの視点。このブログでもたびたび問題提起しているように、ノラが増える要因は自然繁殖だけではないのです。ノラは人間社会が排出する動物だ。野生動物と違って、駆除するだけでは決して減らない。命を粗末にする方程式を断ち切らないと、人も猫も幸せにはなれません。天売島は、そのことを教えてくれたのではないでしょうか。

※ともに関連記事はネット上にたくさんあります。是非確認してみて下さい。


懐かしいニャンコその2:シャッポ

コメント
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