アートセラピストのイギリス便り

アートセラピスト間美栄子のシュタイナー的イギリス生活のあれこれを綴った友人知人宛のメール通信です。

第124話  イースターの前に

2013-03-25 20:13:11 | イギリスでの暮らし

Sunshine in Cold England

 

第124話  イースターの前に

 

  

今年のイギリスの春はどうしたのか、寒さが続き、いつになったら暖かくなるのか、わかりません。日は延びて、鉢植えのスイセンも伸びてきているのに、その上に雪がちらついたり。

今週は、キリスト教の暦ではイースターの前の「パッションウィーク」です。木曜日は最後の晩餐、金曜日はキリストが磔になった日。聖書には、裏切り、おそれ、かなしみ、さげすみと、さまざまな苦しい感情が描かれています。

わたしにとって3.11以来、3月は、お彼岸もあるので、このパッションウィークが二重、三重になっているように感じられます。

わたしが15歳のとき、高校受験をおえて、お彼岸に祖母のお墓参りに行ったことを覚えています。うまれてはじめて、何かを強く願い、努力して、苦しい日々をすごしてきたのが終わり、ほっとして、春の日の日ざしの中で、感謝のことばを捧げていたのだと思います。お彼岸は、あの世が近くなるときなのでしょう。

 

ひげをたらした痩身のワイズマン、ジャングルが参加していた、金曜日のアートセラピーグループは、ほかの3人のメンバーはみな体重100kg近い男性患者さんたちだったので、「Big men’s group」 と呼んでいました。

最近、二人のBig men がなくなり、とても残念な気持ちでいっぱいなのですが、ふと、天国で、ジャングルが「また Big men’s group が集まったね」と笑っている笑顔が思い浮かばれてきて、わたしも、ほほえみました。

映画、「City of Angels」でも、死に行く人をお迎えに来る天使が恋した主人公の女性は手術医でしたが、病院で働くというのは、天国に近いところにいるのだなあと、改めて思ったりしているこの頃です。

 

(間美栄子 2013年3月25日   http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef



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