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アートセラピストのイギリス便り

アートセラピスト間美栄子のシュタイナー的イギリス生活のあれこれを綴った友人知人宛のメール通信です。

The Calendar of the Soul (December 1-7)

2011-11-30 20:59:29 | calender of the soul

The Calendar of the Soul

 by Rudolf Steiner

35. Thirty –fifth week (December 1-7)

 

Can I know life’s reality

So that it’s found again

Within my soul’s creative urge?

I feel that I am granted power

To make my self, as humble part,

At home within the cosmic self.

 

 

私に人生の真実を理解することができるだろうか

魂の創造の衝動の中に

それは再び見出されるだろう

 

 私は力が与えられていると感じる

 宇宙のハーモニーのちいさな一部分としての

 役割を果たす私自身を創りだすために

 

 

 

 


The Calendar of the Soul (November 24-30)

2011-11-23 18:05:39 | calender of the soul

The Calendar of the Soul

 by Rudolf Steiner

34. thirty fourth- week (November 24-30)

 

In secret inwardly to feel

How all that I’ve preserved of old

Is quickened by new-risen sense of self:

This shall, awakening, pour forth cosmic forces

Into the outer actions of my life

And growing, mould me into true existense.

 

 

うちの奥なるところで ひそかに感じる

いったいどうやって古いものをためこんできたのものか、と。

 

いま、新たに沸き起こった自己感覚によって、命を与えられる。

これは、目覚めさせ、宇宙の力を前へと注ぎ込むのだ

わたしの外界での行動へと。

そして私を育て、かたちづくるのだ。


The Calendar of the Soul (November17-23)

2011-11-17 21:34:50 | calender of the soul

The Calendar of the Soul

 by Rudolf Steiner

33. Thirty –third week (November17-23)

 

I feel at last the world’s reality

Which, lacking the communion of my soul,

Would in itself be frosty, empty life,

And showing itself powerless

To recreate itself in souls,

Would in itself find only death.

 

 

いま、ついに精神界の真実性を感じることができる

 

外の世界では私の魂とは相違して

霜が降りるような、空っぽな命の有様

そして、力の無いことを示している

 

魂のうちに世界をふたたびつくりだすために

まず、死を見出すのだ

 


第百話 人間の強さ

2011-11-14 23:37:49 | アートセラピー

                  秋のステンドグラス

 

*毎年1111日はイギリスでは亡くなった人のことを想う日で、今年は数字の113つ並ぶというめづらしい日付になったわけですが、私たちも職場で一分間の黙祷を捧げました。私は地震、津波で亡くなった方たちのことを想っていました。

岩波文庫が「3.11を心に刻んで」と、毎月11日に著名人の方々からの心にしみるような言葉をウェッブで掲載しています。ぜひ読んでみてください。http://www.iwanami.co.jp/311/index.html

  

このメール通信も今回で百話となります。毎月二回文章を書くことで、自分自身や、自分のおかれている状況を見つめなおしたり、さまざまなことを消化し、考えることができました。四年もの間、お付き合いくださってありがとうございました。(この期にブログで、お話をカテゴリーに分類して整理しました。それと、おひる休みにぶらぶら散歩しながら撮っている季節の写真などものせていくことにしました。http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef/pch)

10年も前に出会った人、イギリスにたつ前からの友達、同級会で再会した高校時代の同級生たちなどなど、メール通信でいろいろな人とつながってこれたことをうれしく思います。

 

百話 人間の強さ

 

日本でも秋が深まっているころでしょうか。こちらも寒くなり、もう庭の芝刈りをしなくてよくなりました。今年のガーデニングは、ヒアシンス、チューリップ、スイセンなどの春の花の球根を植えて終了しました。

散歩しながら、木を観察していると、葉っぱを落とした木の枝にはもう芽が出ていることにきづきます。絶え間なく季節をめぐる植物は地にしっかり根っこを伸ばしている限り、疲れることなく成長し変化を続けているのですね。

 

さて、私たちの病院はこの秋、いまだかつてないほどの忙しさで、何人もの患者さんたちをコミュニティへと送り出し、新しい患者さんたちが入院してきて、このままいくと半分も入れ変わってしまうのではないかという勢いでした。それは、南東イングランドでは、うちの病院が一番スタッフがそろっていて、複雑な、むずかしい状態の脳障害の患者さんを診ることが出来るので、個人病院にもかかわらず、国の健康保険からの委託で、リハビリテーションをすることが出来るからなのです。

 

3ヶ月で何らかの成果を見せなければ、委託が続けられない、というプレッシャーで、ゴールを定め、さまざまなセラピスト、ナースともに、チーム一丸となってリハビリテーションにあたっています。私の役割は、患者さんたちをリラックスさせ、やる気や、自信を持ってもらうよう働きかけることで、話せない患者さんも、反応のない患者さんたちも、みなわたしの語りかけることは聞いている、何か感じていると信じてセラピーをしています。

 

呼吸はのどに穴を開け、入れられたチューブで呼吸しているし、栄養や水分は胃に穴をあけて入れられたチューブで流動食を流し込む、といった状態の患者さんも多くなり、目を開けることが出来る患者さんには、赤、青の大きなカードを目の前に差し出して脳の刺激をするというカラーセラピーをしていますが、目を開けることのほとんどない患者さんのところにも、ポストカードや詩を持って訪ねて、名前を呼びかけるということを繰り返しています。目を開けてくれたときには、なんとうれしいこと。

 

自分で絵筆を動かすことが出来る、というのはすばらしいことのように感じられます。脳障害を負ったため、右利きだった人も、左手で描いていたりするのですが、グループセッションでは何人もの患者さんたちが大きなテーブルを囲んで、みんなもくもくと筆を動かしている。彼らの姿を見ながら私はいつも、人間って強いものだなと感動します。

自らの状態を嘆き悲しむだけでなく、何かに興味を持ったり、はじめてでもやってみようかなと思ったり、冗談に笑ったりもできる。

 

わたしから‘Thank you’ といわれ、尊敬の念で見送るまなざしを感じてか、きたときよりものびのびとして、少し大きくなってアートセラピールームをでていく患者さんたちをみるのはうれしいものです。

 

(間美栄子 2011年 1115  http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef

 

 

 


The Calendar of the Soul (November10-16)

2011-11-09 21:49:34 | calender of the soul

The Calendar of the Soul

 by Rudolf Steiner

32. Thirty-second week (November10-16)

 

I feel my own force, bearing fruit

And gaining strength to give me to the world.

My inmost being I feel charged with power

To turn with clearer insight

Toward the weaving of life’s destiny

 

 

私は果実を実らせるような私自身の力を感じている

そして、世界へと自身を捧げる強さを身に着けているところなのだ

 

私の最も奥深いところで力満ちてきているのを感じる

それはもっとはっきりとした洞察に変わっていくだろう

そして人生の運命のタペストリーを織り合わせていくのだ

 


第九十九話 浪曲で育った私

2011-11-03 20:24:27 | バイオグラフィー

 

      

              

 (フットパスに落ちている小さなクラブアップル。コロボックルになったつもりの一枚) 

 

 

*なずなが3ヶ月ぶりに家に泊まりにきたのですが、ロンドンでは勉強も交友も忙しく、毎週末にはクラビング、とくれば、風邪を引かないわけがない。親の家は休養にくるところというわけです。ともあれ、大学の寮生活にすぐに慣れたようで、日曜日にはみんなに呼びかけてお金を出し合い「サンデーロースト」を料理して12人で食べたとか。プディングはチーズケーキを作ったとのこと。料理上手はどこでも生き残れるなあ。

 

九十九話 浪曲で育った私

 

私は実は関西弁が好きで、スコットランドの大学で働く、関西弁でTWITTERしている脳科学者のポストを楽しみにしていたりします。

何年も前にストラウドで出会った大阪出身のYASUKIさんは、グリーンムーブメントの事務所でボランティアをしていて、知り合ったのですが、彼もやっぱりストーリーテラーでした。大阪でサラリーマンをしていたころの話を面白おかしくしてくれて、笑い転げたのを覚えています。

 

YASUKIさんはその後冷凍庫の中で働きながら英語の勉強をして、お金をため、ドイツの大学に留学し環境教育を学び、努力の甲斐あって、競争率の高い採用試験の中、白川郷自然学校に就職され、夢がかなったのでした。

 

そのYASUKIさんから、「日本語に接していないのに、すてきな文章を書きますね」とお褒めの言葉をいただいたので、ふと、わたしの日本語はどこからきているのだろうと読書歴などふりかえってみました。

 

いろりで大やけどをした野口英世、ナインチンゲール、シュバイツァー、といった伝記、を読んでいた小学校二年生。バイオグラフィー好きはこのころからすでにはじまっていたかと思われます。「あか色の童話集」「紫色の童話集」とさまざまな色の名前がついていた童話集を図書館で借りて読んでいたのもイマジネーション好きに影響を及ぼしたでしょう。

 

幼いときには昔の日本らしく、両親と同じ部屋で寝ていたものですが、眠りに着く前にいつも、父がクラッシック名曲全集のレコードをかけてくれて、「禿山の一夜」のあらしを想像をして怖がったり、「白鳥の湖」の悲しくうつくしい調べにうっとりしては、いつしか夢の世界へと落ちていったものでした。

また、クラッシックとは正反対の、純和風、浪曲のレコードも聴きながら眠っていたので、「旅行けばー駿河の国に茶の香りー」やら、「瞼の母」のお話の、「おっかさん!」と涙に咽ぶ浪曲師の声の声質や調子を今でも覚えていたりします。

私にとっては、文章を書くことは言葉が鼻歌のように自然と流れ出て来るもので、リズムが大事だったりするので、これは浪曲を聴いて育ったからなのかもしれないですね。

 

小学校6年生の時には、当時担任だった若い先生が、子供たちに卒業研究をさせたので、わたしは壺井栄の本をたくさん読んで感想文を書き、壺井栄研究をしたのですが、「石臼の歌」などの、反戦文学をいまでも覚えています。「プロレタリア文学」という言葉を、巻末の解説を読んで始めて知ったのはこのときでした。「二十四の瞳」で「小豆島のような小さな島の小学校の先生になりたい」とすっかり小さな将来の夢を抱いていたのは、実は結びつきの強い共同体の関係性に惹かれたいたのだと今にして思います。

 

夏目漱石を読破していたティーンのころ。人生は複雑で重いものだと感じ始めていたのでしょう。詩も好きで、高村光太郎をよく読んでいましたが、17歳の冬、親にも内緒ではじめての一人旅、阿多々良山をみてみたくて、智恵子さんの生まれた二本松に汽車で旅をし、醸造所だった実家の辺りを歩いたりしたことがありました。

 

大人になってからは、松下竜一さんのノンフィクションを読みまくりました。特に好きだったのは「ルイズ父にもらいし名は」大杉栄と伊藤野枝の娘、伊藤ルイさんのお話です。のちに伊藤ルイさん本人にお会いして、そのやさしさに感じいりました。

 

ほんとの話、不器用な私は、英語から日本語に頭を切り替えることがあまり得意でなく(なずなとも英語で話すので)、日本語のメールの返事もままならない今日このごろなのです。わたしからの返事がなかったらそういうことで勘弁してくださいね。

 

(間美栄子 2011年 111  http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef

 


The Calendar of the Soul (November3-9)

2011-11-02 20:38:24 | calender of the soul

The Calendar of the Soul

 by Rudolf Steiner

31. Thirty-first week (November3-9)

 

The light from spirit depths

Strives to ray outwards, sun-imbued;

Transformed to forceful, will of life

It shines into the senses’ dullness

To bring to birth the powers

Whereby creative forces, soul-impelled,

Shall ripen into human deeds.

 

 

霊の深みからの光が

外に向けて太陽のような光を投げかけている。

その光は命の力強い意志に変容された。

本当の力を生み出すために 

その光は感覚のにぶさに向けて輝く。

創造的な光は魂からのインパルス。

そしてそれはやがて人間の行為の中で熟すであろう。