アートセラピストのイギリス便り

アートセラピスト間美栄子のシュタイナー的イギリス生活のあれこれを綴った友人知人宛のメール通信です。

第八十一話 黄色い髪-子離れの季節

2011-01-31 22:04:02 | 子育て

                        

 *今日から2月ですね。庭ではシジュウカラが群れなして元気よく飛び回っています。

お日様が出ていたので、春を探しに散歩に行きました。ハシバミ(ヘーゼル)の黄色の花が垂れ下がって咲いていましたよ。通勤の汽車の窓から眺めている森を実際歩いてみると親近感が沸いてきます。こうやって少しずつ、新しい土地になじんでいくのですが、イギリスの地図はちいさなフットパスもちゃんと描いてあるのでとても便利。

 

第八十一話 黄色い髪-子離れの季節

 

 

昔私が大学生のころ、俳優穂積隆信の実話「積み木くずし」がベストセラーになって、テレビのドラマにもなっていました。私の娘、ギャップイヤーのなずなも、今、黄色い髪なのです。母親の髪をつかんで引きずるような家庭内暴力があるわけではなく、ただ髪をきつく脱色しただけですが。ドラマがすさまじかったので、その記憶のせいか、なずなの黄色い髪もこわい。

 

なずなは私が以前勤めていた、ラファエルハウスでパートタイムで働いています。知的障害を持つ住人の一人の女性ががんになり、現在は末期の状態で具合が悪く、ケアーする側も弱冠19歳としてはかなりきびしいようです。泊まりの仕事のときにも、ベルで起こされたり。

仕事の後はストレス解消のため、友達とクラビングに出かけ朝まで踊る、という日々で、睡眠不足も重なって、風邪を引いたり、肺炎になり、セキのしすぎで肋骨がいたんだりと、不健康でも、遠く放れたケントで暮らすわたしとしては、どうにも仕様がないところ。

 

10数年母と子二人で生きてきたため、わたしたちはいろいろなことを共に語り合ってきました。わたしにとってはとても近い存在で、なずなのことをまるで自分自身のように感じるきらいがあり、なずなはそれをいつも嫌がって「私の人生だ。自分で決める!」と叫んでいました。近頃は私も自分の人生=仕事で忙しくなり、子離れもできたところに加え、黄色い髪とくれば、わたしはもう、ぜんぜん、私の分身とは思っていません。鼻のピアスだって、牛みたいなわっかになっちゃって、耳にも3つ4つ穴が開いているし、もう何も言うことはありません。

 

ともあれ、シュタイナースクール時代の友人と人生を語り合ったり、ナショナルポートレートギャラリーのコンペティションに応募する自画像を描いていたり、友達とイタリア各地を6週間かけてゆっくりと回る計画をしていたりで、大学に入学する前のギャップイヤーをいろいろな経験をしながら満喫しているようです。

 

なににもとらわれることなく、誰の眼を気にすることもなく、のびのびと自己表現ができる今が最高。親知らずが生えてくる年頃、自分を見つめ、自信を築き上げていく過程を、わたしはただ見守るだけですね。

 

間美栄子 2011年 115  http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef

 

My daughter’s birthday – before she turned into Yellow hair

 


The Calendar of the Soul (February 2-8)

2011-01-31 10:34:03 | 魂のこよみーセカンドスパイラル

The Calendar of the Soul

 by Rudolf Steiner

44. Forty-fourth week (February 2-8)

 

Candlemas

 

In reaching for new sense attractions,

Soul-clarity would fill

Mindful of spirit-birth attained

The world's bewildering, sprouting growth

With the creative will of my own thinking

 

 

新たに生まれた感覚に手を伸ばし

霊的な誕生はなされていく

 

この外の世界に感じられる

春のかすかな始まりのとき

わたしのthinking, feeling, willing は満ちていく


The Calendar of the Soul (January 26- February 1)

2011-01-24 17:46:58 | 魂のこよみーセカンドスパイラル

The Calendar of the Soul

 by Rudolf Steiner

43. Forty-third week (January 26- February 1)

 

 

 

冬の深いところで

ほんとうのひとなるものは

ぬくもりを暖めている

 

心で考えることで

そのぬくもりが姿を与える力となっていく

 

魂の内なる炎を力強く育て

人の魂は挑んでいくのだ

そとの世界のこの冷たさに

 


The Calendar of the Soul (January 19- 25)

2011-01-18 18:06:48 | 魂のこよみーセカンドスパイラル

The Calendar of the Soul

 by Rudolf Steiner

42. Forty-second week (January 19- 25)

 

 

冬の暗がりに囲まれながら

魂は燃えるような勢いで推し進められているのを感じる

 

魂の固有の強さを表現するようにと

自身を闇の領域までもたらすようにと

 

心の暖かさを通し

感覚の世界の黙示を予期している


第八十話 苦しい中にもアンビションあり

2011-01-15 00:01:41 | アートセラピー

  

 

*冬至も過ぎ、よわよわしい日差しも回復しつつある今日この頃、キッチンの窓辺においておいた鉢植えのクロッカスはちゃんと初春の気配を感じて、花を咲かせています。

私はお昼休みにもしお日様が出ていたら、寒さに負けず近くのフィールドに行って、サンソーキングして眼の中に光を入れて、ディプレッション予防をしています。あと3ヶ月、がんばらなくちゃ。

 

第八十話 苦しい中にもアンビションあり

 

あまりに長く寒い冬なので、気分転換に、若い同僚たちに連れられてロンドンに「クラビング」に行きました。昔で言うところのディスコなのですが、コンタクトレンズにお化粧、なずなから借りた赤いミニドレスと、仮装パーティみたいないでたちでいってきました。正直な話、自分の年齢などは遠の昔に忘れてしまったので、恥も何もないのですよ。ボディコン、ワンレン、気分は30歳。ずうずうしい?カカカ。

 

いっしょにクラビングしたわが病院唯一のイギリス人フルタイムセラピスト、キャピキャピの作業療法士が12月末にNHS(健康保険)の病院に転職して以来、仕事の量と責任がかなり増えて、四苦八苦しています。おまけに、理学療法士のレジィはクビになってしまい、チームワークで持っていた私たちの仕事は厳しい状況に落ち込んでいます。レポート、ミーティングと、ペーパーワークがやまのように押しかかってくる中で、いいセラピーセッションをしていくため、ストレスを解消しつつ、何とかやっている、という有様です。

 

「アートセラピー」というと「医療」というよりも、なにかオールタナティブなセラピーの一種のような印象が日本ではあるかもしれませんが、イギリスでは3000人ほどのアートセラピストのうちNHS(健康保険)の精神病院などに勤務するアートセラピストがほとんどで、給料も、大学院卒(修士)の国家資格のため、ほかのセラピスト、理学療法士、作業療法士などよりも高給になっています。高くつく医療サービスなので、不景気で、予算カットとなると、首切りも多くなるというわけで、生き残りをかけて、アートセラピストがPhD(博士課程)でリサーチをするというケースも出てきています。

 

わたしも病院を見学に来る訪問者、入院希望の患者さんの家族などに何度も、アートセラピーでどんな効果があるのか、話をしているうち、最近はかなり説明するのも上達しました。なんと言っても、一年半たち、何人かの患者さんに眼に見える変化が現れてくれたので、実例を挙げながら、自信を持って、精神的、認知的、機能的効果を話すことができるというわけです。(「ソウルレベルで」とは説明しません)

最近はソロエキジビジョンもできる患者さんも多くなり、描きためた絵をはりめぐらすと、いくつかのセラピー上のターニングポイントもはっきり見ることができます。

 

わたしの新ブログ「アートセラピーインスピレーション」は、アートセラピーのセオリーを整理し掲載していく中で、なんとかわたしも論文を書いてPhD(博士課程)を完結したいという目論見なのですが、どうなることか。http://blog.goo.ne.jp/miekoaidajp

 

間美栄子 2011年 115  http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef

 


The Calendar of the Soul (January 12- 18)

2011-01-10 17:14:09 | 魂のこよみーセカンドスパイラル

The Calendar of the Soul

 by Rudolf Steiner

41. Forty-first week (January 12- 18)

 

 

魂の創造的な力は

心の核から外に向けて押し出していく

 

神が私に与えた力を炎として燃やすのだ

人間の人生の中で 正しい行為に向けて

 

そして魂はそれ自身形を成していく

ひととして愛すること 人として働くことの 途上で


The Calendar of the Soul (January 5- 11)

2011-01-04 18:39:52 | 魂のこよみーセカンドスパイラル

The Calendar of the Soul

 by Rudolf Steiner

40. Fortieth week (January 5- 11)

 

 

私は いまや スピリットの深みを生きている

私の魂の基盤に たたずんでいるのだ

 

すると 心の愛の世界から流れ出るものがある

 

それは 小さな自身の空虚な迷いを満たす

燃えるような力を持つ 宇宙の言葉