こんちゅう探偵団

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アカギカメムシ

2021年10月30日 | ■カメムシ目


アカギカメムシ Cantao ocellatus (北海道)

[分 布] 本州以南
[食 樹] アカメガシワ・ウラジロアカメガシワ・オオバギ・カキバカンコノキなど
[時 期] 5月~11月
※ 体長は約17㎜~26㎜前後でキンカメムシ科キンカメムシ亜科に属する。

本州以南に分布し、平地~山地まで広く生息し花やホスト葉上などで見られ、夜間灯火にも飛来する。
本来、アカギカムシは南西諸島や東南アジアなどの熱帯域に生息していたキンカメムシ科の昆虫ですが
近年は北上を続け日本各地で目撃・定着が確認されており、北海道でも2018年に初観測され2020年~2021年に集団漂着が
確認されている、北海道では本種の食草となるトウダイグサ科のアカメガシワやオオバキなどが生育して
おらず冬の気温も低い事から本種が定着する可能性は低いとされているが今後の動向を見ていきたい所。

アカギカムシの体色は鮮やかな赤色~淡黄白色で黒色斑紋の縁は淡白色で縁取られるが
斑紋には変異が多く様々なパターンが見られる。
また前胸背側面には鋭い棘のある個体や、棘の無い個体がいる。
棘の出現率はインドネシアなどの熱帯域では100%の出現率になるという。
北海道でのこれまでの(2020年時点)漂着個体を確認したところ約6割程度が棘有だった事が分かっている。
棘有りのアカギカメムシを触る時は、この鋭い棘に注意しないと指に刺さってしまうので注意が必要。
(管理人は生きた棘有りアカギカメムシを採集する際、指にトゲが刺さりしばらく痛みが消えなかった)
さらにカメムシ特有の嫌な臭いが本種は全くしないとの事で、実際に触って匂いを嗅いでみたが
強いカメムシ臭はしなかったものの、ほんのりと淡い香りを確認する事が出来た。





海岸付近の草地で見つけたアカギカメムシ(2021年 北海道)


 

 
アカギカムシの記録(2020年 北海道)


 

 

 
アカギカムシの記録(2021年 北海道)


 
アカギカメムシの死骸
左:日本海側の砂浜に打ち上げられていたアカギカメムシの死骸、2020年には複数の本種が打ち上げられていた
右:コンビニ付近の道路で死んでいたアカギカメムシの死骸、2021年も海岸付近では多数の本種が打ちあがった


 

 
アカギカムシの各部生態写真


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