長内那由多のMovie Note

映画や海外ドラマのレビューを中心としたブログ

『ナイスガイズ!』

2019-09-09 | 映画レビュー(な)

『キスキス、バンバン』『アイアンマン3』のシェーン・ブラック監督第3作目はまたもやお得意のクライムコメディだ。舞台は1977年のロサンゼルス、示談屋ラッセル・クロウと私立探偵ライアン・ゴズリングが少女失踪事件の裏に潜む巨大な陰謀に立ち向かう。

水と油の2人によるバディものだが、スターが揃っても面白くならないのが映画の難しい所である。ラッセル・クロウは腕っぷしばかりだし(それに太り過ぎだ)、ライアン・ゴズリングも甲高い声で叫ぶばかりで空回り気味(もっとも、ムリしてコメディをやっている所に彼のチャームがある)。この手の映画に必要なファムファタールが不足しており、これは行方不明の女優役マーガレット・クアリーではなく、ゴズリングの娘に扮したアンガーリー・ライスがかろうじて相当するくらいだろう。2大スターに引けを取らない芸達者ぶりは『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』でも発揮されている。

ゴズリングは本作の番宣でなぜかウィル・フェレルとコントを披露。甲高い声で強者フェレル相手に笑いを取ろうとしていた奮闘は微笑ましかった。人間、得手不得手がある。


『ナイスガイズ!』16・米
監督 シェーン・ブラック
出演 ラッセル・クロウ、ライアン・ゴズリング、アンガーリー・ライス、マット・ボマー、マーガレット・クアリー、キム・ベイシンガー
 

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