長内那由多のMovie Note

映画や海外ドラマのレビューを中心としたブログ

『ネイバーズ』

2017-08-02 | 映画レビュー(ね)

セス・ローゲンとローズ・バーン夫妻が購入した念願のマイホーム。
一児にも恵まれ、夢の中流郊外ライフ…と思いきや、隣に引越てきたのはザック・エフロン率いるイケイケ学生軍団。連日連夜のドラッグ、セックス、ロックンロールに夫妻の忍耐も限界に達した。「あと2回、警告を受ければ学生寮は解散」という情報を得た彼らはアニマルハウス壊滅に向けて立ち上がる。かくして30代夫婦VSバカ学生軍団の仁義なきご近所戦争が始まった!!

東西問わずご近所トラブルは騒音から…というのがリアルな取っ掛かりで、個人主義が行き過ぎたこの10年強はそんな近隣トラブルを描いたスリラー、ホラーが多い。ザック・エフロンが逞し過ぎるのもあってか(26歳!?)、逆恨みされていく下りなんてたまったもんじゃない怖さである。そんなマジな空気感をはらみつつ、バカ映画として突っ切れてしまっているのはセス・ローゲンのボーイ・ネクスト・ドアな親近感による所が大きい。「こいつ、またアホなことやってんなぁ」と大らかな気分になれてしまうのだ。

ローゲンのいい所は共演相手の警戒心を解くフランクさだ。
ジェームズ・フランコをバカ路線に呼び入れてキャリアチェンジさせたのは今や最大の功績である。一方で、美人女優を迎えると途端に引き立て役に徹するのだから、世の非モテはこのマメさを見習うべきである。ハリウッド進出当時は正統派美人で売っていたローズ・バーンは、今や『ブライズメイズ』『伝説のロックスター再生計画』と“美人なのにけっこう凄いことやっちゃう人”という印象だ。そんな彼女をセスは上手にいじって笑いを生んでいる。おっぱいが張って“ハルク化”しちゃうシーンなんてかなり大変な絵なのだが、イタさはない。

 全米での大ヒット受け、パート2も製作された。今度はクロエ・モレッツちゃん引き入る女子寮が越してくる!まだコメディ経験のないクロエちゃんをセスの野郎がどうイジったのか、見てみるとするか。


『ネイバーズ』14・米
監督 ニコラス・ストーラー
出演 セス・ローゲン、ザック・エフロン、ローズ・バーン
 

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