なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

もう蓮が!梅花藻も!~京都府立植物園2023/6中旬(5)

2023-06-25 06:44:40 | 植物

京都府立植物園、アジサイ以外、植物の端境期だとなめていたらとんでもない!
もう今日で特集5回目、名残は尽きませんが植物関係では最終回になります。
今日は四季彩の丘を中心として、咲いていて嬉しかった花をお届けしますね。
咲いていて嬉しくない花はないので、要するに残り全部出しちゃいます(笑)

タイトルにも載せましたが、もう少しずつ蓮鉢にハスが咲いていました。
後ろに咲いているのはハクチョウソウ(ガウラ)です。


淡いピンク色が素敵です。


濃いピンクの花も咲いていました。
朝に咲いて午後には閉じることが多いのですが、咲き初めではなかったのでしょうか、
結構しっかりと開いていました。
(ハスは3、4日咲いて散るそうです。最初は朝咲いて午後閉じますが、終わりころは咲いたままの花も。)


少し角度を変えて・・・


もうすっかり受粉が終わっているようですね。
初々しい緑の実がハスの実の穴から見えていました。
もう少し熟してくると、ハチの子のように見えます。


ハスだけではなく、ヒツジグサも咲いていました。
未の刻というのは午後2時頃で、この頃に咲く、あるいはこの頃から閉じ始めるから付いた名だそうです。
朝から咲いているので、後者の説の方が本当っぽいですね。
ちなみに、この写真を撮ったのは14:48。


近くに咲いていた花もどうぞご覧くださいませ。
ヒメイワダレソウ・・・と思ったのですがピンク色です。
調べてみたら、ピンク色の品種も沢山売られていました。


びっしり・・・エリアからはみ出ています。


同じくピンクのシソ科は・・・


ご存知、イブキジャコウソウです。
あ~伊吹山行きたい!


この白い花はギンパイソウ(銀盃草)です。
ナス科ギンパイソウ属で、自生はなく南米が原産です。
ちなみに、ギン「バ」イソウの方は全く違う植物で、アジサイ科ギンバイソウ属。
花の形がウメに似ていることから銀梅草と付けられ、日本の山地の沢沿いなどに自生するそうです。
それにしても、ローガンでは、活字のパとバの区別がつきません・・・

お隣に咲いていたのは、白いウツボグサ?
いえいえ、ヤクシマウツボグサ(シソ科ウツボグサ属)
名前からてっきり屋久島特産と思ったら、来歴は不明なんだそうです。
しかもネットで調べたら色は紫かピンク・・・白なのはなぜ??


白が続いたところで、今日のハイライトをどうぞ!


そう、あの冷たい清流に咲くバイカモ(キンポウゲ科キンポウゲ属)が咲いていました。
有名な滋賀県醒ヶ井の地蔵川に咲くバイカモの群生とは比べものになりませんが、
年々少しずつ増えている気がします。


この暑い京都でこんな涼し気な清流をよく作れたものです。
「花は咲いているのではない、咲かせているのだ。」という松谷茂名誉園長のお言葉を思い出しました。


すっかり満足しました。
最後に、カエデ林の爽やかな緑で今日はお別れです。




暑くてじめじめした日が続きますが、緑を見るとホッとしますね。
さて、明日は京都府立植物園で見た、ほぼ植物以外の生き物をお届けします。
今度は何が出てくるでしょうか~

【撮影:2023/6/10  京都府立植物園】

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フジキもいたよ!夏の花木 Part.2~京都府立植物園2023/6中旬(5)

2023-06-24 06:44:28 | 植物

今回はアジサイ園中心に見て回ったわけですが、付近にはアジサイ以外の花も色々・・・
特に、アジサイ園のすぐ近く、道路側にある高木に白い花が沢山!
さて何でしょう~


こちらの木はフジキ(マメ科フジキ属)というそうです。
聞き慣れない名前です。
穂状の花序に小さい白い花がびっしり咲いていました。

少し引いて見たらこんな感じです。
同じくマメ科のハリエンジュがぶら下がり系だとしたら、こちらはクリスマスツリー系。
そのココロは、三角錐状に立って咲いてる!
葉はマメ科によくある羽状複葉です。


全体はこんな感じ。下手な写真ですが、結構大きな木であるのは伝わるでしょうか。
関東以西の山地に生え、別名ヤマエンジュとも言うようです。


ちょっと見慣れない木に続いて、もう一つ見慣れない木をば・・・
小さくて地味~な花が咲いていました。


こちら、ずっと前に大阪公立大付属植物園で見たことのあるネコノチチ(クロウメモドキ科ネコノチチ属)です。
久しぶりに出会いました~
すごく小さいですが、結構可愛らしい花が咲きます。


アジサイ園の中にぽつぽつ木があり、どれも花が咲いていました。
変わった名前の木ですが、実の形が猫のお乳の形に似ているからだそうです。
ネットで見ると、まるで五色唐辛子のような彩りの細長い実が生るようです。
こちらの方を見てみたい!


最初の2つ、ちょっと馴染みのない木が続いたかもです。
お次は見慣れた花をどうぞ!
花を見るより先に、香りで気づきました。クチナシ(アカネ科クチナシ属)です!
しまった、咲きはじめでした。


こちらは綺麗に咲いていますね~


さらにアジサイ園のお手洗い前には・・・


遠目に一瞬ナツツバキかと思ったら違いました。
こちらには、セイヨウバイカウツギ(アジサイ科バイカウツギ属)です。


花弁の根元が少し赤くなっているので、ベルエトワールという有名品種のようです。
その向かい側には花ではなく、夏なのに赤いカエデ。


品種名は、出猩々!
赤いので猩々なんですね。(変換したら、出症状と出てきました・・・それは嫌だ)

お次はところ変わってバラ園横で今年も咲いていたこの花。


今年も美形!タイサンボク(モクレン科モクレン属)が花盛りでした。
ホオノキよりも花が大きくて、何より葉が分厚く常緑です。
葉の裏が茶色がかっているので、裏から見ても結構綺麗です。


蕊が落ちて溜まっていました。
まるでショウガを刻んだ?マッチ棒?ちょっと面白いです。


最後は最初生態園で見逃し、帰り際に発見したこちらの花です。


ナツツバキ!でもそれにしては花が少し小さい・・・
樹名板をみると、ヒメシャラ(ツバキ科ナツツバキ属)と。
ナツツバキ(別名シャラ)に比べて全体に小さいことから「姫」の名が冠されたようです。


前に行った六甲高山植物園にはナツツバキの巨木があります。
それに比べるととても小さくて可愛い木です。

最後の最後は、前の台風で折れてしまったユリノキの切り株・・・
脇から沢山の芽が出てきたと思ったら、こんなに成長していました!
なんだか嬉しいです。


さて、木々の2回目があったら、次は草花の続き。
しつこいようですが、どうぞさら~っとご覧くださいませ

【撮影:2023/6/10  京都府立植物園】

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アマチャだらけのアジサイ園~京都府立植物園2023/6中旬(5)

2023-06-23 05:30:49 | 植物

昨日の続きです。
今日は日本のアジサイです。
まず、普通の手毬型のアジサイ、四季咲きヒメアジサイがお出迎え。
少し小さめの花と濃いめのブルーが爽やかですね。


お次、ヤマアジサイかと思ったら、アマギアマチャという名札が。


こちらもそうです。装飾花が4弁、3弁ありますね。


花だけ見ていると、ヤマアジサイの品種のようですが、葉が細いところが違います。


このアマチャ、他にもありました。
このブルーの花はコアマチャ(小甘茶)。


満開です。
こちらは名札がなければ、普通のヤマアジサイにしか見えません。


こちらはシロアマチャ(白甘茶)。


名札には、ヤマアジサイの園芸品種と。


そしてこちらがアマチャ。ザ・甘茶ですね。
赤いとは知りませんでした。


そもそもアマチャというのはヤマアジサイの変種で、葉に甘みがあるものをアマチャと言うそうです。
お釈迦様の誕生日を祝う花祭り(灌仏会)で仏像に注ぐ甘茶は、このアマチャからできたお茶。
「アマチャの若葉を8月下旬に採取して乾燥したものに水を噴霧し、樽に詰めて24時間発酵させたもの」
なんだそうです。(Wikipediaより)
アマチャだ~とうっかり葉を齧っても、苦いだけだそうなのでご用心。
中には毒のある葉もあるそうなので、ゆめゆめ生の葉の試食はなさらぬよう・・・


アマチャつながりで言えば、まだ蕾ばかりでしたが、こちらのバイカアマチャ。
アジサイ科ではありますが、アジサイ属ではなくバイカアマチャ属です。
可愛い花が咲きますが、見られなくて残念!


赤みを帯びたヤマアジサイの園芸品種は他にも色々とありました。
ほんのり縁が赤くなる、清澄沢。


こちらは、その名もベニガク(紅額)。


咲き始めは純白のようで、見たときはほとんどが白でした。


こちらはクレナイ(紅)。




丹後なでしこヤマアジサイ、園芸品種です。


ミヤマヤエムラサキです。
いかにも園芸種のようなのに、美山で発見された品種なんだそうです。


青梅という品種。どこが青なのか全然分かりません。


ここまではヤマアジサイの仲間オンパレードでしたが、ここからあとはガクアジサイの仲間。
まずは、ザ・ガクアジサイです。


ヤマアジサイに似て、中央に両性花、外側に装飾花が並びますが
(これは咲き始めです)


葉に少し厚みがあり、庭に植えるガクアジサイによく似ています。
原産地が房総半島、三浦半島、伊豆半島、和歌山神島、四国足摺岬と、太平洋岸。
やはり海辺の植物の特徴が出ているのかもです。
前に行った時もこんな感じで、あまり花付きは良くありませんでした。


最後に、アジサイの花の色は、土壌のアルミニウムの量で決まるというお話を。
よくアルカリ性の土で育てると赤、酸性だと青と言いますが、直接の影響ではないそうです。
アルミニウムはアルカリ性でよく溶けるので、アルカリ性だとアルミニウムが溶けだして赤くなります。
反対に、酸性だと青、中性付近だと紫色になるとか。
それにしても、土壌にアルミニウムって結構あるのですね。

アジサイはこれだけですが、まだまだ続きます。

【撮影:2023/6/10  京都府立植物園】


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アジサイが一杯:西洋編~京都府立植物園2023/6中旬(4)

2023-06-22 05:42:59 | 植物

今日と明日はアジサイです。
6月と言えばアジサイ。
京都府立植物園にもアジサイ園があり、この時期一番の賑わいを見せます。
(そういえば、草ぼうぼうの植物生態園にはほとんど人がいなかったな~)

ハス池を挟んで道路側には西洋アジサイ、奥側には日本のアジサイが沢山植えられています。
最初は西洋アジサイ。
西洋アジサイで唯一名前を知っているあのアジサイは咲いているでしょうか。


咲いていました!そう、あの小さい花が密に咲いてまるでレースの手毬のようなアジサイ。
アナベルです。
(名札には、「アメリカアジサイ 品種名 アナベル」と書いてありました)
最初は黄緑で、だんだん純白に変化していきます。


アナベルといえばこの純白が有名ですが、濃いピンクの花もあります。
この場所ではなく、四季彩の丘で満開になっていました。


 

もちろん、他のアジサイも沢山咲いています。
白いアナベルの右側に咲いているピンクのアジサイ。
名前は分かりませんが、いかにもアジサイらしい花。


下から見上げると・・・緑が映えますね~

ブルーのアジサイも・・・こちらはガクアジサイですね。


こちらは見たことがある花。そうそう、ダンスパーティです。




真っ赤なアジサイ、こちらはムーブという品種。
・・・ずっとブームと思っていたあほうです。




後ろに見えているのは・・・お~ハンゲショウですね。


まだまだ半分白くなっていない葉ばかり。これからですね。


ハス池です。まだまだ花は先ですね。


後ろの大きい木はフウ。まだ緑の実が沢山。


ここを渡った向こう側が日本のアジサイ園。
ほ~、沢山の人がアジサイを楽しんでいますね。


明日は、日本のアジサイです。
蘊蓄抜き、手抜きの投稿をお楽しみに!

【撮影:2023/6/10  京都府立植物園】

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シロバナクサナギオゴケなど咲き始め~京都府立植物園2023/6中旬(3)

2023-06-21 05:26:53 | 植物

以前は京都府立植物園に行ったら植物生態園だけ見て帰っていました。
最近はさすがにそんなことはありませんが、一番力を入れてみるのが植物生態園であることは変わりません。
いざ、生態園へ!

・・・あら、道草散歩みたいになってる。
ちょうど夏草が茂る時期、雨の後に気温が上がる、の繰り返し。
さすがの植物園も草ぼうぼうで、花が見当たりません。
入り口にある「今咲いている花」の看板も閑散としています。
そこを探すのがなつみかん流!

というわけで球根ガーデン脇、カツラの木の脇から植物生態園へ。
北山門から生態園に行くときはいつもこのコース。
そのあと回る順路も大体決まっています。
ところが、今回はいきなり作業中で通行止め~
仕方なく、湿地ゾーンの端の池方向から回りました。
そう、昨日載せたあのウキクサだらけの池です。
あ~あ、エゾミソハギ(ミソハギ科)もまだか~、あれ、少しだけ咲いてる!


全体が写せないくらい少しだけ(笑)
でもよく見ると雄しべが少し変わってる!?
2つの花をそれぞれトリミングしてみました。
あれ、左の花は短くて黄色い雄しべと少し長い暗青色の雄しべ。
右の花は、短くて黄色い雄しべと、うんと長い暗青色の雄しべ??
 

調べてみると、エゾミソハギの雄しべには長・中・短の3種類があるそうです。
そして、雌しべの長さと変えて、自家受粉を防いでいるとか・・・
それにしても雌しべはいずこ?
ブロ友のアブリルさんに突き止めていただきたいです~
エゾミソハギで一人盛り上がり。

あ、アイイロニワゼキショウ(アヤメ科)も発見!


先に進みます。良かった!通行止めは少しだけでした。
オレンジ色のノカンゾウ(ツルボラン科ワスレグサ属)が咲いています。




植物生態園のノカンゾウは少し色が濃くて綺麗です。
四季彩の丘には、同じヘメロカリスの園芸種が沢山咲いていましたが、やはり原種が一番!

そうそう、忘れるところでした。
名残のクリンソウが咲く湿地ゾーンの木道の脇に・・・


もうツリフネソウ(ツリフネソウ科ツリフネソウ属)が咲いていました!
ほんの少しだったので、正面顔1枚だけ。


場所を移して、春にバイカオウレンなどが咲いていた場所。
この辺りは山野草が豊富なので、ちょっと期待。
やっぱり、シロバナクサナギオゴケ(キョウチクトウ科カモメヅル属)が咲いていました。


いつもちょっとした風で揺れて撮れない花。
この日は完全に無風だったので撮り放題!


星型の花が可愛いです。誰ですか、ヒトデって言ってるのは。


あ!ホタルブクロも咲いてる!


もとい、こちらは萼片の間が反り返っていないのでヤマホタルブクロ(キキョウ科ホタルブクロ属)でした。
で、ホタルブクロはと言うと・・・咲いていました。
写真が小さくて、萼片の間の反り返った裂片見えへん。


まあ、いいか。
下に咲いている青い花は・・・


ウツボグサ? いえいえ、タテヤマウツボグサ(シソ科ウツボグサ属)です。
中部以北の高山から亜高山に咲く花が、よくこんなに暑い京都で咲くこと・・・

そして、「今咲いている花」お勧めのホシザキユキノシタ(ユキノシタ科)ですが・・
撮れた試しがない花、思った通り全部後ろを向いています。
無理やり遠くからズーーーム
ね、ね、ちょっと星の光みたいに放射状に蕊が出てるでしょう。
この綺麗な名前は、かの牧野先生の命名なんだそうです。
ユキノシタの変種と、牧野先生はおっしゃっています(異説もあるそうです)。


ふう、今回は花が少ないです。
シモツケソウ(バラ科シモツケソウ属)も咲き始めですし。


草本ではないですが、こちらも仲間入りに・・・
奥多摩で発見されたオクタマコアジサイです。


最後は巨大なツクシ・・・もとい、トクサの胞子葉です。
トクサはご存知かと思いますが、途中で節があり、そこを引っ張ると抜け、また差し込むことができます。
その抜ける場所のひらひらした部分が本当の葉なんだそうです。
こうやって見ると、ツクシそっくりですね。
(同じトクサ科ですものね)


ないないといいつつ、蘊蓄でごまかしていたら長くなってしまいました。
明日からは、お待ちかね(てない?)のアジサイです。
さすがは植物園!の品種が目白押しでしたが、ちゃんと記録できていないのでお許しを・・・

【撮影:2023/6/10  京都府立植物園】

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