なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

このツヤツヤ赤黒の実は何?~たじま高原植物園2023/8下旬(4)

2023-09-05 05:20:35 | 植物

本当は昨日カツラ近辺の植物は全部出してしまうつもりだったのですが、長くなるので分割。
普段見かけない植物(実)を二つ見つけたので、ご紹介~

最初はこちらです。
清流のふちに赤い実が見えました。


よく見ると、赤いだけではなく、先の方が黒っぽい。
もう少しアップで写した実をさらにトリミング。
間違いなく、汚れているのではなく、実自体の先が黒いです。


別の場所で見た実は、先が黒くなくて真っ赤でした。
最初は赤、あとから黒い斑が出てくるということ??


さらに、特徴的なのがまるで花火のように放射状に広がった花序。
まだ実になる前の二股に分かれた雌蕊の柱頭がみえています。
こちらは実の落ちた軸が紅くなり放射状に広がっています。


この形はどこかで見たことがあるような・・・そう、タラノキやウドの花に似ています。
多分ウコギ科?
うろ覚えにニンジンの仲間かも・・・と思ったので、「ウコギ科 ニンジンの仲間」で検索。
その結果、「トチバニンジン」と判明~\(^o^)/
葉がトチノキの葉に似ているので名づけられたそうです(下の写真の黄色い部分参照)。
別名チクセツニンジン。
いわゆる朝鮮人参の仲間で、同様に根茎が健胃・強壮薬として用いられるそうです。
わざわざ植えたとも思えないので、自生でしょうか。
今回は水に近い場所で見つけましたが、本来林内に自生するそうです。


身を乗り出して写真を撮っていたら、通りかかった同年配のご婦人が「何かあるのですか?」
ほら、あそこに・・・と指さすと「本当だ!可愛いですね!」
そのあとは、二人並んでパチパチ(笑)。

あれ、清流の横の林縁にあった青い実。こちらも結構綺麗です。
手の届かない場所だったので、これ以上実をちゃんと撮るのは不可能でした。


こんな中途半端な写真を紹介したのは、こちらにはちゃんと樹名板があったから。
こちらは「ウリノキ」なんだそうです。ミズキ科ウリノキ属。
ウリノキと言えば、森のクリオネとも言われるそうです。(初めて聞いたよ)
何がクリオネなのか、初夏に咲く花の姿をネットで見てみました。
白いくるまった花弁の下に長~い黄色い葯がぶら下がり、とっても不思議な形。
なるほど~、言われてみたらクリオネ!
一度開花期に見てみたいものです。
で、ウリノキのウリですが、葉の形がウリに似ているからだそうです。


この2つの実は初見で、かなり興味深かったです。
あとは水辺に咲いていたこちら。
だいぶん虫に食われちゃってますが、ウワバミソウ(イラクサ科)でしょうか。


林縁の方に目を移すと・・・


昨日ご紹介したノブキが沢山。
前に「実がひっついて困る」という話を伺ったことがありましたが、その実はこちら。


う~ん、コセンダングサほどではありませんが、くっつきそうな気配満載ですね。
でも近場では見られないのは、「山陰や谷間に生育」する生態からなのでしょうね。
山道の縁によく見られるらしいですが、人にくっついて運ばれるからなんだそうです。

涼しい清流沿いを離れ、元の高原に戻ることにしました。
公道の下がちょっと暗くなっているだけなのですが、なんだかこの辺りだけ別世界のようです・・


これでたじま高原植物園で見た植物は大体ご紹介できました。
明日はこれらの花の蜜を求めて集まってきたチョウたちをご覧いただきますね~

【撮影:2023/8/20  兵庫県香美町たじま高原植物園】


コメント (10)
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